Go Ito

おうちで診る医療|名古屋発!ごうホームクリニックの在宅医療ポッドキャスト

Health JA ↓ 227 episodes

「在宅医療って、実際どうなの?」その疑問に現場の医師がお答えします。名古屋市天白区の「ごうホームクリニック」は、24時間365日対応の機能強化型の在宅クリニックです。約600名の患者さんの「おうちで過ごしたい」という願いに寄り添い、年間100件超の看取り・緊急往診、人工呼吸器を使う方や医療的ケアが必要なお子さんの在宅サポートなど、地域の在宅医療を支えています。このポッドキャストでは、病院では教わらない在宅医療の実践知をお届けします。・高齢者の「いつもと違う」を見逃さないプロの眼・在宅での急変時、何を見て何を伝えるか・ご家族への説明で大切にしていること・訪問診療チームの連携の実際医療・介護に携わる専門職の...

Author

Go Ito

Category

Health

Podcast website

gohome-clinic.com

Latest episode

Jul 5, 2026

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Episodes

101薬が飲めない時のチーム判断術 29.03.2026

認知症の方の摂食嚥下障害は、薬が飲めないという深刻な問題を引き起こします。認知症高齢者の約60%が何らかの嚥下機能低下を抱えており、服薬困難は在宅医療現場で最も頻繁に遭遇する課題の一つです。単に「飲めない」という状態の背景には、嚥下機能の低下だけでなく、認知機能障害による服薬の理解困難、薬への拒否感、多剤併用による負担など、複雑な要因が絡み合っています。 この問題に対して医師一人だけで判断するのは限界...

100とろみ付けだけでは解決しない栄養の罠 29.03.2026

認知症高齢者の摂食嚥下障害において、「むせるからとろみをつける」という対応は在宅医療の現場で広く実践されています。確かに、とろみ付けは誤嚥リスクを低減する有効な手段の一つですが、実はこの対応だけでは不十分であり、時に深刻な低栄養を引き起こす「栄養の罠」が潜んでいます。 とろみ剤の使用により、食事や水分の摂取量が大幅に減少するケースは少なくありません。喉越しの変化による食欲低下、満腹感の早期出現、介...

099むせない誤嚥が怖い理由 29.03.2026

認知症高齢者の摂食嚥下障害において、最も危険なのが「不顕性誤嚥(むせない誤嚥)」です。通常、異物が気道に入るとむせ反射が起こりますが、認知症の進行により咽頭の感覚が低下すると、誤嚥しても咳が出ません。この「静かな誤嚥」は、気づかれないまま誤嚥性肺炎を引き起こし、発見時にはすでに重症化しているケースが少なくありません。 在宅医療の現場では、食事場面を直接観察できる機会が限られています。訪問時に「たま...

098夜間の窒息リスクを防ぐ3つの緊急対応 29.03.2026

認知症高齢者の摂食嚥下障害は、昼間のケア時だけでなく、夜間においても重大なリスクとなります。特に夜間帯は人員が限られ、発見が遅れることで致命的な転帰をたどるケースが少なくありません。認知症による認知機能の低下は、嚥下反射の低下、咳反射の減弱、姿勢保持困難などを引き起こし、窒息リスクを著しく高めます。 夜間の窒息事故の多くは、就寝前の内服薬や水分摂取、夜間の異食行動、嘔吐物による気道閉塞などが原因と...

097誤嚥を防ぐ5つのイエローシグナル 29.03.2026

認知症高齢者の摂食嚥下障害は、ある日突然起こるのではなく、徐々に進行する慢性的な経過をたどります。在宅医療の現場では、「先週まで普通に食べていたのに急に食べなくなった」という訴えをよく聞きますが、実際には数週間から数ヶ月前から小さなサインが出ていることがほとんどです。問題が顕在化してからの対応では、すでに誤嚥性肺炎を発症していたり、低栄養が進行していたりと、回復に時間がかかるケースが多いのが現実で...

096薬が効かない時どうする?〜多職種で挑む服薬の壁 22.03.2026

在宅緩和ケアにおいて、「薬が効かない」という訴えは決して珍しくありません。しかし、その背景を丁寧に紐解いていくと、実は薬そのものの効果不足ではなく、服薬が適切に行われていないケースが少なくないのです。痛みや息苦しさといった症状に対して、処方された薬が患者さんの体内に入っていなければ、当然効果は現れません。 在宅という環境では、医療者の目が常に届かないからこそ、服薬管理は患者さん本人や家族、そして多...

095症状日記が教えてくれること〜悪化を防ぐ観察術 22.03.2026

在宅緩和ケアにおいて、患者さんの状態が急変してから対応するのではなく、「悪化の予兆」を早期に捉えることが、患者さんのQOL維持と介護負担の軽減に直結します。症状日記は、単なる記録ではなく、患者さんの身体が発する「小さなSOS」を可視化する重要なツールです。 多くの在宅療養患者さんでは、入院に至るような急変の前に、数日から1週間程度の「イエローシグナル期」が存在します。この時期に適切な介入ができれば、約70%...

094家族の後悔を減らす、引き算の看取り 22.03.2026

在宅緩和ケアにおいて、家族は「第二の患者」と呼ばれるほど、重要な支援対象です。実際に、患者さんの最期を自宅で看取った家族の約30%が、看取り後に「もっと早く知っておきたかった」と後悔の念を抱くという調査結果があります。この後悔の多くは、「何を観察すればよいかわからなかった」「いつ連絡すべきか判断できなかった」「自分の限界を超えて頑張りすぎた」という3点に集約されます。 家族支援の本質は、「家族を介護力...

093「栄養を入れないと弱る」を在宅緩和ケア領域で考察する 22.03.2026

在宅緩和ケアの現場で最も頻繁に直面し、かつ家族の苦悩が深い問題の一つが「食べられなくなること」です。「食べさせてあげたい」という家族の愛情と、患者さんの身体が受け付けなくなる現実とのギャップは、多くの葛藤を生み出します。医療者として私たちは、この愛情を否定するのではなく、適切な形で最期まで継続できるよう支援する役割を担っています。 しかし、従来の「栄養を入れないと弱る」という常識は、終末期において...

092根性論に頼らない在宅緩和ケアチームの仕組み 22.03.2026

在宅緩和ケアにおいて、多職種連携は「あったほうがよい」ものではなく、「なければ成り立たない」必須の仕組みです。患者さんは24時間365日、病状や療養環境の変化にさらされており、医療面だけでなく、生活支援、精神的ケア、家族支援など多面的なニーズが同時に発生します。一つの職種だけでこれらすべてに対応することは不可能であり、それぞれの専門性を活かしたチームアプローチが求められます。 在宅緩和ケアにおける多職種...

091トイレに行けない不安〜尊厳を守る在宅緩和ケアの知恵 22.03.2026

在宅緩和ケアにおいて、排泄ケアは患者さんの尊厳に直結する最も重要な生活支援の一つです。「トイレに行けなくなったら終わり」という患者さんの言葉を、私たち在宅医療スタッフは数え切れないほど耳にしてきました。排泄の自立は単なるADL(日常生活動作)の一項目ではなく、人間の尊厳そのものであり、最期まで「その人らしさ」を保つための核心的要素なのです。 トイレ動作が困難になる背景には、病状の進行、体力低下、疼痛、...

090深夜2時の電話〜在宅緩和ケアで起こる急変への備え方 22.03.2026

在宅緩和ケアを提供する医療従事者にとって、深夜の急変対応は避けて通れない現実です。患者さんやご家族からの「息が苦しい」「意識がおかしい」という電話は、いつも予告なくやってきます。こうした緊急時に適切な判断ができるかどうかが、患者さんの苦痛軽減とご家族の安心感に直結します。 在宅緩和ケアにおける急変対応の難しさは、限られた情報と医療資源の中で、「今、何をすべきか」を瞬時に判断しなければならない点にあ...

089見過ごされる痛みのサイン〜患者が言えない3つの理由 22.03.2026

在宅緩和ケアの現場で、患者が「痛くない」と答えたにもかかわらず、実際には相当な痛みに耐えていたという経験はないでしょうか。研究によれば、在宅療養中のがん患者の約40%が適切な疼痛コントロールを受けていないという報告があります。この背景には、患者が痛みを正確に訴えられない、あるいは訴えない複雑な理由が存在しています。 患者が痛みを言えない理由は大きく3つに分類されます。第一に「医療者に迷惑をかけたくない...

088再転倒を招くNG習慣と見逃せぬ予兆 16.03.2026

高齢者の転倒は、在宅医療の現場において最も注意すべきリスクの一つです。特に重要なのは、**一度転倒を経験した高齢者は、1年以内に再び転倒するリスクが約2〜3倍に上昇する**という事実です。初回転倒後の慢性期管理こそが、その後のQOL維持と要介護度の進行予防において極めて重要となります。 転倒後の高齢者に見られる「転倒後症候群(Post-Fall Syndrome)」は、身体機能の低下だけでなく、「また転ぶのではないか」という恐...

087家族の正常化バイアスを数値で外す 16.03.2026

高齢者の転倒は、要介護状態への移行や生命予後に直結する重大な問題です。在宅では病院と異なり、最も身近な観察者は家族ですが、「毎日見ている」からこそ、緩やかな変化を見逃してしまうという逆説的な課題があります。「いつもこんな感じ」「年だから仕方ない」という正常化バイアスが、重要な危険信号を覆い隠してしまうのです。 私たち在宅医療スタッフは、家族が「見えているのに気づいていない」サインを言語化し、客観的...

086トイレまでの10歩に潜む罠 16.03.2026

在宅医療の現場において、高齢者の転倒事故の約半数が「ベッドからトイレへの移動中」に発生しています。わずか10歩程度の距離であっても、この短い動線には多くのリスク要因が潜んでいます。夜間のトイレ移動、尿意や便意による焦り、薬剤の影響、照明の不足など、複合的な要因が重なることで、転倒リスクは飛躍的に高まります。 転倒は単なる「うっかり」ではありません。大腿骨頸部骨折を起こせば、ADLは一気に低下し、要介護度...

085筋肉を削る朝のパンにチーズを1枚 16.03.2026

高齢者の転倒による骨折は、要介護状態への入り口となる重大な問題です。実は転倒予防において、朝食の内容と質が極めて重要な役割を果たしていることが近年の研究で明らかになっています。「骨にはカルシウム」という従来の常識だけでは不十分で、朝食時のタンパク質摂取と骨格筋の維持が転倒予防の鍵を握っているのです。 在宅医療の現場では、「食が細くなった」「朝はパンとコーヒーだけ」という高齢者を多く見かけます。朝食...

084転んだ後の72時間が運命を分ける 16.03.2026

高齢者の転倒は、単なる「転んだだけ」では済まないことを、在宅医療に携わる皆さんは実感されているでしょう。実は、転倒後72時間は「ゴールデンタイム」と呼ばれ、この期間の対応が予後を大きく左右します。骨折や頭部外傷といった明らかな外傷だけでなく、長時間床に倒れたままでいたことによる「長時間臥床症候群」、そして転倒への恐怖から生じる「転倒後症候群(Post-Fall Syndrome)」など、見えにくいリスクが潜んでいます。...

083転倒を防ぐ黄金トリオの連携術 16.03.2026

高齢者の転倒は、在宅医療において最も警戒すべきリスクの一つです。転倒による大腿骨頸部骨折は、要介護状態への移行や生命予後に直結する重大事象であり、一度転倒を経験すると「転倒後症候群」として活動量が低下し、さらなる身体機能の悪化を招く悪循環に陥ります。 在宅という環境では、医療者の目が届かない時間が大半を占めるため、転倒予防には医師・看護師・リハビリ専門職(PT/OT)の「黄金トリオ」に加え、介護職やケア...

082その歩き方、実は転倒の前兆? 16.03.2026

高齢者の転倒は、寝たきりや要介護状態に至る重大な要因です。厚生労働省の調査によれば、要介護認定を受けた原因の約12%が転倒・骨折によるものであり、特に75歳以上では年間約20%の高齢者が転倒を経験しています。しかし、実際に転倒が起こる前に、歩行のわずかな変化として「前兆」が現れることをご存知でしょうか。 在宅医療の現場では、患者さんの歩行を観察できる貴重な機会があります。玄関から居間まで、トイレへの移動...

081_5剤以上の薬に潜む転倒の罠 16.03.2026

高齢者の転倒は、要介護状態や寝たきりの原因として上位に位置する深刻な問題です。実は転倒の原因として見過ごされがちなのが「薬」の影響です。特に5種類以上の薬を服用する状態を「ポリファーマシー」と呼びますが、服用薬剤数が増えるほど転倒リスクは上昇します。降圧薬によるふらつき、睡眠薬による筋弛緩、抗コリン作用のある薬による認知機能低下など、複数の薬が複雑に絡み合って高齢者の足元を不安定にしています。 在宅...

080人工呼吸器患者の薬が効かない理由|多職種で解決する服薬の落とし穴 08.03.2026

在宅人工呼吸器を使用している患者さんにとって、薬物療法は呼吸管理と並んで生命維持に直結する重要な治療です。しかし、在宅医療の現場では「処方通りに薬を飲んでいるはずなのに症状が改善しない」「気づいたら薬が余っている」といった場面に遭遇することが少なくありません。実は、在宅療養患者の30〜50%に服薬アドヒアランス(治療方針への積極的な参加と実行)の問題があるとされています。 人工呼吸器管理を受けている患者...

079ベッド上でも人工呼吸器でも諦めない|QOLを上げる生活術 08.03.2026

在宅人工呼吸器管理を受ける療養者にとって、ベッド上での生活が長期化すると、ADL(日常生活動作)の低下や社会参加の機会喪失が大きな課題となります。しかし、適切な介助技術と観察ポイントを押さえることで、安全性を確保しながらQOL(生活の質)を大きく改善することが可能です。人工呼吸器装着者だからといって、すべての活動を制限する必要はありません。 在宅療養では、病院のように常に医療者が傍にいるわけではありませ...

078家族が燃え尽きる前に知っておくべき人工呼吸器の現実 08.03.2026

在宅人工呼吸器管理は、医療の高度化と在宅移行の推進により、近年急速に増加しています。TPPV(気管切開下陽圧換気)やNPPV(非侵襲的陽圧換気)を使用する患者さんが自宅で過ごせることは、QOL向上の観点から大きな意義があります。しかし、その一方で家族介護者の負担は想像を超えるものがあります。 在宅人工呼吸器を使用する患者家族の約60-70%が、介護開始後1年以内に中等度以上の介護負担感を訴えるというデータがあります...

077人工呼吸器では呼吸音に隠された危険信号を聞き逃すな 08.03.2026

在宅人工呼吸器を使用している患者さんは、病院と異なり24時間の医療監視下にありません。そのため、わずかな異変を早期に発見することが生命予後を左右します。特に呼吸音の変化は、肺炎、無気肺、気道分泌物の貯留など重篤な合併症の最初のサインであることが多く、見逃しは致命的な結果につながります。 在宅人工呼吸器使用者の緊急入院の約40%は呼吸器関連のトラブルであり、そのうち約半数は「もっと早く気づいていれば入院を...

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