ナマケもん

ナマケもん戦略研究所 ラジオ

Business JA ↓ 240 episodes

『ナマケもん戦略研究所 ラジオ』は、著者がこれまでに執筆してきた思想・社会批評・経営論を耳から味わえるかたちで届ける試みです。現代社会を覆う「効率」「競争」「正しさ」といった規範に対し、ナマケモノのように「小さく・深く・しなやかに」生きる知恵を語り直します。番組では、『ナマケもん戦略』『MBA的常識の限界』『絶滅の巨人』に示した経営論から、『ブラックなホワイト社会』『優しい全体主義』に描かれた社会批評、さらに『嘘の社会学』『死の社会学』によるメキシコ社会研究まで、多彩な著作のエッセンスを紹介します。本ラジオは、資本主義の限界や制度の疲労と再生、無条件の承認、共同体的秩序の可能性、そして文化や倫理の...

Author

ナマケもん

Category

Business

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Jul 11, 2026

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Episodes

『MBA的常識の限界』第1部 第2章 24.12.2025

第1部 Scale ― 大きさの罠から Non-Exhaustive Growth へ 第2章 価格弾力性の高い層へ拡張 ― 消耗戦の入り口 市場拡大は、価格に鈍感な初期顧客から、やがて価格に敏感な層へと浸透し、価格弾力性の上昇によって利益率を悪化させる。家電・航空・小売の実例が示すように、数量は増えても利益は薄まる「底の抜けた市場」に陥る。MBAは差別化やコスト優位を説くが、模倣と標準化で持続性は脆い。ナマケもん戦略は、市場を広く取ら...

嘘の社会学 序章 23.12.2025

「メキシコ人はなぜ嘘ばかりつくのか」という挑発的な問いを出発点に、嘘を侮辱ではなく歴史的・文化的に形成された生存戦略として捉え直す。スペイン侵略以降の暴力と疫病、植民地支配、PRI体制のシミュレーション政治、極端な格差と制度不信が、人々に嘘と沈黙を合理的行動として選ばせてきたことを示す。一方で日本は「信頼社会」として制度と組織を前提に動いてきたが、成果主義の浸透でその基盤は揺らぎつつある。本書は、メ...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第4回 22.12.2025

バズより、持続を選ぶ。 SNSが「瞬間的な評価」を支配する中、人々はバズることに囚われ、自分の物語を見失っている。だが、光のように消えるバズよりも、静かに続く「持続」が信頼を生む。経営でも人生でも、取引よりも物語、数字よりも意味の時代へ移行している。いいねが少なくても心に届く関係、地味でも誠実に続けることこそ価値であり、ナマケモノのように「遅く・静かに・しなやかに」生きることが、評価中心社会を生き延び...

【週刊】ナマケもんマガジン 第14回 21.12.2025

(2025-12-21)   週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、...

制度敗戦Ⅰ 第8章 20.12.2025

選択的再工業化と新たな基盤づくり 産業空洞化に直面する先進国は再工業化を模索したが、重要なのはすべての産業回帰ではなく「選択」である。安全保障に不可欠な分野、地域社会を支える分野、文化的価値を輸出できる分野に絞ることが鍵となる。ドイツは伝統産業とデジタルを結合し、米国はグリーン産業投資を進めたが多くは金融資本の利権化に利用された。日本は戦略性を欠き、基盤を築けなかった。今後は半導体や医薬など基盤産...

『金融資本主義の終焉』投資家が直面する最大のシステムリスク 第2章 19.12.2025

冷戦後の暴走:代替制度喪失がもたらした免罪 冷戦終結後、資本主義は唯一の正解とみなされ、制度的ブレーキを失った。社会主義の崩壊により外部からの批判や修正圧力が消え、市場原理主義と金融自由化が正義として拡大。デリバティブ規制緩和やIT革命により資本の回転速度は急上昇し、投機的収益が制度的に容認された。結果、実体経済との乖離が進み、制度疲労が覆い隠された。今日のAI・ESG・宇宙産業といった新物語もこの「免罪...

『MBA的常識の限界』第1部 第1章 17.12.2025

第1部 Scale ― 大きさの罠から Non-Exhaustive Growth へ 第1章 供給曲線の右シフト ― 拡大量がもたらす価格低下 供給拡大は価格を押し下げ、利益率を縮小させるという基礎理論を起点に、MBA的常識が称賛する「規模の経済」は長期的には自壊へ向かうと指摘する。拡大は人件費圧縮→需要減→さらなる拡大という悪循環を生み、企業も社会も疲弊させる“Exhaustive Growth”の装置となる。対抗軸としてナマケもん戦略は、無限拡大ゲーム...

「危険な国」メキシコに生きる 終章 16.12.2025

構造を見据えた未来への視座 カルテル問題は歴史・制度・文化・国際需要が絡む構造的産物であり、短期的手段では解決できない。メキシコは制度の断続性と汚職で治安維持が困難、文化的にもカルテルは地域社会に根を張る。最大の外部要因はアメリカの薬物需要であり、需要が続く限り供給は変化しつつ存続する。近年は小規模カルテルが乱立し、暴力頻度が増加している。日本企業にとっては構造理解が必須であり、統計・空気・兆候を...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第3回 15.12.2025

努力しても報われない社会の正体。 成果主義と承認経済が、努力を分断と疲弊に変えてしまった。かつて努力は制度に守られた物語だったが、数字による評価とSNSの「いいね」経済により、可視化されない努力が無価値とされる社会が生まれた。若者は「報われない努力」を見抜き、無理をしないという知恵を身につけている。これからの努力は他者の承認ではなく、自分の納得のための努力へ向かうべきだ。拡大よりも深さを選び、意味のた...

【週刊】ナマケもんマガジン 第13回 14.12.2025

(2025-12-14) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅰ 第7章 13.12.2025

中間層の新しい土台 ― 基礎的生活保障 BLS 中間層の崩壊が社会不安を招くなか、BLSは新しい制度基盤として構想される。ベーシックインカムと異なり、現金給付と社会的インフラを結びつけ「人間らしい生活の基盤」を保障する。原資は経済成長ではなく、土地資本の公共還元(LVT)、デジタル資本の収益循環、地域活動やケア労働の制度的評価に置かれる。日本では「役割の承認」が幸福の基盤であるため、BLSは無条件給付ではなく多様...

『金融資本主義の終焉』投資家が直面する最大のシステムリスク 第1章 12.12.2025

資本の時間的価値と制度の罠 「今日の1ドルは明日の1ドルより価値が高い」という資本の時間的価値は、成長を前提とする制度的な常識である。しかし成長が止まれば利子は重荷となり、資本の自己増殖は破綻する。低金利が常態化した日本ではこの前提がすでに揺らぎ、資本主義の基盤が機能不全を起こしつつある。資本の時間的価値は「資本を持つ者の優位を正当化する制度装置」にすぎず、成長の限界がその装置を裏返す。投資家は、評...

『MBA的常識の限界』序章 10.12.2025

MBA的常識の限界とは何か 20世紀を支配した「拡大=繁栄」の物語が21世紀では疲弊を生む“Exhaustive Growth”に転化したことを指摘し、MBA的常識(規模・差別化・拡大至上)を逆説から問い直す。対置する三軸はScale(量→質)、Relationship(ディール→ストーリーズ)、Flexibility(硬直→余白)であり、核概念は「消耗なき成長=Non-Exhaustive Growth」。拡大を盲信せず最適点で止め、物語と信頼で非代替性を築き、余白を資本化す...

「危険な国」メキシコに生きる 第8章 09.12.2025

現地駐在員のための「構造を知る」危機管理 駐在員向けマニュアルは基礎的だが不十分である。危険は構造から発生するため、「統計・空気・兆候」の三層で認識する力が必要だ。幹部逮捕後の短期暴力や中期的な不安定を理解し、時間軸を踏まえた判断を行うべきである。情報は公式だけでなく現地人脈からの非公式情報も活用し、危機管理を「指示に従う」から「自ら構造を理解して選択する」段階へ高める必要がある。企業もまた構造理...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第2回 08.12.2025

制度不審の時代に生きる。 バブル崩壊以降、終身雇用や年功序列が崩れ、就職氷河期世代からZ世代まで「制度不審」が常態化した。政治も企業も信頼を失い、SNSでの承認も不安定な中、人々は「信じない自由」を得ている。制度に依存せず、フリーランスや副業、地域での小さな経済圏を築く動きが広がる。「制度不審」とは逃避ではなく創造であり、信頼を基盤とした自分たちの小さな“制度”を再構築することが、現代における希望の形で...

【週刊】ナマケもんマガジン 第12回 07.12.2025

(2025-12-07) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思想・...

制度敗戦Ⅰ 第6章 06.12.2025

時間の福祉と幸福概念の多様性 「時間の福祉」とは、余暇を保障し創造的活動に充てることで幸福を高める理念である。欧米では宗教や自由主義価値観に基づき、時間の自由が幸福と直結した。しかし日本では労働そのものが社会的承認の基盤であり、余暇拡大が幸福に直結しなかった。時間削減はむしろ孤立を招いた例もある。普遍的制度として導入するのではなく、日本では「役割の多元化」や地域参加を保障する形が必要である。幸福概...

『金融資本主義の終焉』投資家が直面する最大のシステムリスク 序章 05.12.2025

見えざる最大のリスク 投資家が見落としがちな最大の危険は、資本主義という制度そのものの持続可能性に潜む。金利・投資・投機が支える金融資本主義は「永続的成長」という暗黙の前提の上に成り立つが、世界経済は人口減少や生産性低下により長期停滞に直面している。成長なき時代に資本の回転を無理に維持しようとすることが、制度疲労と巨大な歪みを生む。AIや再エネなどの新市場への期待も、実需なき投機を助長すれば制度崩壊...

ナマケもん戦略入門書 終章 03.12.2025

ナマケもん戦略の全体像 20世紀理論はいずれも効率・競争・成長を前提としたが、21世紀の人口減少や不確実性には適応できない。ナマケもん戦略は「小さく・深く・しなやかに」を三本柱とし、拡大量の罠を超えるScale、取引から物語へ転換するRelationship、硬直を避け余白を資本とするFlexibilityの三軸を提示する。ナマケモノが示す「消耗しない知性」を応用し、企業は「勝つ経営」から「続く経営」へ移行し、安さや速さでなく「...

「危険な国」メキシコに生きる 第7章 02.12.2025

危険の不可逆性と将来シナリオ カルテルの適応力は強く、短期・中期・長期で異なる展開を示す。短期的には幹部逮捕や軍事作戦で勢力が弱体化するが、分裂と抗争激化を招く。中期的には残存勢力が事業多角化や一時的同盟で適応し、小規模カルテルが乱立して暴力頻度が増す。長期的には需要減少・制度強化・文化的転換が揃わない限り構造は変わらない。経済・政治・文化が三層で補強し合うため不可逆性が高く、安易な対策は状況を悪...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第1回 01.12.2025

諦めることは、負けることじゃない。 「諦めるな」という励ましが通用しなくなった時代において、若者の「諦め」は敗北ではなく自己防衛である。制度が信頼を失い、努力が報われない社会で、人は守れる範囲で生きる術を選ぶ。これは制度への絶望ではなく、自分の小さな生活圏や信頼できる人との関係に重心を置く合理的な適応だ。諦めとは「明らめる」こと、すなわち現実を見つめ直し、制度に依存せず生き直すための再出発である。...

【週刊】ナマケもんマガジン 第11回 30.11.2025

2025-11-30 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思想...

制度敗戦Ⅰ 第5章 29.11.2025

賃金と生産性の協調 ─ 協約と共同決定の可能性 高度成長期、日本は企業内組合と春闘により賃金と生産性を連動させ、社会的安定を保った。しかしバブル崩壊後、非正規拡大と成果主義の導入で協調は崩壊した。ドイツの共同決定制度は労働者を経営に参加させ、生産性と分配の調和を実現したが、日本には制度的枠組みが欠けていた。もし産業別協約や共同決定を導入していれば、長期投資と人材育成を支える枠組みを築けた可能性がある。...

やさしい全体主義 終章 28.11.2025

人間らしさを守るために やさしい全体主義は善意を媒介に広がり、自由や倫理を削るが、悪意がないため問題が見えにくい。制度化・社会的圧力・テクノロジー・市場価値化という四層構造が人々を支配し、異論を排除する。しかし抵抗の余地は残されており、批判的思考や多元的価値基準の確立、小さな日常的選択が持続的な対抗手段となる。理念を否定せず、その実装の歪みを修正し、人間が自ら考え行動する力を鍛え続けることが重要で...

ナマケモん戦略入門書 第10章 26.11.2025

サステナビリティ・パーパス経営の再定義 理念経営は社会的責任や存在意義を掲げたが、現場に浸透せず「理念の装飾」となり消耗を加速させた。理念を守るための拡大量は逆に環境負荷を高める。ナマケもん戦略は拡大量を前提にせず、理念を「疲れない最適点で続くための指針」と再定義。承認の条件化を超え物語共有を軸とし、理念を固定せず更新可能な余白として活かす。理念は社会への飾りでなく、企業を「意味で選ばれる存在」へ...

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