笹川日仏財団

フレンチ・クラシック・カフェ

Music JA ↓ 230 episodes

笹川日仏財団がお届けするプログラム「フレンチ・クラシック・カフェ」。フランス音楽の素敵なところをちょっと変わった切り口でご紹介します。ご案内役は軽妙なトークで定評のある指揮者の中田昌樹さんです。《中田昌樹プロフィール》1951年札幌生まれ。道立札幌西高校卒業。国立音楽大学器楽学科卒業後、フランスに留学。パリ・エコール・ノルマル音楽院指揮科を一等賞首席にて卒業。アメリカ・タングルウッドで小澤征爾、バーンスタインの教えを受ける。 パリ・コンセール・パドゥルー管弦楽団を指揮してヨーロッパデュー、その後、フランス国立リヨン管弦楽団で音楽監督セルジュ・ボドのアシスタントを務める。ベルリン放送交響楽団、ブルガ...

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笹川日仏財団

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Music

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Dec 26, 2025

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Episodes

#54 ドビュッシー『夜想曲』第3曲「シレーヌ」 12.08.2022

『夜想曲』第3曲「シレーヌ」、オペラ『ペレアスとメリザンド』の海の情景、そして集大成としてのオーケストラ作品『海-管弦楽のための3つの交響的素描』と、ドビュッシーは、海の様々な表情を音を通して具象化します。 「海には無数のリズムが潜んでる」と自身が語るように、その波の動きなど海に対する鋭敏な感受性は、幼少時過ごした南フランス、カンヌで日常的に眺めていた地中海が原点なのでしょうか。 【出演】中田昌樹(指...

#53 ドビュッシー『夜想曲』第2曲「祭」 05.08.2022

ドビュッシーは「『祭』は、光が煌めくような雰囲気を持つ踊るようなリズムであり、動きである。それは祭の中を通り抜け、祭と溶け合う行列で、まばゆく空想的な幻影のエピソードで、音楽と全体のリズムに関わる光の粒子と祭との混合物である」と語った、と。 祭の喧騒の中に、ドビュッシーは光を見出していたのでしょうか! 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『夜想曲』第2曲「祭」 準・メルクル/...

#52 ドビュッシー『夜想曲』第1曲「雲」 29.07.2022

まだ18才のドビュッシーが、依頼された歌曲の伴奏を通しての、裕福な夫人との邂逅。「挑みかかるように、心の平静を乱す眼差しになる術を心得ていたその碧い目と、豊満な姿態」を持つヴァニエ夫人の虜にならぬ筈もなく、その関係は10年近くもの長きに渡ります。 その間、入り浸っていたヴァニエ家の書斎で読み耽った詩集や文学書に多大な影響を受け、やがてマラルメの主宰する詩人、作家など芸術家が集う「火曜会(les Mardis)」に...

#51 ドビュッシーが誘う、まどろみの午後 - 革新的なバレエを生む 22.07.2022

クロード・ドビュッシーの父親はパリ郊外で様々な商売を営むがうまくいかず、勃発した普仏戦争でパリ・コミューンに参加するも捕虜となり、4年間も投獄されます。生活は困窮を極め、幼少のクロードは南仏カンヌの叔母の所に預けられることに。そこで初めてピアノに触れた、という記述はあるものの、きちんと学校に通ったという記録が皆無で、クロードの少し内向的で偏屈な性格形成に影響したこと無縁ではなさそうです。 パリ音楽院...

#50 ドビュッシーが誘う、まどろみの午後 - 浮遊感のヒミツ 15.07.2022

指揮者であり数学者でもあったエルネスト・アンセルメは、「作曲家はオーケストラ的に<思考する>人々と、まず音楽のイメージを抱き、然る後にオーケストラに具現化する人々とに分けられる」というリムスキー=コルサコフの考えを支持した上で、「ドビュッシーは後者に属し、演奏には音響的な問題が付きまとう」と明言しています。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『牧神の午後への前奏曲』 中田...

#49 ドビュッシーが誘う、まどろみの午後 08.07.2022

「ドビュッシー《牧神の午後への前奏曲》のフルート・ソロ、《夜想曲》の『雲』で用いられているコール・アングレ(イングリッシュ・ホルン)の存在がなければ、その後の音楽の進展はまったく違ったものになっただろう」 現代音楽の旗手で作曲家のみならず指揮者としても活躍した、ピエール・ブーレーズの語った言葉の如く、それまでの、繊細ながら輪郭線のはっきりした音楽から、ドビュッシーの書いた音符が昇華して、ぼんやりと...

#48 ベルリオーズが描く幻想という名の宇宙 01.07.2022

フランス南部、リヨン近くの小さな町、ラ・コート=サンタンドレ(La Côte-Saint-André)の裕福な医者の家に生まれたエクトール・ベルリオーズ。でも町にはピアノを持つ家もなく、ベルリオーズ幼少時に与えられた楽器は縦笛とギターだけでした。かくして、ピアノを全く弾かない/弾けない作曲家が誕生する事になります。 しかしながら、それによって、モーツァルトやベートーヴェンのように、ピアノという平板的な響きからは想像し...

#47 ベルリオーズの幻は続く 24.06.2022

ベルリオーズの著した《管弦楽法》の『オーケストラの章』には、こんな事が書かれています。「時間と資金と労力が得られれば、巨大オーケストラの編成はかくあるべきだ」と。ヴァイオリン120、ヴィオラ40、チェロ、コントラバス、木管楽器62、金管楽器47、打楽器55、ハープ30、ピアノ、オルガン1で計467人という、破天荒で非現実的な数字が列挙されています。 実際に《レクイエム》(死者のための大ミサ曲(Grande Messe des morts...

#46 ベルリオーズの夢か現か幻か 17.06.2022

原題// 『ある芸術家の生涯のエピソード、五部構成の幻想的交響曲』( Épisode de la vie d'un artiste, symphonie fantastique en cinq parties  ) 「病的なほどの感受性と燃えるような激しい想像力を持つ若い音楽家が、恋に悩み絶望のあまりアヘンによる服毒自殺を図る。麻薬の量は死に至らしめるには足りず、彼は重苦しい眠りの中で一連の奇怪な幻想を見る。その感覚、感情、記憶が、彼の病んだ脳の中に観念となって...

#45 美しく華やかなローマのカーニバル 10.06.2022

エクトール・ベルリオーズが自ら著した自叙伝『回想録』の冒頭は、およそ次のようなことが書いてあります。「私は1803年12月11日、フランス・イゼール県中部の小さな町、ラ・コート・サン・タンドレで生まれた。母は懐妊中、ウェルギリウスの母のように月桂樹の枝(栄光や詩の象徴)を産むとは夢にも思っていなかったのだ。母はまた、アレクサンドロス大王の母オリュンピアスのように、自分の胎内に燃える火の粉を宿しているとは思...

#44 軽妙洒脱、ピアノ協奏曲の新境地 その2 03.06.2022

ラヴェル作曲のオペラ『子供と魔法』の台本を書き、ココ・シャネルの寵愛を受けた事でも有名な小説家コレットが語るラヴェル像は「リスのような‥」という、小動物のような形容。「人並みはずれて弱々しい身体と、その上にのった、大きくて美しい頭との不均衡が特徴的で、齧歯(けっし)動物のようにか細い手をきちんと重ね、ちょっと怯えたような目つきであたりを見渡しながら、静かに話を聞いている」と。その繊細さからか、可愛い...

#43 軽妙洒脱、ピアノ協奏曲の新境地 27.05.2022

『スペイン人作曲家よりスペインっぽい曲を書く作曲家』と称されたモーリス・ラヴェル。なのに、生涯、一度もスペインに足を踏み入れたことがなく、スペインに隣接した母の故郷バスク地方にも、生後三ヶ月居たのち25歳になるまで行っていなかった、と。 しかし、その作品には各々の土地の特徴がふんだんに盛り込まれています。 そんな異文化の音楽に繊細且つ敏感なラヴェルが、多種多様、あらゆる文化/民族が入り混じるアメリカに...

#42 ラヴェルの精緻な世界『ソナチネ』その弐 21.05.2022

パリから西に進み、広大なヴェルサイユ宮殿を通り過ぎ、細い木々の並木道を進んで、ふと視界が開けたところに、教会とカフェ一軒がある小さな村、モンフォール=ラモリィ(Montfort-l'Amaury)に辿り着きます。少し小高くなったところに、とんがり屋根の一風変わった家。そこが、自ら望眺荘(眺めのいい館/belvedere)と呼でいたという、モーリス・ラヴェルが人生の最後を過ごした棲家。室内の飾り棚からピアノの上まで、小さな置...

#41 ラヴェルの精緻な世界『ソナチネ』その壱 13.05.2022

モーリス・ラヴェル作曲の『ソナチネ』。ソナチネsonatine とは、ソナタsonata の指小辞(ししょうじ/diminutive)で、少し小さなとか、よりも小規模な、演奏も容易でピアノの入門者が弾くような曲をさすことが多いようです。ハイドン、モーツァルト以来、ベートーヴェンに至るまで形式/内容共に拡張の一途を辿ったピアノ・ソナタのジャンルの中で、ラヴェルはその厳格で常套的な手法/形式感を避け、敢えて前世紀の古典的形式に留...

#40 世界屈指の名ホールでザンパを堪能する。 06.05.2022

イタリアの作曲家ロッシーニの流れを汲み、《フランスのロッシーニ》とまで言われた、快活で機智に富んだ華やかな響きの『ザンパ』序曲は、しっかりと音響設計された近代的なホールよりも、伝統的な箱型(shoe box type)の自然な響きが心地よいようです。 1883年に実施されたコンセルトヘボウ建築コンペでは、音楽ホールに関する特別な知識を持たないドルフ・ファン・ヘイト(Dolf van Gendt)のアイデアが採用されました。一階客...

#39 フレンチ・ロッシーニ・クレシェンド! 29.04.2022

フェルディナン・エロール。フランスの作曲家としてはあまり馴染みのない名前です。しかし、ベルリオーズ、ビゼー、ドビュッシーなどフランスの名だたる作曲家たちが受賞した《ローマ大賞》を獲得、オペラも22曲作曲した俊英でしたが、惜しくも42歳の若さで世を去ります。現在演奏されるのは『ザンパ』序曲くらいになってしまいましたが、そこには短いながらも豊かな才能の片鱗を伺い知ることができます。 『ザンパ』(原題は『大...

#38 イベールの地中海旅行 22.04.2022

作曲家が見知らぬ土地に辿り着いた時、感じ取るさまざまな情報。日差しであり、空気の流れであり、匂いであり、それらが混じり合って音に昇華するとすれば、その色彩感に違いが生まれるのは当然でしょう。サン=サーンスが受動的に聞いていた音像とは違い、イベールの、精緻でありながら厚く強い流れを伴った色彩感は、あの華麗で典雅ながら少し透明さすら感じるラヴェルの作品をも凌駕する濃密ささえ感じます。 【出演】中田昌樹(...

#37 旅するサン=サーンスその2 15.04.2022

サン=サーンスは、若い頃は神童としての名を欲しいままにし、その後、フランス音楽界の重鎮としての作曲や演奏活動し続けました。それと並行して、各々の分野で素晴らしい専門的な知識も身につけていました。地質学、考古学、植物学、蝶類学のみならず、数学の専門知識を持ち、音響学、超自然的科学現象、ローマ時代の劇場装飾、古代楽器などに関する学術論文を発表、哲学書まで著しました。その間にも頻繁に旅行を続け、旅の果て...

#36 旅するサン=サーンス 08.04.2022

モーツァルトを凌駕するほどの早熟な天才として、その名を馳せたカミュ・サン=サーンス。 名声を欲しいままにした順風満帆な人生でありましたが、晩年は、アフリカはもとより、西はサン・フランシスコ、東はセイロン(現スリランカ)、シンガポール、南はブラジルと、まさに世界中を旅してまわった、大変な旅行家でもありました。しかも、何故か恩師のフランソワ・サノワの名にあやかってか、シャルル・サノワという偽名を名乗って...

#35 ラヴェル、亡き友への思いを古典舞曲にのせる 01.04.2022

ラヴェルは亡き友人たちへの思い出を語りかける言葉を、あの細かいたくさんの音符にして、フランス語の流麗な言葉を連ねたような音の世界を作りました。そしてそれを古典的な舞曲にのせて、さまざまな人模様を浮かび上がらせます。 ちょっとテンポを変えてみたりペダルを多用して弾いてみると、その影絵の部分も見えてくる不思議。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】モーリス・ラヴェル『クープランの墓』ピアノ組曲より「プレ...

#34 友に捧ぐ組曲『クープランの墓』 25.03.2022

第一次世界大戦時、愛国的忠義心からラヴェルも軍隊に志願し、体重が2kg足りない(48kgしかありませんでした!)とハネられそうになりましたが、辛うじて負担の軽い後方支援のトラック運転を担うことに。それでも結局は健康を害し途中除隊するほど虚弱であったようです。 この曲集は、戦争で失った親しい友人たちの思い出を、敬愛するバロック時代の作曲家クープランの名のもと、その時代の典雅な形式に納めて捧げた組曲です。 【出...

#33 ラヴェルとドビュッシー、それぞれのハープ 18.03.2022

モーリス・ラヴェルとクロード・ドビュッシー。フランスを代表するふたりの作曲家に、ほぼ同時期に全く違った機構の新型のハープを開発したふたつの会社が作曲を依頼する。 前者は足元にあるペダルを操作して半音階を作り出すプレイエル社製の為に『序奏とアレグロ』を1905年に、後者は弦を増やして半音を容易に演奏するように考案されたエラール社製の為に『神聖な舞曲と世俗の舞曲』を1904年に作曲。それぞれの楽器の特徴を活か...

#32 ラヴェルは如何なる風を夢想したか? 11.03.2022

パリ郊外、モンフォール・ラモリィの《ベルヴェデーレ(眺めのいい家)》と名付けられた、モーリス・ラヴェル最後の棲家。その寝室に、彼はギリシャ風の柱頭を持った柱を自ら描きました。 遥か、ギリシャ神話に登場するミュージックの語源にもなった女神ミューズが奏でる優美な音楽と舞。 ラヴェル自身が夢想したであろう、そのしなやかな風と爽やかな風はそれぞれ木管楽器とハープで、見事に体現されています。 【出演】中田昌樹(...

#31 風立ちぬ、プーランクのフルート 04.03.2022

フランシス・プーランクがフルートとという、か細い楽器を通して織りなすいろいろな風。 その風は、時には疾風のような速さで吹け抜けるかと思えば、爪先立って跳ね回るような旋風だったり、はたまた包み込むような微風だったり。その度に色彩を変えて見えてくる、軽妙洒脱で変幻自在な風景を楽しめます。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】フランシス・プーランク フルート・ソナタ FP164 - 第1楽章 フルート/フィリップ・...

#30 ラヴェルのマジカル・オーケストレーション 25.02.2022

パリ音楽院の学生時代に作曲した、墨絵のような濃淡だけで端正に表したモノクロームなピアノ曲。それに様々な楽器の特徴的な音色で色彩感のみならず立体感すら生み出す、素晴らしいオーケストレーションをラヴェル自身で施したのは、その10年後のこと。 しかし1911年2月27日、英国マンチェスターで初演された時のガーディアン紙の批評は「素晴らしく美しい(most beautiful)。しかし、短いフレーズの中でのとらえどころのない、と...

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