闇と鮒

オーディオドラマ「五の線3」

Fiction JA ↓ 100 episodes

【一話からお聴きになるには】 http://gonosen3.seesaa.net/index-2.html からどうぞ。 「五の線」の人間関係性による事件。それは鍋島の死によって幕を閉じた。 それから間もなくして都心で不可解な事件が多発する。 物語の舞台は「五の線2」の物語から6年後の日本。 ある日、金沢犀川沿いで爆発事件が発生する。ホームレスが自爆テロを行ったようだとSNSを介して人々に伝わる。しかしそれはデマだった。事件の数時間前に現場を通りかかったのは椎名賢明(しいな まさあき)。彼のパ

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闇と鮒

Category

Fiction

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Oct 4, 2025

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Episodes

183.2 第172話【後編】 08.03.2024

3-172-2.mp3腕時計に目を落としていた男が顔を上げると、前に居た男が頷いた。ガラガラガラっと民泊の玄関扉を開くと、どこからともなく二人の背後から6名程度のアウトドアウェア姿の男らが現れ、物音ひとつ立てずに宿の中に全員流れ込むように入っていった。「ごめんくださーい。」「はーい。」しばらくして奥から宿の主人が現れた。主人は目の前に突然屈強な男らが大勢現れたことに、驚きのあまり腰を抜かした。「こちらに朝戸さ...

183.1 第172話【前編】 08.03.2024

3-172-1.mp3「わかりました。公安特課が一時的に居なくなる隙を狙って、突入します。」「現場の報告によると、今現在、対象の民泊で働いているのは、そこのオーナーただひとり。利用者も朝戸一名や。」「環境は整っているというわけですね。」「ああ。ほうや。事前に潜入しとったトシさんが見る限り、特段、武装しとるふうには見えんかったようや。が、油断は禁物。施設にどういった仕掛けが施されとるかわからんしな。」「了解。...

182 第171話 23.02.2024

3-171.mp3- 椎名はテロ実行直前までチェス組と連携し彼らをエスコートする。そこに警察は介入しないこと- 実行直前に公安特課の出番をつくるので、相応の人員を用意すること- 空閑と朝戸にはしっかりと専任者を配置し、勝手な動きをしないよう監視を強化すること- サブリミナル映像効果を少しでも薄めるため、こちらで用意した動画をちゃんねるフリーダムで短時間で集中的に配信すること- テロは爆発物によるものであるはず。可能...

181.2 第170話【後編】 09.02.2024

3-170-2.mp3「っくしょん!」パソコンの前に座ったままで目を瞑り、軽く睡眠をとっていた椎名はくしゃみによって目を覚ました。自分の体調について尋ねる声はない。椎名を監視しているはずの片倉や岡田といった連中も今は眠っているのかもしれなかった。しかしこちらから向こうの様子は見えないので迂闊な言動は慎むべきだ。とりあえず椎名はSNSのタイムラインを流し読みすることにした。ハッシュタグ立憲自由クラブでフィルタリン...

181.1 第170話【前編】 09.02.2024

3-170-1.1.mp3金沢市郊外の築古マンション。その一室にウ・ダバの構成員の一部が潜んでいた。「おい起きろ。」 هيه استيقظ肩を小突かれたアサドはやっとの思いでその目を開いた。「もう6時だ。いつまで寝てんだ。メシを食え。」إنها الساعة السادسة بالفعل.كم من الوقت نمت؟كل الطعام.「ああ、すまない。」أه آسف.アサドの目の前の男性は苛立っていた。この部屋の間取りは2LDK。アサドが目を覚ましたこの部屋には、大型の..

180.2 第169話【後編】 19.01.2024

3-169-2.mp3「拉致被害者を全員返還ですと!?」「はい。このことはこちら側に陶晴宗を引き込んだ、あなたの功績に依るものが大きいですよ。」応接用のソファに座り正対する仲野の身体がどこか震えているように見えた。「しかし、冒頭申し上げたとおり今回のテロを制圧することが条件です。」「…鵡川総理はなんとおっしゃてらっしゃるのですか。」「総理には私からまだ詳細をお話ししていません。」「えっ?」「仲野先生のご意見を...

180.1 第169話【前編】 19.01.2024

3-169-1.mp3今回のテロ計画はオフラーナの暴走であり、政府は一切関与していない。またそのテロ計画をツヴァイスタン人民軍は、民間軍事会社アルミヤプラボスディアをして、阻止せしめようとしているわけだが、その内容はテロ実行部隊の殲滅を企図している。これはオフラーナの実働部隊であるウ・ダバの無力化のためで、この作戦で人民軍は、オフラーナに対して優位に立つことを画策している。つまり今回のテロ計画を発端とした武...

179 第168話 05.01.2024

3-168.mp3深夜、都内の静かな高級ホテルの一室で、緊迫した会議が行われていた。窓の外は漆黒の闇に包まれ、部屋の中の緊張が余計に際立っている。ツヴァイスタンの代表者、エレナ・ペトロワとイワン・スミルノフは、不安と戸惑いを隠せずにいた。彼らの目的は、日本でのオフラーナと人民軍の対立を終わらせることだったが、予期せぬ展開に直面していた。一方、日本政府側の代表、内閣情報調査室の関孝雄と陶晴宗は、冷静な表情を...

178.2 第167話【後編】 17.12.2023

3-167-2.mp3現在エレナは窓辺に立ち、東京の輝く夜景を眺めていた。「姉さん。これが外の世界よ。」冷めた声で独りごちる彼女は、その美しさに心を奪われることはなかった。彼女の心は、姉のアナスタシアが連行されたあの日に囚われている。彼女が最後に交わしたあの切ない微笑みを、エレナは決して忘れられなかった。彼女はツヴァイスタン外務省の国際戦略調整局に所属し、国際政策の策定や戦略的情報分析、危機管理などの重要な...

178.1 第167話【前編】 17.12.2023

3-167-1.mp36年前仁川征爾は査問委員会の厳粛の中心に座り、委員たちの厳しい視線を一身に受けていた。部屋の空気は緊張で張り詰めている。オフラーナの制服を身に纏った委員たちの表情は、仁川の忠誠心を疑うかのように冷ややかだった。「では始めよう。」委員長が静かに宣言し査問が始まる。問いは鋭く、彼の過去をえぐるようだった。仁川の答えは慎重に選ばれ、かつ相手に悪感情を抱かせないように自信をひた隠しにしていた。彼...

177.2 第166話【後編】 01.12.2023

「五の線」は日本を舞台にした諜報物語のポッドキャスト。日本、ロシア、中国の諜報活動を描く独自のドラマ。

177.1 第166話【前編】 01.12.2023

五の線」は日本を舞台にした諜報物語のポッドキャスト。日本、ロシア、中国の諜報活動を描く独自のドラマ。

176.2 第165話【後編】 17.11.2023

3-165-2.mp3「Хорошо. Но будьте умеренны. Не поднимайте шума. О, да. Это обнадеживает. Я бы предпочел, чтобы вы считали это демонстрацией силы с нашей стороны.そうか。しかしほどほどにしておけよ。決して騒ぎを起こすなよ。ああそうだ。それは頼もしいな。むしろ我々の力の見せ所と思って欲しい。」「Да, я вижу. Вот э..

176.1 第165話【前編】 17.11.2023

3-165-1.mp3四畳半程度の部屋の真ん中にあるデスクでラップトップ型PCを向かい合うのは椎名賢明だ。インカムをつけた彼はビデオ会議ツールで外の捜査本部のスタッフとコミュニケーションをとっていた。ドアをノックする音「はい。」資料ですと言って、男が紙の束を持ってきた。椎名はそれをご苦労様ですと受け取った。続けて彼は紙コップに入ったコーヒーを椎名の前に差し出した。これには椎名は紙コップに目を落とし「ありがとう...

175 第164話 03.11.2023

3-164.mp3「久しぶり。トシさん。」取調室の中に入ってきたのは片倉だった。それを目で追いながら古田が言った。「なんや、なんでお前がここに居るんや。」「いろいろあってな。」「ちっ。」古田は舌打ちして片倉から目をそらした。「何け。」「お前もあれか。」「何?あれって。」「おめぇもワシのこと厄介払いしとるんか。」片倉はあきれ顔を見せた。「まー厄介や。」「あん?」「厄介やわいや、んな直ぐ一歩歩いたらさっきのこ...

174.2 第163話【後編】 20.10.2023

3-163-2.mp3「あり合わせで用意しました。」そう言って出されたのはハンバーガーだった。「自分、奥にいますのでごゆっくり。」マスターが奥に引っ込んだを見届けてふたりはそれを頬張った。「うまい。」京子も三波もその確かな味に唸る。「このボストークって最近映えるとかで有名な店だろ。」「はい。」「この手の雰囲気重視の店って、どっちかっていうと味は微妙ってのが多いけど、ここは違うね。」「そうでしょ。しっかりおい...

174.1 第163話【前編】 20.10.2023

3-163-1.mp3「失礼します。」スライドドア音「あぁ京子か。」身支度をする三波の姿があった。「もういいんですか?」「まぁ、正直良いか悪いかわかんない。主治医がいなくなっちまったからな。」京子は返す言葉を失った。「どこまで知ってる?」三波の質問の真意を測りかねる京子はただ首を振って応えるだけだった。「で俺から根掘り葉掘り聞き出してやろうってことでここに?」「そんなところです。」彼はため息をつく。「残念だ...

173.2 第162話【後編】 06.10.2023

3-162-2.mp3「なに?突入した!?」朝戸班からの報告を受けた岡田は大きな声を出した。普段大きな声を出さない彼がこのような反応を見せるのは珍しい。テロ対策本部の中のスタッフが一斉に彼を見た。古田が朝戸が泊まる宿近くのアパート部屋を何件か当たったところ、屈強な男らがそこに合流。突如としてその中の一室に踏み込んだとの報告だった。「それってまさかトシさんが?」「いいえ。どうもそうじゃないようです。古田さんは...

173.1 第162話【前編】 06.10.2023

3-162-1.mp3「もぬけの殻…だと…。」「はい。」赤石は頭を抱えた。「監視していたんだろう。」「はい。常時監視していました。」「どうしてこんなことが起きる。」「アパートの一階の床下に立坑発見。」「立坑…。」「現在、中を捜索中です。」「十分に注意されたい。」「了解。」電話を切った赤石は歯ぎしりした。「アルミヤプラボスディアの手がかりが消えた…。」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「陽...

172.2 第161話【後編】 22.09.2023

3-161-2.mp3「国土交通省と気象台によりますとこの大雨で石川県の金沢市を流れる浅野川は芝原橋観測所と天神橋観測所で「氾濫危険水位」に達しました。国と気象台は洪水の危険性が非常に高まっているとして「氾濫危険情報」を出して厳重に警戒するよう呼びかけています。自治体の避難情報を確認するとともに浸水のおそれのない場所に移動するなど、安全を確保するようにしてください。」宿を追い出された古田は避難所である近くの...

172.1 第161話【前編】 22.09.2023

3-161-1.mp3卯辰一郎の朝戸調査報告は第一報からちょうど6時間後の16時に行われた。第一報で明らかになった人物、朝戸の妹殺害のもみ消しを図った疑いのある白銀篤についてである。「ある日忽然と姿を消した?」「はい。家族全員失踪。奴が済んでいた家は荒れ放題です。白銀の自宅の周辺住民曰く、近所付き合いがほとんど無い家庭だったようです。なので気がついたら家の草が生えっぱなしになって荒れていたと。」「何か手がかりの...

171 第160話 08.09.2023

3-160.mp3「県内は前線の影響で大気の状態が非常に不安定になり金沢市では大雨となっていて、金沢市昭和町では午後3時半までの1時間に55ミリの非常に激しい雨が降りました。気象台と県は金沢市に土砂災害警戒情報を発表し、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に警戒するよう呼びかけています。金沢地方気象台によりますと、30日の県内は梅雨前線の影響で大気の状態が非常に不安定になっていて、金沢と野々市市では大雨になって...

170 第159話 25.08.2023

3-159.mp3テロ対策本部に戻ってきた椎名を迎えたのは、百目鬼をはじめとするスタッフたちのただならぬ殺気だった。「外の様子はどうやった?」片倉が椎名に声をかける。「酷いですね。こんな雨いつぶりでしょうか。」「いつぶり?とは?」(あっ…。)「あぁ西日本豪雨ってのが2年前にあったっけ。あいつも酷かったけど、最近こんな感じの雨の降り方多ないけ?ある地点で局所的にドバーってバケツひっくり返したみたいに降って、ん...

169 第158話 11.08.2023

3-158.mp3「最上さんを狙ってノビチョクを盛った…。」「はい。それが公安特課に最も混乱をもたらせると判断して、朝戸に実行させたそうです。朝戸は光定によって最上が白銀篤であると刷り込まれていたそうです。」片倉はため息交じりに呟いた。「つくづくクソやな…。」「その肝心の朝戸の妹をひき殺した人間なんですが、それは白銀で間違いは無いそうです。」「いやそんな奴は警視庁にいない。これは確認できた。」「はい白銀はサ...

168 第157話 28.07.2023

3-157.mp3自宅に帰った椎名が片倉らのテロ対策本部に出した指示は以下のものだった。- 椎名はテロ実行直前までチェス組と連携し彼らをエスコートする。そこに警察は介入しないこと- 実行直前に公安特課の出番をつくるので、相応の人員を用意すること- 空閑と朝戸にはしっかりと専任者を配置し、勝手な動きをしないよう監視を強化すること- サブリミナル映像効果を少しでも薄めるため、こちらで用意した動画をちゃんねるフリーダム...

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