roudoku iqunity
朗読のアナ 寺島尚正
100万再生突破!ありがとうございます。 ラジオアナウンサーは言葉を読み語る表現者。 文化放送から、四十年にわたってリスナーに語りかけている寺島尚正アナウンサーがさまざまな作品を朗読します。 その声が紡ぎ出す物語に耳をすませ、語りから無限に広がる想像力、日本語の奥深さをご堪能ください。 朗読のお仕事がございましたらお声かけください。
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Oct 10, 2026
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Episodes
山本周五郎 「無頼は討たず」 29.08.2023 46:41
甲斐の国と呼ばれた甲州山梨は、江戸時代に流通の要衝として大変に栄え、全国に名を知られた多くの博徒侠客を輩出しました。そんな土地で名を売った貸元が、無頼の世界を嫌い息子を堅気に育て上げます。その父親が闇討ちに倒れたあと、息子はどのように生きていくのか。堅気と無頼の道義の違いが捻じれを生んで、思わぬ結果をよびます。
林不忘 「寛永相合傘」 23.08.2023 28:04
おなじ藩の仲の良い二人の侍が、刀の目利きをめぐって口論になります。ちょっとした言い争いのはずが、思わぬ流れに突き進んでいきます。国は平定されたものの戦国時代の気風が残る三代将軍家光の時代。侍の生き方や価値観が変化する流れのなかで、意地や名分のために引き返せせず、運命を受け入れていく二人の行動は武士らしくもあり、哀しくもあり、滑稽でもあり。
萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」 21.08.2023 19:58
詩人の萩原朔太郎は人と交わるのが苦手で、自分を理解してくれる数少ない友人以外との社交を、若いころから避け続けてきました。煩わしいことに関わらないことで、自分を保っていたのかもしれません。そんな朔太郎にも年齢を重ねるとともに変化が訪れます。生きづらさを感じて過ごす若者が多いといわれる現代社会にも通じる短編随筆です。
菊池寛 「狐を斬る」 19.08.2023 31:10
故あって浪人したものの暮らしぶりも恵まれている侍が、身の回りの世話をする若い女と男女の仲になり、夫婦のように暮らし始めました。すると、そこから・・・。侍の対面と情を交えた女への優しさのはざまにあって、いかにして問題をおさめるのでしょうか。菊池寛が昔話をヒントに、再構築した短編です。
林不忘 「早耳三次捕物聞書 浮世芝居女芝居」 13.08.2023 35:57
丹下左膳でお馴染みの林不忘の作品です。林不忘(本名:長谷川海太郎)は大正時代にアメリカを放浪し、帰国後に執筆活動をはじめます。そして、3つのペンネームを使い分け大流行作家となりました。林不亡は髷物を書くときのペンネームで、戯作の語り口にアイディアを盛り込み楽しめる娯楽作となっています。
山本周五郎 「雪崩」 08.08.2023 45:04
江戸時代に二人の藩士が農業政策を巡って対立したため、若い兄妹を筋違いの仇討ちに巻き込んでしまいます。タイトルになっている雪崩の描写が見事な作品です。山本周五郎が得意とする人情を絡めた武家ものですが、日本の農業の基本についても気づかされる作品です。
芥川龍之介 「蜘蛛の糸」 06.08.2023 11:16
著名な作品で教科書にも掲載され、読んだ記憶のある方も多いと思います。極楽にいるお釈迦様と地獄にいるカンダタが細い蜘蛛の糸でつながり、そのあいだにはよい匂いを放つ池の蓮があります。時を経て触れなおしてみると、記憶との違いやまた新しい発見があるかもしれません。 Ryunosuke Akutagawa. We are reading masterpieces of Japanese literature with correct pronunciation.
妹尾アキ夫 「本牧のヴィーナス」 27.07.2023 41:53
人嫌いが高じて海岸近くの人通りの少ない家に引っ越した男は、いっぷう変わった管理人と話をするようになって行きます。管理人の身の上話や行動から、だんだんと奇妙な印象を受けるようになって行きます。大正期から戦後にかけて、アガサ・クリスティーなど海外の推理ミステリーを翻訳した妹尾韶夫が、アキ夫名で発表した創作短編です。
太宰治 「走れメロス」 22.07.2023 39:29
教科書で読んだ方も多いであろう太宰治の有名作です。無頼派と呼ばれたイメージとは違って道徳的なうえに、力強く感動的な文章で長く読まれ続けています。あらためてふれ、過去に教科書で触れた時の記憶と照らし合わせてみるのも楽しいです。ちなみに太宰自身は友人を飲食代のカタに置きっぱなしにし、いつまでも迎えに来ないことに怒った友人に”待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね”と言い放つような、一筋縄ではいかない性...
甲賀三郎 「罠にかかった人」 11.07.2023 40:30
借金苦に陥った夫は金繰りの万策も尽き、妻が金策に走り留守の間に禁断の手段を用いようとしますが・・・。日本の探偵小説の黎明期に江戸川乱歩らと一緒に活躍した甲賀三郎の作品です。本格派として科学的なトリックも得意としましたが、この作品では人間の運の掛け違いでおこる事件がサスペンスタッチで進んでいきます。人を陥れる罠は思わぬところに存在します。
坂口安吾 「屋根裏の犯人」 06.07.2023 27:27
吝嗇なのか節約なのか、どちらにしてもケチな発言や行動は、はたから見ると滑稽に思えることがあります。そこに思い込みが加わった自己主張されてしまうと、理窟は通じず周囲は振り回されてしまいます。人間描写にたけた井原西鶴の作品をもとに、坂口安吾が書きかえた作品です。
島崎藤村 「並木」 02.07.2023 39:23
まだ自分はこんなものではない、自分はこんなことをしている人間ではない、そんな思いを抱えながら意に反する日々を送っている中年男性が主人公です。知人たちが年齢を受け入れているのを見て、自分はまだ何かが出来る若さであると思い込もうとする姿を、皆さんはどう思われるでしょうか。藤村が知人たちを題材に書き、当時は「モデル論争」を起こしました。
岡本綺堂 「落城の賦」 27.06.2023 34:36
江戸時代に岡っ引きとして数々の難事件を解決した三河町の半七親分には、三浦さんという下谷に住む友人がいました。この三浦さんが明治になって新宿に住むようになってから、話を聞きにいってまとめた(という設定になっている)のが三浦老人昔話という短編集です。その中の作品の一つで、岡本綺堂が熟れた技術を駆使し、外連をおさえて、語り口と筋立ての面白さで先へ先へと導いてくれます。
山本周五郎 「青竹」 24.06.2023 59:24
武士として自分の成すべきことを成す、功名を求めず弁明もしない、評価は恬淡と受け止める、山本周五郎らしい芯の通った侍が主人公です。”我ことにおいて後悔せず”を地で行くような侍ですが、ただひとつ心の奥底に深い情に根差した思いを抱えています。戦場で大手柄をあげても、間違った筋論で非難をされても、揺るがなかった男の心を動かしたものは・・・。ジワリと沁みてくる作品です。
小山清 「日々の麺麭(パン)」 22.06.2023 21:29
幼い子と過ごす日々は、親にとっても自分の幼少期を再び繰り返すことだという人がいます。日々の糧を得ながら暮らす男が、幼い娘を男手一人で育てることになっていきます。暮らしに折り合いをつけながら幼子を慈しみ、時に不安や悲しみに出逢い、時に小さな歓びを与えようとします。その時、男はふと自分の幼少期を思い起こします。市井に生きる人々を慰めに満ちた暖かい筆致で描き、太宰治に愛された小山清の作品です。
芥川龍之介 「父」 20.06.2023 13:42
子どもにとって友だちを笑わせる話術は、仲間を増やし一目置かれるための大きな武器になります。笑いものにする材料を見いだして、面白可笑しく料理するのは、笑う方にとっては娯楽であり快事です。しかし笑われる方は、不幸でみじめな気持ちになるかもしれません。芥川龍之介は学生たちの悪気ない世間話を通じて、その機微を浮かび上がらせます。日常の小さな断片の中から、若者の自我や近代以降の家族のありかたまで浮かんでく...
久生十蘭 「藤九郎の島」 17.06.2023 37:56
遭難して絶海の孤島に流され、気の遠くなるほどの長い年月を過ごした男たちの日々が描かれます。江戸時代に残された二つの資料をあわせて、一つの話に組み立てなおしたものです。創作作品ですが事実に基づきながら、ノンフィクション風に仕立てられており、記録文学の趣があります。内容の興味深さはもちろんのこと、劇的な状況を大仰なドラマにするのではなく、淡々とすすめてリアリティを高めていく久生十蘭の技術の高さも魅力...
豊島与志雄 「泥棒」 13.06.2023 13:10
働くのがいやで泥棒になろうと考えた五右衛門の前に、術を一つ授けてくれるという仙人が現れます。フランス文学の翻訳者で、小説家としても大学教授としても知られた豊島与志雄は、戦前から戦後にかけて100篇以上の童話を発表しています。自分が生まれ育った備前福岡の郷土色や、祖母が話聞かせてくれた昔話が、その根幹にあると言われています。術を授かったなまけ者の五右衛門は、うまくやれるのでしょうか。
江戸川乱歩 「かいじん二十めんそう」 09.06.2023 37:33
少年探偵団の小林少年VS怪人二十面相。江戸川乱歩が昭和三十年代に、子供向けに発表した作品です。とにかく子供たちを楽しませ、面白がらせ、驚かせ、興奮させようとした乱歩の気持ちが、ぐいぐい伝わってくる作品です。ツッコミどころは満載ですが、現在のエンタメ小説にあるような緻密なプロットや論理的合理性はいったん脇に置き、ひたすら愉しみたい作品です。”ものがたり”の面白さ、読む娯楽としての小説の魅力を味わえます...
太宰治 「葉櫻と魔笛」 06.06.2023 24:34
年老いた女性は、かつて余命宣告を受けて病床に伏していた妹が隠していたものをみつけ、思わずとった行いについて語り始めます。太宰治の得意とする女性一人称告白体で書かれた短編です。輝く青春への憧れと、現実には淡々と過ぎていく日々にはギャップがあります。若い頃、それを空想で補うことはよくあることではないでしょうか。短い話のなかに虚実が入り混じり、さまざまな受け止めかたがなされている作品です。太宰は亡きあ...
山之口貘 「私の青年時代」 31.05.2023 34:48
山之口貘は、戦後も若い世代の間で繰り返しブームとなってきた沖縄の詩人です。およそ百年前に沖縄から上京すると、住所不定無職の極貧放浪生活ながら、自暴自棄になることなく、どこかそんな自分を楽しむ風に日々を過ごしました。故郷に対する誤解と差別を受けとめながら、詩人のプライドを持ち、都会を生きるマイノリティとして言葉を生み出していきます。その視点や感性は、現代社会においても共感する点が多いように思えます...
菊池寛 「勝負事」 28.05.2023 15:09
受け継いだ多大な財産を賭け事ですべて失った祖父を持つ男の話です。競馬愛好家として名高かった菊池寛が、勝負事に魅入られた人間を書いています。鉄火場を渡り歩いているような人物ではなく、たまたま財産を引き継いだどこにでもいるような旧家の婿養子が、家族への迷惑を顧みず、負ける博打を打ち続けてすべてを失ってしまいます。家父長が絶対的存在であった時代の家族の有り様や、人間の性がうかがい知れる興味深い作品です...
横光利一 「街の底」 25.05.2023 15:55
今の言い方ならミクスチャー?マッシュアップ?ジャンルを横断した新感覚派の横光利一作品です。主人公は、街の最底辺で、働いては搾取され、救いのない日々を繰り返しています。そんな主人公の見る街の出来事と浮かび上がる幻想が折り重なり、独特の感覚を体験させてくれます。
山本周五郎 「夕靄の中」 23.05.2023 39:12
怨みを抱えて江戸にやって来た半七は、誰かに後をつけられていることに気づく。狙い狙われる男がいよいよ修羅場を迎えようというとき、見知らぬ老婆が現れて事態は急変する。1、2時間であろうかという短い時間設定のなかに、さまざまな人間の機微を凝縮し、山本周五郎ならではの見事な手際で展開する短編。夕靄の中を歩くように生きている半七の迎えた結末は…。
宮沢賢治 「注文の多い料理店」 14.05.2023 19:33
宮沢賢治が生前に唯一出版した童話集が「注文の多い料理店」です。あまりにも有名な作品で読まれた方も多いでしょうが、久しぶりに触れるとまた新たな発見があるかもしれません。当時、盛岡で農業テキストの出版をはじめていた光原社が、たまたま賢治から見せられた原稿を、ジャンル違いにもかかわらず出版に踏み切りました。当時は全く売れなかったそうですが、このとき出版しなかったら、この作品の運命も変わっていたかもしれ...
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