笹川日仏財団

フレンチ・クラシック・カフェ

Music JA ↓ 230 episodes

笹川日仏財団がお届けするプログラム「フレンチ・クラシック・カフェ」。フランス音楽の素敵なところをちょっと変わった切り口でご紹介します。ご案内役は軽妙なトークで定評のある指揮者の中田昌樹さんです。《中田昌樹プロフィール》1951年札幌生まれ。道立札幌西高校卒業。国立音楽大学器楽学科卒業後、フランスに留学。パリ・エコール・ノルマル音楽院指揮科を一等賞首席にて卒業。アメリカ・タングルウッドで小澤征爾、バーンスタインの教えを受ける。 パリ・コンセール・パドゥルー管弦楽団を指揮してヨーロッパデュー、その後、フランス国立リヨン管弦楽団で音楽監督セルジュ・ボドのアシスタントを務める。ベルリン放送交響楽団、ブルガ...

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笹川日仏財団

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Music

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Dec 26, 2025

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Episodes

#79 結婚式に初見で演奏!-フランク『ヴァイオリン・ソナタ』 03.02.2023

ヴァイオリン・ソナタのピアノパートといえば、ともすればヴァイオリン・ソロに従属的であることが多い中、フランクのソナタの場合、ソロに寄り添う場面もあるものの、そのピアノ・パートの音楽的な雄弁さは、ピアニストにとっても興味深いのでしょう。 その証左として、枚挙に暇(いとま)がないほど、歴代の名ヴァイオリニストと共に名ピアニストたちが録音を残しています。 ティボー/コルトー(1929年録音) ハイフェッツ/ルー...

#78 フォーレ『ドリー組曲』-シンプルゆえの表現あり 27.01.2023

当時のフランスの音楽界にとって、ワーグナーの音楽は全く異質であったが故に、作曲家たちはこぞってドイツまで出かけ、ワグナーオペラの体験をしたようです。心酔するもの、影響を受けるもの、拒絶するものと、反応もまちまちでした。 そんな中、フォーレは作曲家仲間のメサジェと《バイロイトの思い出( Souvenirs de Bayreuth )》(お気に入りのワグナーの主題によるカドリーユ風の幻想曲)という、『ワルキューレ』から『神々の...

#77 ドリーの誕生日は音楽とともに 20.01.2023

ガブリエル・フォーレは、パリ・マドレーヌ寺院のオルガニストとしてサン=サーンスの後任に指名されるほどの優秀なオルガン奏者であり、パリ音楽院の作曲科教授に就任してからもモーリス・ラヴェルなどの人材を育て、その後パリ音楽院院長も務め、学士院会員にもなる、という、勤勉、実直で人望も厚かった人物像が浮かび上がります。 その音楽は、当時フランスに吹き荒れたワーグナーの鮮烈な風を、許容し受け入れつつも、直接的な...

#76 夢見る親子での連弾⁉︎ 子どものためのピアノ曲 13.01.2023

画家が、絵に描きたい、描いておきたいという衝動にかられるは、自分の脳裏に留めておくだけではなく、その美しさを誰かに伝えておきたいという思いなのではないかと邪推します。 では音楽は、といえば、そこまで具象ではないにせよ、やはり敢えて何かを伝えておきたいという、意志や意図が曲に潜在しているのでしょう。まして、その対象が愛らしい女の子であったなら、なんとも淡い夢見心地の曲想になるのでしょうね。 【出演】中...

#75 シンフォニーの新たなカタチ-フランク『交響曲 ニ短調』 06.01.2023

セザール・フランクはベルギー生まれながら、現在ではフランス音楽の代表的な作曲家と位置付けられています。  存命中はパリ音楽院の教授や教会のオルガニストとしては著名でしたが、意外にも作曲家としての評価はあまり芳しくなかったようで、同時代のグノーやサン=サーンスからは辛辣な言葉を浴びせられました。  この時期、斬新な転調、半音階的進行などを駆使したワーグナーの手法に出会って、その影響を色濃く受け...

#74 ふんわり展開する循環形式-フランク『交響曲ニ短調』 30.12.2022

ハイドン、モーツァルトと伝統的に踏襲されてきた、機能和声の立体感のあるスクエアな構築性の拡大とも取れる4楽章形式の交響曲。ベルリオーズなどの例外はあるものの、その枠の中に止まる、あるいは留まらざるを得ない必然性があったのでしょう。 しかし、フランクに至って、4楽章の四角い立方体から、主題が繰り返し現れる循環形式の3楽章三角錐の重なりのようなシンメトリーな形に変容します。音楽的な盛り上がりも楽章の終わり...

#73 華麗なる転調の世界-フランク『交響曲ニ短調』 23.12.2022

セザール・フランク(セザール=オーギュスト=ジャン=ギヨーム=ユベール・フランク(César-Auguste-Jean-Guillaume-Hubert Franck)は、現在のベルギー王国リエージュ(当時のネーデルラント連合王国)、時代によって国境線が目まぐるしく塗り変わり、多様な言語が入り交じる地域で、ドイツ系の家系に生まれました。 フランスに赴いてパリ音楽院への入学を志しますが、外国人と言う理由で音楽院長のケルビーニに一度は入学を拒否さ...

#72 「全員の踊り」-ディアギレフと5/4拍子の意外な関係⁉︎ 16.12.2022

セルゲイ・ディアギレフ。ロシアバレエ団(バレエ・リュス/Ballets russes)を率いて大成功を収めた辣腕興行師のように伝えられる事が多いようですが、ディアギレフはロシア貴族の出で、深く広い教養を持つ先見性に満ちた人物だったようです。  まだ二十代のロシア人作曲家ストラヴィンスキーにロシア民話を題材にした『火の鳥』、直後には『ペトルーシュカ』を依頼、パリで大成功を収めます。 同じ時期、早くからその才能に...

#71 精緻なる音絵巻-ラヴェル『ダフニスとクロエ』 09.12.2022

「スイス製の時計のような...」という、ストラヴィンスキーの言葉を借りるまでもなく『ダフニスとクロエ』のスコアに書き込まれた音符の精緻さは、あたかも点描の絵画から朧(おぼろ)げな輪郭が浮び上がるように綿密に計算されて並べられいて、全曲版の分厚いスコアを俯瞰して湧き上がって来る音は、絵巻物を見ているようです。 作曲を依頼したディアギレフは、その情景の色彩のみならず、均一ではない空気の漂いや淀みまでを感じさ...

#70 滑らかさと正確さと-「パントマイム」のフルートソロ 02.12.2022

モーリス・ラヴェルの最後の棲家があるモンフォール=ラモリー(Montfort-l'Amaury)は、パリの西、ヴェルサイユ宮殿の広大な庭園の脇を走り抜けて間もなくの、小さな村です。 その家は傾斜地にある為、町や周りの森を見渡せる居間の階から、小さな螺旋階段を降りた庭に面したところに寝室があります。 ラヴェルは、夜眠れず森を散歩したりする事も多かったとの事。昼間眠るためか、その部屋は地中海の薄明るい夜のような淡い黄色...

#69 フルートが引き出すオケの魅力-ドビュッシー《牧神の午後への前奏曲》 25.11.2022

増四度の不明瞭な浮遊感を保ちつつ、輪郭の曖昧な世界を創り出す才能。 それまで多くの作曲家が、少しずつ拡げて来ていたハーモニーの流れや拡がりを、一気に未知の方向性に踏み込んだのは、やはりドビュッシーのエキセントリックとも思える性格や行動とは無縁ではないのでしょう。 その流れは、ラヴェル、プーランクを経て、遥かオリビエ・メシアンの不可思議な世界へと伝わって行きます。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】ク...

#68 バスクのヴィルトゥオーソに捧げられたサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第三番 第一楽章 18.11.2022

サン=サーンスは3曲のヴァイオリン協奏曲を作曲しましたが、第二番を書き上げた後、第三番に着手するまでに20年の月日が流れます。 その間、協奏曲に限ってもピアノ協奏曲2曲、チェロ協奏曲と、妙技/名人芸をふんだんに盛り込み、技巧的にも難しい名作を生み出していました。しかし、何故か、この第三番にはヴァイオリンにとって腕前を衒(ひけらかす)ような複雑な重音奏法や超高速のパッセージはほとんどなく、むしろヴァイオリン...

#67 バスクのヴィルトゥオーソに捧げられたサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第三番 第二楽章 11.11.2022

サン=サーンスと親交が深かったサラサーテは、現在スペイン領ナバラ州で生まれたバスク人。フルネームはバスク風に父方/母方の両方の姓を名乗るパブロ・マルティン・メリトン・デ・サラサーテ・イ・ナバスクエス(Pablo Martín Melitón de Sarasate y Navascuéz)。 マドリードの音楽院で学び、10才のときにスペイン女王イサベル2世の前で演奏を披露し、続いてパリ音楽院に入学、13才で卒業する神童振りを発揮します。 フランスを中...

#66 バスクのヴィルトゥオーソに捧げられたサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第三番 第三楽章 04.11.2022

モーツァルトと再来とも言われた早熟の天才サン=サーンス。若くしてパリ音楽院を卒業し、作曲家としての活動のかたわら、弱冠23才でその後20年間務めることになるパリ・マドレーヌ寺院のオルガニストという名誉ある地位に就きます。 その頃、13才でパリ音楽院したばかりの天才ヴァイオリン奏者サラサーテに出会い、お互いの才能を敬愛し合い、度々一緒に旅行するほど意気投合したようです。 バスク地方に生まれ、スペイン文化の影...

#65 人生の荒波を思わせる – ドビュッシー『海』 28.10.2022

ドビュッシーが『海』の作曲を始めてから初演に至るまでには、三年という長い時間が費やされました。 海からは遠く離れた、ブルゴーニュ地方の妻リリーの実家で作曲を開始。直後、パリに戻ったところで裕福な銀行家夫人と出逢い、たちまち恋に落ちて、ジャージー島、ノルマンディと、海の近くに旅立ちます。 パリに戻ったところで、リリーの知るところとなり、彼女はなんとコンコルド広場でピストル自殺を計ります。未遂に終わった...

#64 変化に富んだ音符たち-ドビュッシー『海』 21.10.2022

『海』のオーケストラスコアを俯瞰すると、今までの規則通りに整然と並んでいた音符たちとは全く違う音型/配列で、とても変化に富んでいます。 それは、取りも直さず、ドイツ的な起承転結で均整の取れた機能和声ではなく、むしろそれまで禁則とされていた和声の並行五度/八度の使用、教会旋法や不安定な増音程などを多用していることで、すっかり違う風景になってしまっているのですね。 初演にあたって、指揮者のカミーユ・シャヴ...

#63 自由な発想での管弦楽曲-ドビュッシー『海』 14.10.2022

三部からなる管弦楽曲で、交響詩『海』と呼ばれることもありましたが、原題は La Mer, trois esquisses symphoniques pour orchestre(管弦楽のための3つの交響的素描)とあり、フランツ・リストが提唱した自由な発想における管弦楽曲、という枠を超えた、より具体的な表現になり、各楽章ごとに表題も添えられています。 しかし、その表題も、作品がほぼ完成し、出版間際になって変更しました。 例えば第一楽章「サンギネ...

#62 名曲満載!ビゼーのカルメン-その3 07.10.2022

《カルメン》の登場人物といえば、タバコ工場の女工たち、密輸業者、流れ者、終いには恋人を刺し殺す輩。「これでは観客が逃げ出してしまう! オペラコミックは家族で楽しむ劇場なのだよ。有り得ないことだ!」というコメントをオペラコミック座支配人 ルドルフ・ル・ルーヴェンが出した程で、初演の反応は冷淡で、その真価が理解されるのは、1878年1月2日のブリュッセルの公演以降であったとか。ビゼーの友人の作曲家ギローが、...

#61 名曲満載!ビゼーのカルメン-その2 30.09.2022

フランスの劇場の歴史はルイ14世統治時代にまで遡り、1671年オペラ座が、1680年にコメディ・フランセーズが王立化されました。 ナポレオン帝政時代、オペラ座はレスタティーヴォを用いる伝統的なグランド・オペラと、台詞入りのオペラ・コミックの上演を各々の劇場に区分けされた。 オペラ・コミック座で初演された名作は、枚挙の暇がありません。 ベルリオーズ『ファウストの劫罰』1846年12月6日 ビゼー『カルメン』1875年3月3日...

#60 名曲満載!ビゼーのカルメンーその1 23.09.2022

ジョルジュ・ビゼーは、1838年、音楽家の両親のもとに一人息子として生まれ、熱心で厳格な音楽教育を受けました。わずが9才でバリ音楽院に入学を許され、19才で若手作曲家の登竜門である《ローマ大賞》を受賞するという早熟さを発揮します。 《ローマ大賞》によってもたらされた、家族から遠く離れたイタリアでの厳しい規律や規則のないこの滞在が、ビゼーにとって自由であることの幸福、彼を取り巻く自然の美しいさをを発見するこ...

#59 愛娘シュシュのためのピアノ組曲ーその3 16.09.2022

1918年3月25日、ドビュッシーが亡くなった日、ピアニストのアルフレッド・コルトーは、「ババも、きっと聴いているからね」と愛娘のシュシュに語りかけながら『子供の領分』を亡骸の前で弾いたとのこと。 そのシュシュも、翌年、父の後を追うように、14才で早世してしまいます。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『子供の領分』より (演奏順)「小さな羊飼い」「象の子守歌」「人形へのセレナード...

#58 愛娘シュシュのためのピアノ組曲-その2 09.09.2022

ピアノを学ぶにあたって、嫌に思うに違いない、退屈な練習曲。 サン=サーンスは『動物の謝肉祭』の《ピアニスト》で、単純ながら半音ずつ上がっていく音階練習曲を「初心者がおどおどした演奏スタイル」で弾くように、という指示まで書き込んでいます。 ドビュッシーは、「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」というわけのわからない題を付け、一見簡単そうでありながら、指が絡み合いそうな意地悪な音形にしたり、中間部にワグ...

#57 愛娘シュシュのためのピアノ組曲-その1 02.09.2022

クロード・ドビュッシーが紆余曲折の末に43才で娘を授かったクロード・エマを、シュシュの愛称で溺愛します。 ピアノの為の組曲『子供の領分』は、まさにその3才になった愛娘の為に作曲され、ドビュッシー自ら楽譜の表紙の絵を描くほど‥。 しかしながら組曲に散りばめられた可愛らしい曲名にもかかわらず、音楽的に皮肉混じりのまったく斬新なものでした。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『子供の...

#56 異なる水の表現-ドビュッシーの場合 26.08.2022

クロード・ドビュッシーの「水」の音の描き方。 音符の縦の線の間隔の変化で水の動きを描いたモーリス・ラヴェルに対し、音程の高低差を使って水の動きの速度を縦横無尽に描く技巧は、オペラ『ペレアスとメリザンド』第三幕1場で、メリザンドの黄金色の髪が、二階から滑り落ちるように垂れて行く様子すら表現出来るほど。後年のレスピーギの作品などに大きな影響を与えることとなります。 【出演】中田昌樹(指揮者) 【演奏】クロ...

#55 異なる水の表現-ラヴェルの場合 19.08.2022

クロード・ドビュッシー、モーリス・ラヴェルのふたり。「水」を描写した作品は枚挙に暇(いとま)がありませんが、その表現、描き方はまったく違った色彩感と視点の動きを感じます。 ラヴェルは、遺された写真のように、いつもきちんとネクタイをしてスーツを着ているのが日常であったであろうし、その作品の中でも古典的な形式感の中で縦横なハーモニーを展開しても、決して、その堅い鎧を脱ぎ捨てようとはしませんでした。付点...

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