ナマケもん
ナマケもん戦略研究所 ラジオ
『ナマケもん戦略研究所 ラジオ』は、著者がこれまでに執筆してきた思想・社会批評・経営論を耳から味わえるかたちで届ける試みです。現代社会を覆う「効率」「競争」「正しさ」といった規範に対し、ナマケモノのように「小さく・深く・しなやかに」生きる知恵を語り直します。番組では、『ナマケもん戦略』『MBA的常識の限界』『絶滅の巨人』に示した経営論から、『ブラックなホワイト社会』『優しい全体主義』に描かれた社会批評、さらに『嘘の社会学』『死の社会学』によるメキシコ社会研究まで、多彩な著作のエッセンスを紹介します。本ラジオは、資本主義の限界や制度の疲労と再生、無条件の承認、共同体的秩序の可能性、そして文化や倫理の...
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Episodes
勝ち残るより、生き残るキャリア 第1章 27.10.2025 6:11
巨人が築いた幻想と資本主義の罠 高度成長期、日本企業は終身雇用や年功序列を通じ「生活共同体」として社員を守る物語を提供した。だが成長が止まるとその制度は重荷となり、リストラや早期退職で「家族的共同体」の仮面は剥がれた。株主資本主義の台頭により企業は社員より株主を優先し、人件費削減や効率化に追われ、従業員は消耗する。昭和ロマンが生んだ幸福像は一時的な延命装置でしかなく、人気企業に入れば安泰という信念...
【週刊】ナマケもんマガジン 第6回 26.10.2025 20:18
(2025-10-26) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思想...
制度敗戦Ⅰ 序章 25.10.2025 6:42
戦後日本は高度成長を支えた制度枠組みにより繁栄したが、金融自由化とグローバル資本の流入で制度は崩壊し「制度敗戦」を迎えた。労働は生きがいから苦役に変わり、地域社会は空洞化した。それでもなお「経済成長」という物語に縛られ、根本的転換ができずにいる。本書は、制度の歴史的経路と新制度の可能性を検討し、日本的価値観に基づく新たな物語の構築を提案する。制度敗戦は終焉ではなく、未来を描く出発点である。
やさしい全体主義 第4章 24.10.2025 5:12
テクノロジーが作る従順な個体 情報技術は制度遵守を効率化し、個人の生活習慣に浸透する。アルゴリズムは情報を選別し、制度的に望ましい意見を強調する。行動データはスコア化され、保険料や利用条件に直結し、行動規範を強制する。オンライン発言は炎上リスクを伴い、自己検閲を加速させる。利便性や効率性の名目で受け入れられる仕組みは、支配主体を匿名化し、制度の意図を不可視化する。従順さは「自発的選択」と誤認され、...
ナマケもん戦略 入門書 第5章 22.10.2025 6:06
ポーターの競争戦略を問い直す ポーターはコストリーダーシップ・差別化・集中戦略を体系化し経営理論に大きな影響を与えたが、結局は消耗戦や模倣による優位喪失、環境変化への脆弱性を招いた。ナマケもん戦略は規模で勝つのでなく「疲れない最適点」を選び、顧客との関係を価格条件でなく物語共有へ転換する。不確実性が支配する時代には数理モデル依存を超え、冗長性や遊びを資本とする柔軟性が必要。企業は「優位性」でなく「...
「危険な国」メキシコに生きる 第1章 21.10.2025 5:01
メキシコの危険の現実 メキシコは人口10万人あたり殺人件数が日本の約300倍に達し、年間3万件超の殺人が発生する。しかし危険は地域差が大きく、グアナファト州は抗争激化で最悪水準、一方ケレタロ州は比較的安定を保つ。数字や地図では示されない「空気の変化」や商談の中止、行政の遅延も危険の兆候となる。駐在員は統計・地域感覚・日常の変化を重ね合わせる三層の認識で安全を確保すべきであり、危険を立体的に理解する必要が...
勝ち残るより、生き残るキャリア 序章 20.10.2025 7:13
人気絶頂の罠 若者が憧れる「人気企業」は、すでに巨人化し成長のピークを過ぎている場合が多い。人気ランキング上位に並ぶ企業は、ブランド力や安定性の象徴として光を放つが、その裏には制度疲労や株主資本主義の圧力といった影が潜んでいる。航空業界や金融機関は外的ショックや低金利に脆弱であり、総合商社やモール型ビジネスも拡大量の罠を抱える。巨人化は成功の証であると同時に没落の前兆でもあり、若者はその宿命に巻き...
【週刊】ナマケもんマガジン 第5回 19.10.2025 17:51
(2025-10-19) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...
ブラックなホワイト社会 第6章 18.10.2025 6:53
承認の再構築から未来の制度へ 家庭・企業・地域すべてが成果主義に侵食され承認を失っている。ここから脱するには「成果によらない承認」を教育・企業・福祉に組み込み、制度の中心に据えることが必要だ。曖昧さや異論を許容する「倫理の余白」を制度に内包させることで、承認を共有する社会が可能となる。未来社会は承認と倫理を基盤に築かれなければならない 。
やさしい全体主義 第3章 17.10.2025 5:48
やさしさが義務になる 制度化された理念は評価や承認の仕組みを通じて人々に内面化され、社会的圧力として作用する。評価指標やSNSの「いいね」が正しさを可視化し、逸脱は低評価や非難につながる。同調圧力は集団からの孤立を恐れる心理を利用し、自由な選択を狭める。さらに自己検閲が進み、制度に適合する行動が自発的に再生産される。この三層構造により、やさしい全体主義は一般市民自身の善意によっても支えられ、暴力的全体...
ナマケもん戦略 入門書 第4章 15.10.2025 5:51
戦略論の時代 1960〜80年代に台頭した戦略論は、成長マトリクスや競争戦略、BCG分析を通じ「どう勝つか」を明快に示したが、短期利潤偏重や組織疲労を招いた。規模拡大は消耗戦に陥り、競争優位はDeals型の短命関係を生んだ。戦略自体も数値化され硬直化した。ナマケもん戦略は「拡大量」を止める勇気を持ち、信頼と物語に基づく関係を育み、余白を資本とする柔軟性を重視する。「どう勝つか」から「どう続くか」への転換が羅針盤...
「危険な国」メキシコに生きる 序章 14.10.2025 5:06
なぜ「危険の構造」を知る必要があるのか 日本から見たメキシコは「危険な国」とされ、外務省のマニュアルは最低限の行動指針を与える。しかし現地生活では想定外の危険や微妙な兆候を読み取る力が不可欠である。本書は治安統計や抗争の表層だけでなく、歴史・制度・文化・地政学が絡む「危険の構造」を解明する。特に米国の薬物需要がメキシコのカルテル経済を支え、危険を持続させる。構造を理解することは、駐在員にとって単な...
【週刊】ナマケもんマガジン 第4回 12.10.2025 15:52
(2025-10-12) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...
ブラックなホワイト社会 第5章 11.10.2025 6:53
制度以前の倫理を取り戻す 制度の改善や装飾では、承認の空洞化を克服できない。必要なのは制度以前に存在する「あなたがそこにいるだけで価値がある」という倫理である。無条件の承認、関係性への感受性、信頼と共感の文化を制度の基盤に据えることで、初めて人間的尊厳を守る社会が実現する。制度設計は効率化だけでなく「倫理の余白」を織り込まなければならない 。
やさしい全体主義 第2章 10.10.2025 6:22
制度化される善意 理念は制度化を通じて柔軟性を失い、測定可能で外部に示しやすい基準が優先されることで「形式の正しさ」が支配的になる。資本や市場と結びつくことで理念は競争資源化し、グリーンウォッシングなどの形骸化が進む。さらにAIや監査技術が強制力を高め、多様な解釈や創造的逸脱の余地を奪う。人々は理念そのものより「制度的正しさ」に従うようになり、批判は道徳的逸脱とみなされる。制度遵守が目的化する過程こ...
ナマケもん戦略 入門書 第3章 08.10.2025 5:20
人間関係論とホーソン実験の再評価 ホーソン実験は「注目されること」が生産性を高めると示し、人間関係論を生んだ。だが承認は条件化されやすく、依然「効率のための配慮」にとどまった。ナマケもん戦略は規模拡大のための配慮でなく、消耗しない働き方を前提にした関係を重視。注目による承認ではなく、物語共有を通じた信頼資本を築く。管理技術でなく失敗や不器用さを許容する文化が必要であり、組織は「注目されるから働く」...
勝ち残るより、生き残る就活④ 06.10.2025 2:30
早期離職は敗北か、生存戦略か 辞めること」への社会的偏見を反転。 メッセージ:疲弊せず生き残る勇気こそ未来を切り拓く。
【週刊】ナマケもんマガジン 第3回 05.10.2025 17:50
(2025-10-05) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...
ブラックなホワイト社会 第4章 04.10.2025 6:34
グローバル資本主義と倫理的装飾 SDGsやESGなどの倫理的装飾は、資本主義が内包する非倫理性を覆い隠す仮面にすぎない。企業は理念や社会貢献を掲げるが、それは従業員への過剰な自己責任や承認の欠如を正当化する装置ともなる。ホワイト企業の称賛もまた、非数値的貢献を排除する仕組みに転化しやすく、邪悪性を不可視化する構造である 。
やさしい全体主義 第1章 03.10.2025 5:24
やさしい全体主義とは何か 善意や正しさが制度化されることで、暴力ではなく「配慮」や「正義」が人々を縛る新しい支配形態が生まれる。本来は人間の尊厳を守る理念が、企業評価や社会的指標に組み込まれると、形式的遵守が目的化し、自己検閲や同調圧力によって個人の自由が縮小していく。やさしい全体主義は強制を感じさせず「自発的行動」に見える点が特徴であり、内部にいる人々ほどその問題性を認識しにくい。理念の目的を問...
ナマケもん戦略 入門書 第2章 01.10.2025 5:50
フォード主義と大量生産モデルの再検討 フォード主義は流れ作業で大衆車を普及させ、大量生産社会を築いた。しかし標準化は人間を部品化し、多様性を奪った。規模拡大は必然的に価格下落・利益縮小を招き、消耗戦を加速する。ナマケもん戦略は規模を追わず最適規模で持続を選ぶべきと説く。顧客関係も取引条件でなく物語共有に基づき、標準化の硬直を避け、余白や多様性を資本とする。結果、企業は「誰もが同じ」から「意味で選ば...
勝ち残るより、生き残る就活③ 29.09.2025 3:26
AI面接が突きつける「人間の価値」 AIによる数値化と効率至上主義を批判。 メッセージ:数字では測れない余白があなたの強み。
【週刊】ナマケもんマガジン 第2回 28.09.2025 18:27
(2025-09-28) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...
ブラックなホワイト社会 第3章 27.09.2025 7:05
日本型ステークホルダー資本主義の可能性 戦後日本企業は共同体的性格を持ち、終身雇用や年功序列を通じて労働者の生活を包摂した。そこには制度に倫理を内在化させる仕組みがあった。現代に必要なのは懐古ではなく、この知恵の批判的継承である。長期雇用の再設計や地域共生型の企業モデルなど、非数値的価値を評価する制度設計を再構築することが資本主義を超える道を開く 。
『擬似敗戦』 終章 26.09.2025 4:55
制度の瓦礫から希望を掘り出す 制度疲労と昭和ロマン主義の呪縛の中で社会は停滞する。しかし制度の終焉は破局ではなく、新たな価値観への移行の前段階にすぎない。倫理・空間・制度の再接続を通じ、瓦礫の中から次の社会を設計するヒントを見出すことが、静かな戦後復興の核心である 。
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