タナカ・ナリタ
ホンタナ
書評番組『ホンタナ』!本好き会社員タナカと本読みたい学者ナリタが、読書の楽しみやオススメ本について行きあたりばったりで話を繰り広げます。毎週火曜日配信中!(収録日と配信日は異なる場合があります)
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Episodes
「かもめ食堂」群ようこ 29.11.2011
女流作家続きで今回は群ようこ「かもめ食堂」の紹介回をお送りします。北欧旅行から帰ってきたばかりのタナカですが、その旅行の際にちょうどフィンランドはヘルシンキを訪れていました。北欧の街並みの雰囲気に思いを馳せつつ、ほっと一息つけるようなハートウォーミングな物語を紹介します。2006年にこちらを原作とした映画も公開されましたのでそちらもあわせてお楽しみ下さい。
優しく生きるとは何か ~「小暮写真館」の感想から~ 22.11.2011
『小暮写眞館』の帯には「数かぎりない伏線の終着駅 小説史上最高に愛おしいラストにあなたは何を思う、誰を想う?」とありますが、この物語で描かれる数々の伏線はそれぞれが人々の優しさのあり方と、それぞれが優しくあろうとするが故のすれ違いや摩擦を巡るストーリーを綴っていると思います。言いたいことをあえてぐっと飲み込む優しさ、誰かを傷つけようともあえて立ち上がって想いを吐き出す優しさ、約束を貫く優しさとあえ...
「小暮写眞館」宮部みゆき 14.11.2011
久しぶりに女流作家の作品を紹介します。ユニークな花菱一家が移り住んだ「写眞館」。そこから広がる様々な出来事が、人間の強さと弱さ、優しくすること、傷つけることを丹念に描き、かつ丁寧に収束していく構成が見事な、著者ならではの力作。「物語のすべてが詰まった700ページの宝箱」といわれるのも納得です。フリートークがやや長めになって申し訳ありません。
人間の生き様を描く ~「神々の山嶺」の感想から~ 07.11.2011
久々のナリタ大絶賛!上下巻の長さを感じさせない展開、圧倒的な描写力、そして「人が生きること」を問いかけるメッセージ性、これぞ小説といえる作品に出会えたことを喜ぶ二人。自分にしかできないことに気づいてしまったらそれを表現せざるをえないという人間の性(さが)、伝説的な偉業に隠された不器用な人間味など、それぞれの視点からこの物語の奥深さに迫っていきます。
「神々の山嶺」夢枕獏 31.10.2011
今回ご紹介するのは夢枕獏の長編山岳小説「神々の山嶺」です。20年来の構想を余すことなく描ききった意欲作です。この作品以前もこの作品以降も夢枕氏は山岳小説を手がけておりませんが、特に彼はこの作品をして「書き残したこと・書き足りないことはありません。書きたいことはすべて書きました。どうだ、まいったか」とまで言い放っています。そんな唯一無二の、エヴェレストに挑戦を続ける男たちを取り巻く壮大なサスペンス・ド...
選択肢としての田舎暮らし・都会暮らし ~「軽井沢うまいもの暮らし」の感想から~ 24.10.2011
玉村さんの軽井沢うまいもの暮らしに羨望の眼差しを向けると同時に一社会人として都会生活を送る自らの日々を振り返るタナカ・ナリタ。それは何も自家栽培・採取や保存食・調理のあり方などの食生活の豊かさに限ったことではなく、隣人とのつきあい方や(積極的/消極的)自由時間のあり方など、生活のいろいろな側面に田舎暮らし・都会暮らしのコントラストが波及しているのだなと気付かされます。秋の夜長に今の自分が送っている...
「軽井沢うまいもの暮らし」玉村豊男 17.10.2011
風は涼しく空は高く、すっかり秋めいてきた今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。装いも新たにお送りする今回は、食欲の秋にふさわしい「うまいもの」にまつわるエッセイを紹介します。都会育ちで食通の著者が軽井沢で出会った、新鮮でシンプルなおいしい生活。四季折々の自然がもたらす大いなる恵み、それと共に生きる人々との交流などなど、驚きと喜びに満ちた田舎暮らし一年目の出来事をまとめた一冊です。著者自身によ...
第20回 SFをたっぷり語ろうスペシャル 11.10.2011
2週間のお休みを巻き返す勢いの長大な回でお送りする20回記念企画は「SFをたっぷり語ろうスペシャル」です。映画「ローレライ」と「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の感想戦から始まり、タナカは「老ヴォールの惑星」の感想回(13回)から持ち越している宿題を表現する機会を伺いながら、そしてナリタはタナカのSF愛が堰を切って押し寄せてくるのをいまかいまかと待ちながら、話はいろいろな方向に進んでいきます。果たして2時間にも及ば...
第19回「ローレライ」樋口真嗣 19.09.2011
映画原作の「終戦のローレライ」ではなく、あえて映画版の「ローレライ」を紹介したいと思います。第二次世界大戦末期、極秘に用意された潜水艦によって起死回生の大作戦に挑む人々を、斬新なアイデアを盛り込んで描いた意欲作。終戦を目前にそれぞれの思惑が交差しつつ、”大切なものを守ること”をつらぬく魅力的な人間描写は、一見の価値ありです。そして最近公開された映画版「SPACE BATTLESHIP ヤマト」との意外に多い共通点と...
第18回 ”自由”研究 ~「北極海へ」の感想から~ 12.09.2011
カヌーに近いあるモノを初体験し、なんとなく著者の目線が分かったような気がするタナカとナリタ。しかし、”俺は自由である”という感覚までもリアルに想像するのはなかなか難しい。「自由って、なんなんですかね」というナリタの素朴で深い問題提起を発端に、『鞄(安倍公房)』や『パタゴニア(椎名誠)』などを参考にして、自由であること、自由を追い求めることの重要性について、自由に語り合ってみました。
第17回 「北極海へ」野田知佑 05.09.2011
今回は「発作的座談会」でゲスト出演していたカヌーイストの野田知佑氏の著作の中から一冊紹介したいと思います。国内外の川をカヌーで下ってきた野田氏は本作によってカナダ・アラスカの大河に魅せられていき、以後このアラスカ通いは著者のライフワークとなっていきます。蚊の大群、変わりばえのしない風景、熊の危険、無愛想な原住民・・・およそ日本の川のもつ繊細さとは全く異なる環境。それでも、この河に戻ってきたくなる、...
第16回 緊急企画!ぼくの夏休み最終週スペシャル 29.08.2011
八月も終わりということで、今回は誰もが経験したであろう「夏休みの宿題の嫌な思い出ワースト1(注1)」について取り上げたいと思います。スペシャル仕様にすべくタナカの秘蔵資料をなぜか本邦初公開!そして文集に初採用されたナリタの作品についてなどなど、ぼくらの学生時代における文章力とその情熱について、恥ずかしげもなくたっぷり語ってみました。(注1)http://www.j-cast.com/kaisha/2011/08/10104109.html
第15回 得難き空気感と脱線力 ~「発作的座談会」の感想から~ 22.08.2011
迷走・珍走をくりひろげる座談会に鼻白むナリタ。こんなんでいいのか!冷静に考えればよくないはずの展開が、なぜかこの四人の中では許容されうる不思議。個性と友情の絶妙なバランスに支えられた「空気感と脱線力」がいかに得難いものか、高校時代の妙な思い出など踏まえながら考察していきます。
第14回 「発作的座談会」 椎名誠 沢野ひとし 木村晋介 目黒考二 15.08.2011
残暑お見舞い申し上げます。節電もあいまってひときわ夏の暑さを身近に感じるこの頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。タナカとナリタの対談形式をとっているこのホンタナですが、「かたくるしすぎる」という気がしてきたタナカ。より面白くスリリングな討論を求め、今回は参考書として椎名誠らによる「発作的座談会」を紹介します。ひとクセもふたクセもある男たち四人が「茶わん蒸しはおつゆかおかずか」「美しい昼寝とは...
第13回 眠れなくなるSFの話(個人的に) ~「老ヴォールの惑星」の感想から~ 08.08.2011
SFでありながらエンターテイメント性に甘んじない、むしろ人間性を深くえぐる小川作品に感銘を受けると同時に、短編『老ヴォールの惑星』の評価に苦しむナリタ。SFだからこそ表現できる面白さとは何か?そこにサイエンスは本当に必要なのか?フィクションとファンタジーの違いとは?もどかしさにあえぎつつSF独自の面白さを感覚的に主張するタナカは、珍しくもついに「カチンと」きてしまい・・・。SFというジャンルの包容力、そし...
第12回「老ヴォールの惑星」小川一水 01.08.2011
今回取り上げるのは新進気鋭のSF作家小川一水氏による短編SF小説集「老ヴォールの惑星」です。SF的非現実的舞台装置を通してこそ描きうるような、人間性へのあくなき洞察の一端を垣間見ることができる作品です。今回は特にその中に収められた最終章であり、特殊な漂流を経験する軍人の苦悩を通して「隣人」や「会話」の意義を問うた「漂った男」を中心に紹介します。
第11回 省略と強調のあいだ ~「眠れなくなる宇宙のはなし」の感想から~ 25.07.2011
スペシャルウィークを終え、今回からまた通常回でお送りします。分かりやすい話をしたい!そのとき人は、何を強調し、何を省略するのか?この解説本では語りきれなかった情報をもとに、ナリタが逆探知した著者の「省略」とは。伝えたい情報を取捨選択するセンス、そしてその難しさに迫ります。これを聞いたらもっと分かりやすくプレゼンができるようになるかも・・・?(当方では責任を負いかねます)
第10回 ◯◯をたっぷり語ろうスペシャル 18.07.2011
◯◯に入るべきは「ケータイ小説というメディア」だったり「カズヤ/タツヤ」だったり「自己中心性という残虐性」だったり「リアリティと世界の隔絶」だったり「レンアイ小説というホラー」だったり「愛情表現のベクトルとスカラー」だったり「読みたい恋愛小説」だったりと様々あり得るでしょうが、ともかく今回は第10回の節目にこんな特別企画にトライしてみました。ホンタナ全放送を通じて止むことなく言及されてきたかのベストセ...
第9回 「眠れなくなる宇宙のはなし」佐藤勝彦 11.07.2011
七月の別名、文月(ふみづき、ふづき)の由来は、「7月7日の七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝す風習があるから」だそうです(wikipediaより)。今回はまさにそんな文月にふさわしい、宇宙学への招待本をオススメします。くしくも日本時間7月9日午前0時29分、最後のスペースシャトルとなる「アトランティス」が打ち上げに成功しました。古来より人々を魅了してきた宇宙、その謎を解き明かすこと、いやもっと簡単に「宇宙につい...
第8回 フィクションとリアリティ ~「となり町戦争」の感想から~ 04.07.2011
「戦争の理不尽さ」の現代語訳として紹介しました「となり町戦争」。テーマがテーマだけに暗くなった前回でしたが、タナカの解説はナリタに届いたのか?派生して、リアリティを追及する上でフィクションの持つ役割とは何か、はたまた本を読む場所やB級映画についてなど、今回も(?)いろいろな話題に触れていきます。そして意外な事実が明らかに?!
第7回「となり町戦争」三崎亜記 27.06.2011
これまでの流れから、「気づき」が読書を楽しくさせる重要な要素であることが何となく分かってきました。そこで今回は、異色の戦争小説「となり町戦争」をオススメしてみようと思います。戦争の持つ痛み、悲しみ、そして理不尽さは、リアルな感覚をともなって想像できない現代人でも「気づく」ことができるのか?読み返したくないと言うタナカ、言葉を失うナリタ、珍しくトーンの低い二人が、今までとちょっと違う視点から読書を楽...
第6回 本棚に置きたい本 ~「パーマネント野ばら」の感想から~ 21.06.2011
ナリタ大絶賛!素朴ながらも圧倒的なメッセージをもつ前回の二冊を、想像力の欠如と限界、負のループからの脱却なとからめて、あらためてその「凄さ」について語りつくします。そしてiPadユーザのナリタが「本棚に置きた」くなった理由とは?電子書籍にはない、本と本棚の持つ魅力についても話はおよびます。
第5回「パーマネント野ばら」西原理恵子 13.06.2011
「ホンタナ」で紹介する本は小説だけではありません。今回は鬼才・サイバラの個性的な作品群の中から、恋愛群像劇「パーマネント野ばら」を紹介します。恋愛モノはほとんど読んできていないタナカをもってしてもオススメしたくなる、恋のもつ怖ろしさと素晴らしさが詰め込まれた作品に対して、ナリタの反応やいかに?そしてさらに物語を楽しむサブ読本として、自伝的人生指南書「この世でいちばん大事な『カネ』の話」についても触...
第4回 読書に求める要素あれこれ ~「楽園」の感想から~ 07.06.2011
鈴木光司「楽園」の読書感想を皮切りに、「読書に何を求めるか」という疑問からふたりの話は様々なトピックに及びます。物語を読むことにどのような「気づき/breakthrough」を求めるのか、長編小説は大小の枝葉を配置できる(右往左往できる)自由をもって何をなすのか、理想の物語とはどういったものであるはずか、活字中毒の「目ごし」感、論文ですらひとつの文学でありうるということ、表現形式・スタイルによる制約とそこに見...
第3回(後編)「楽園」鈴木光司 vol 30.05.2011
お待たせしました!後編では鈴木光司のデビュー作、「楽園」を取り上げます。代表作「リング」を含む強烈なメッセージ性を持つ作品がなぜ描かれるのか?原点となる本作から鈴木光司の持つ価値観、生き様に(やや引きながらも)迫ります。
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