ナマケもん

ナマケもん戦略研究所 ラジオ

Business JA ↓ 240 episodes

『ナマケもん戦略研究所 ラジオ』は、著者がこれまでに執筆してきた思想・社会批評・経営論を耳から味わえるかたちで届ける試みです。現代社会を覆う「効率」「競争」「正しさ」といった規範に対し、ナマケモノのように「小さく・深く・しなやかに」生きる知恵を語り直します。番組では、『ナマケもん戦略』『MBA的常識の限界』『絶滅の巨人』に示した経営論から、『ブラックなホワイト社会』『優しい全体主義』に描かれた社会批評、さらに『嘘の社会学』『死の社会学』によるメキシコ社会研究まで、多彩な著作のエッセンスを紹介します。本ラジオは、資本主義の限界や制度の疲労と再生、無条件の承認、共同体的秩序の可能性、そして文化や倫理の...

Author

ナマケもん

Category

Business

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Jul 11, 2026

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Episodes

制度敗戦Ⅰ 第13章 24.01.2026

創世の物語 ─ 制度敗戦を超えて 制度敗戦を乗り越えるには、新しい創世の物語を紡ぐことが不可欠である。敗戦は終焉ではなく再生の契機であり、日本の文化・伝統・風土に根ざした価値観を基盤に制度を再設計することが求められる。「成長なき豊かさ」「役割を通じた幸福」という思想を物語化し、共有することによってのみ制度は力を持つ。未来は外部から与えられるものではなく、日本社会が主体的に選び取るべきものである。本書は...

『MBA的常識の限界』第1部 第6章 21.01.2026

第1部 Scale ― 大きさの罠から Non-Exhaustive Growth へ 第6章 学習曲線の逆説 ― 効率化が利益を消す 学習曲線はコスト逓減を約束するが、競合も同様に効率化するため成果は価格下落に転化しやすく、企業利益は薄まる。半導体、造船、ファストファッションは効率化の果実が市場価格に吸収された例である。MBAは「さらに効率化」を促すが、均質化を加速して優位の寿命を縮める。ナマケもん戦略は、効率化を目的化せず止め所を設...

嘘の社会学 第4章 20.01.2026

本章は現代メキシコの構造的格差を統計から描き出し、不信の合理性を可視化する。ジニ係数0.45前後、上位10%が所得の約4割超を占め、下位10%はわずか1%台という極端な所得偏在の中で、制度は公平さではなくエリートの利益を守る仕組みとして認識される。親学歴に強く規定される教育機会の格差は社会移動を閉ざし、「どうせ報われない」という諦めを再生産する。GDPの大きな割合を占める非公式経済と、犯罪の92%が届け出られな...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第8回 19.01.2026

諦めの先にある希望。 「諦め」とは絶望ではなく、現実を明らかに見る覚醒の行為である。制度崩壊の後には無秩序ではなく創造がある。人は自分で選び、守り、制度を作り直す力を持つ。ナマケモノのように小さく・深く・しなやかに生きることが、静かな革命の形である。諦め=再出発という視点のもと、「勝ち残る」より「生き残る」、「評価される」より「信頼される」選択が新しい社会をつくる。諦めの先には、日々を続ける力とし...

【週刊】ナマケもんマガジン 第18回 18.01.2026

(2026-01-18) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅰ 第12章 17.01.2026

未来を形づくる「物語」の選択 制度改革を成功させるには政策だけでなく「物語」が不可欠である。人々が共通の意味を見出し「なぜ働くのか」「何を豊かさとするのか」を共有することで、制度は初めて根付く。経済成長を唯一の物語とした戦後日本は制度崩壊に直面した。今後は「成長なき豊かさ」や「共同体的幸福」を軸に物語を再構築する必要がある。グローバル資本の圧力に流されるのではなく、日本独自の価値観に基づき未来の物...

『金融資本主義の終焉』投資家が直面する最大のシステムリスク 終章 16.01.2026

投資家への警鐘 最大のリスクは市場変動ではなく、制度そのものの崩壊である。冷戦後の免罪と金融工学の暴走により、資本の時間的価値・投機的回転・フロンティア拡大という三本柱が限界を迎えている。制度崩壊時には分散やヘッジも機能せず、安全資産さえ逃避先にならない。投資家は「どの資産が上がるか」ではなく、「どの制度が生き残るか」を問うべきだ。実需を支える投資と制度再構築への関与こそが、生き残りの唯一の道であ...

『MBA的常識の限界』第1部 第5章 14.01.2026

第1部 Scale ― 大きさの罠から Non-Exhaustive Growth へ 第5章 CACの逓増 ― 顧客獲得コストの膨張 成長継続は新規獲得の連鎖を要し、飽和と競合激化でCACは逓増、同時に値引き・離脱でLTVは悪化し、LTV/CACは崩れる。SNS、EC、サブスクで広告依存が高まり、利益は広告プラットフォームへ移転。投資を積むほど消耗が増える逆説が生じる。ナマケもん戦略は、獲得より維持に軸足を置き、最適規模の範囲で既存顧客との物語と承認を...

嘘の社会学 第3章 13.01.2026

独立後のメキシコでは、憲法と共和国を掲げる近代国家の外観の背後で、地方ボスや軍事指導者による庇護と従属のネットワークが実質的な支配を行った。ポルフィリオ・ディアス期には「秩序と進歩」の名の下に近代化が進む一方、「パンか棍棒か」に象徴される恣意的支配が続き、選挙や法は正統性を演出するための舞台装置と化した。革命後のPRI体制はこのシミュレーションを制度化し、選挙は行われても結果はほぼ固定された。人々は...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第7回 12.01.2026

努力しても報われない社会の正体。 成果で測られる社会では、人は永遠に「足りない自分」と戦わされる。だが本来、人間は存在そのもので尊重されるべきだ。無条件の承認は理想ではなく、生き残るための知恵である。成果主義が奪った安心を取り戻すために、失敗や未完成を含めて人を受け入れる組織文化が必要だ。評価や地位ではなく「自分らしさ」でキャリアを築き、承認を分かち合う関係を育てる。数字ではなく信頼と共感が、次の...

【週刊】ナマケもんマガジン 第17回 11.01.2026

(2026-01-11) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅰ 第11章 10.01.2026

データ・トラストと利用分配 ─ GAFAモデルから公共モデルへ データ資本主義のもとで巨大IT企業が独占する利益を公共へ還元する仕組みが必要である。データ・トラストは、市民が自らのデータ利用を公共機関に委託し、その収益を社会保障や地域基金に組み込む制度である。GAFA型モデルが個別企業の独占を前提とするのに対し、公共モデルは社会全体の活動成果を共有する視点に立つ。データは社会的資産であり、これを基にした新しい分...

『金融資本主義の終焉』投資家が直面する最大のシステムリスク 第5章 09.01.2026

近未来シナリオ:金融資本主義の崩壊パターン 制度疲労を背景に、金融資本主義は三つの崩壊パターンに直面する。①リーマン型:過剰レバレッジとリスク過小評価が暴発し、全資産同時下落を招く。②仮想通貨型:投機が循環的に膨張・崩壊を繰り返し、市場全体が慢性的ボラティリティに覆われる。③フロンティア消滅型:成長なき世界で制度が徐々に衰弱し、長期的にリターンが消える。いずれも制度そのものの疲労が根因であり、既存のリ...

『MBA的常識の限界』第1部 第4章 07.01.2026

第1部 Scale ― 大きさの罠から Non-Exhaustive Growth へ 第4章 チャネル支配の逆転 ― バイヤーの交渉力上昇 規模拡大は直販から量販・プラットフォーム依存へと企業を押し出し、価格決定権をチャネル側に奪われる。AmazonやPB、アプリストアに見られるように、販路拡大は同時に支配の強化を許す。MBAは垂直統合やブランド力での巻き返しを処方するが、現実に実行・維持できるのは一部の巨人のみ。ナマケもん戦略は、規模を抑え...

嘘の社会学 第2章 06.01.2026

植民地期メキシコでは、カスタ体制により人種・出自に応じた厳格な序列が法制度で固定され、法は正義ではなく差別の装置として機能した。人々は制度を正面から信頼することを諦め、表では服従を演じつつ裏で税逃れや慣習の継続を図る「二重帳簿」の行動様式を身につける。エンコミエンダは保護を装う強制労働制度として搾取を正当化し、カトリック布教も表の改宗と裏の伝統信仰という二重信仰を広げた。汚職と不公正な司法の蔓延に...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第6回 05.01.2026

小さく・深く・しなやかに働く。 拡大と競争の時代が終わり、求められるのは「どう続くか」である。ナマケもん戦略の三原則――小さく、深く、しなやかに――がその答えだ。小さくとは余白を持ち、自分のペースで働くこと。深くとは意味と信頼を軸にした関係を築くこと。しなやかにとは変化に柔軟であること。完璧を目指さず、持続を優先するこの姿勢が、消耗せずに働き続ける鍵となる。働くことを「生きることの支え」に戻すとき、人...

【週刊】ナマケもんマガジン 第16回 04.01.2026

(2026-01-04) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅰ 第10章 03.01.2026

公共デジタルと相互運用による地方都市統合モデル 地方都市の統合には「公共デジタル基盤」が不可欠である。行政サービスや交通、医療、教育などを共通データ基盤でつなぎ、相互運用性を確保することで効率化と利便性を両立させる。従来の中央集権型IT導入は地域の実態に合わず、かえって分断を深めた。公共デジタルは営利目的ではなく、地域自治を支える公共財として設計されるべきである。相互運用性と住民参加を重視したモデル...

『金融資本主義の終焉』投資家が直面する最大のシステムリスク 第4章 02.01.2026

最後のフロンティアの終焉 資本主義は常に新しい市場を求めて拡張してきたが、いまやインドやアフリカといった「最後のフロンティア」にも限界が見え始めている。人口増加は一時的で、資源制約・環境規制・制度的脆弱性が成長を阻む。新興国投資は短期的なバブルを生むが、持続性は乏しい。拡大の物語が尽きることで、資本の時間的価値も無効化し、成長のない世界で資本を回転させようとするほど制度崩壊を招く。フロンティア神話...

『MBA的常識の限界』第1部 第3章 31.12.2025

第1部 Scale ― 大きさの罠から Non-Exhaustive Growth へ 第3章 標準化の代償 ― 差別化の消失 拡大の必然としての標準化は効率を高める一方、差別化を希薄化し価格競争を招く。PC、ファストフード、スマホの例に見られるように、技術や体験は「当たり前化」して最終的に価格のみが争点となる。MBAの差別化処方は模倣・陳腐化で寿命が短い。ナマケもん戦略は、無限拡大を避け、物語・関係・文脈を織り込むことで「同質財化」を意...

嘘の社会学 第1章 30.12.2025

16世紀初頭のスペイン侵略により、中央メキシコの人口は数十年で約9割減少した。戦争以上に天然痘などの疫病が共同体を壊滅させ、人々は暴力と死が日常化した世界で「どう生き延びるか」を最優先に行動様式を再編した。支配者に従うふりをして難を逃れ、責任転嫁や事実の隠蔽を用いて処罰を回避する態度が合理的選択となる。エンコミエンダやカトリック布教の下で、表向きの服従と裏での抵抗という二重性が根づき、共同体の崩壊は...

『諦めの社会学』若者世代が生き残る静かな戦略 第5回 29.12.2025

制度の外で、静かに生きる。 制度崩壊の中で「自分の制度」を作る動きが広がっている。副業や地域ビジネス、信頼を基盤にした小さな経済圏――これらは制度の外で生きる実験であり、絶望ではなく自由の回復だ。完璧を求めず、少しずつ自分に合う形を育て、孤立ではなくゆるやかなつながりを保つことが大切である。制度の中ではなく外に未来を見出し、守られる人生より支え合う人生を選ぶとき、「諦め」は希望へと変わる。小さく始め...

【週刊】ナマケもんマガジン 第15回 28.12.2025

(2025-12-28) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅰ 第9章 27.12.2025

地域資本循環と地方再生の条件 地方衰退の根本は資本の流出にある。中央からの補助金は延命策にすぎず、自律的循環を阻害した。解決策はLVT(土地価値税)と地域ファンドを組み合わせ、地価上昇益や資源利益を地域に還元し、インフラや産業へ再投資する仕組みである。再エネ事業や農業、商店街再生など、生活に直結する投資を通じて内発的成長を可能にする。文化資源と結びついた循環モデルも有効である。既得権益や中央依存の壁を...

『金融資本主義の終焉 』投資家が直面する最大のシステムリスク 第3章 26.12.2025

投機マネーの過剰回転 世界の株式・デリバティブ・オプション市場は実体経済を超える規模で膨張し、資本は「実需なき回転」に没入している。アメリカでは株式売買総額がGDPの109%に達し、OTCデリバティブや0DTEオプションも過熱。これは資本が自己増殖ゲームへ転化した証であり、制度的な不安定性を高める。実体投資が鈍化する中で、投機マネーが市場ボラティリティを拡大し、制度の脆弱性を覆い隠す。金融資本主義の制度疲労が最...

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