roudoku iqunity

朗読のアナ 寺島尚正

Arts JA ↓ 306 episodes

100万再生突破!ありがとうございます。 ラジオアナウンサーは言葉を読み語る表現者。 文化放送から、四十年にわたってリスナーに語りかけている寺島尚正アナウンサーがさまざまな作品を朗読します。 その声が紡ぎ出す物語に耳をすませ、語りから無限に広がる想像力、日本語の奥深さをご堪能ください。  朗読のお仕事がございましたらお声かけください。

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Arts

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Jul 10, 2026

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Episodes

山本周五郎 「薯粥」 07.11.2023

 江戸初期に幕府は武力を背景とした武断政治で、大名の取り潰しや減封が行われたため、不満を抱えた浪人があふれ、大きな事件を起こしました。それ以降は武家社会も泰平を求めて、文武の文の方に重きを置くようになって行きます。変わりつつある時代に、武士の本懐を爽やかに貫く青年の話です。

小川未明 「白い門のある家」 03.11.2023

 児童文学で有名な小川未明は多くの怪談小説を残しています。これは大人にとっても興味深く、幻想的で不思議な話です。真夜中に喫茶店で一息入れようと家を出た男が、開いている店を捜し歩いき途方に暮れていた時に、道で出会った見知らぬ男が案内してくれたのは、懐かしい過去が詰め込まれたようなお店でした。

山本周五郎 「其角と山賊と殿様」 29.10.2023

 のちに榎本から姓をあらため宝井となった其角は江戸時代の俳諧師で、蕉門十哲に名を連ねました。洒落風と呼ばれる作風を編み出して評価を高め、多くの著名人との交流も記録に残っています。そんな其角も、若い頃は貧乏で酒にだらしなく、その日その日を過ごしていました。いつものように深酒した夜、信じられないような場所へ拉致されてしまいます。

織田作之助「秋の暈」 25.10.2023

 日本の四季が消えつつあるといわれますが、季節の変わるわずかな予兆をとらえた作品です。盛る夏にも終わりは訪れ、その気配はもの悲しく切なさを感じさせます。哀愁の漂う季節に揺れ動く心が繊細な筆致で描かれます。  秋という字の下に…で始まる書き出しから、静かで寂しい世界にひき込まれていきます。

芥川龍之介 「捨児」 17.10.2023

 寺の門前に捨てられ和尚に育てられた少年は、現れた母に引き取られ成人します。その裏では大人たちの複雑な事情と心情が絡み合っていました。龍之介自身、幼い頃に実母が気を病み、そのため家の面倒を見てくれていた母の妹と父の間に弟が生れるといった複雑な出来事を経験しました。そんな芥川ならではの母と子の心を見つめた作品です。

林芙美子 「美しい犬」 13.10.2023

 愛犬家であった林芙美子の作品です。裕福な環境で暮らしていた犬が、飼い主と離れて厳しい日々を送るようになります。犬は飼い主とともに過ごしたかつての素晴らしい日々に、思いをはせます。林芙美子が描きたかった犬の美しさとはなんだったのでしょうか。犬の犬らしい生き方が胸に沁みます。

太宰治 「清貧譚」 10.10.2023

 太宰治の「御伽草子」のなかには、日本の昔話のほかに中国の幻想怪奇譚集「聊斎志異」を翻案した作品も収められています。これはその一つです。原作は大変に短いためかなり膨らませてあり、もはや太宰の作品として読んでも良いのではないでしょうか。筑摩書房の高校教科書でもとりあげられています。

江戸川乱歩 「接吻」 03.10.2023

若い夫に日頃から会社で厳しくあたる上司は、同世代のうえに妻の知人でもありました。夫の気持ちは複雑です。乱歩の書く男女の話には、妖しい猟奇的な作品が少なくありません。そんな読者の乱歩作品に抱く印象も、トリックとして利用したのではないかと思わせる機知にとんだ短編です。

岡本綺堂 「怪談一夜草紙」 28.09.2023

 岡本綺堂十八番の怪談と捕物帖の、両方の魅力を味わえる短編です。今で云えば事故物件、祟りがあると噂が立つ家に浪人者の父と息子が引っ越してきます。幽霊の噂など意に介さず、近所にも評判良く暮らしていましたが、仕官が叶い家を出ようとした最後の晩に・・・。

中原中也 「我が生活」 25.09.2023

 詩人の中原中也は良家に生まれ育ちながら困窮し、幼少期は天才と言われながら道を外れた振れ幅の極端な人生を歩みました。今も若い世代の共感を得ている中也の青春の蹉跌、才能がありながら世に認められることなく、屈託を抱えながらもがいている若者の心情がにじみ出てくる日記随筆です。

芥川龍之介 「仙人」 20.09.2023

 かつては教科書にも採用されていた短編です。短い話ですが、さまざまな読み解き方が楽しめます。仙人になる修行がしたいという権助は、医者の下働きとしていいように使われ続けます。古狐とあだ名される医者の女房が不思議な役回りをしています。素直にも、複雑にも考えることの出来る芥川作品です。

林不忘 「早耳三次捕物聞書 海へ帰る女」 16.09.2023

 物情騒然とし世も人も不安を抱えていた幕末に、江戸は本芝の酒屋に全身びっしょりと濡れた女が、たびたび酒を買いにやってきます。その正体が気になった酒屋の主人に、女はあることを告げます。腕っこきの岡っ引きだった男が、かつてかかわった不思議な事件を回想します。

山川方夫 「蒐集」 12.09.2023

 1962年にヒッチコックマガジンで発表された山川万夫の短編ミステリーです。飽くことない蒐集欲を持つ大学教授が、一目見て魅入られた瓶を手に入れるため、引き換えに渡したものは?モダンで乾いたムードが漂う、山川らしい味わいの作品です。

国木田独歩 「二老人」 11.09.2023

 定年退職を迎えて、年金のみで身の丈にあった暮らしをするのか、少しでも収入を増やすために働ける限り働くか。55歳定年時代のお話で、令和の今とは状況が違いますが、老いてからのクオリティ・オブ・ライフを考える意味では現在にも通じます。二人の老人ですが、それまでの生き方が老後の人生の分かれ目となったようです。

永井荷風 「にぎり飯」 05.09.2023

 永井荷風は戦争中に空襲で焼け出され、晩年に代名詞となった千葉県市川市の住人になります。大空襲で人生が大きく変わったのは、荷風散人だけではありません。空襲で家族を失い寄る辺を無くした男と女が、炊き出しの握り飯で結びつきます。新しい人生を歩み始めてから、過去が続いていたことを知ったとき、二人は選択を迫られます。

山本周五郎 「無頼は討たず」 29.08.2023

 甲斐の国と呼ばれた甲州山梨は、江戸時代に流通の要衝として大変に栄え、全国に名を知られた多くの博徒侠客を輩出しました。そんな土地で名を売った貸元が、無頼の世界を嫌い息子を堅気に育て上げます。その父親が闇討ちに倒れたあと、息子はどのように生きていくのか。堅気と無頼の道義の違いが捻じれを生んで、思わぬ結果をよびます。

林不忘 「寛永相合傘」 23.08.2023

 おなじ藩の仲の良い二人の侍が、刀の目利きをめぐって口論になります。ちょっとした言い争いのはずが、思わぬ流れに突き進んでいきます。国は平定されたものの戦国時代の気風が残る三代将軍家光の時代。侍の生き方や価値観が変化する流れのなかで、意地や名分のために引き返せせず、運命を受け入れていく二人の行動は武士らしくもあり、哀しくもあり、滑稽でもあり。

萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」 21.08.2023

 詩人の萩原朔太郎は人と交わるのが苦手で、自分を理解してくれる数少ない友人以外との社交を、若いころから避け続けてきました。煩わしいことに関わらないことで、自分を保っていたのかもしれません。そんな朔太郎にも年齢を重ねるとともに変化が訪れます。生きづらさを感じて過ごす若者が多いといわれる現代社会にも通じる短編随筆です。

菊池寛 「狐を斬る」 19.08.2023

 故あって浪人したものの暮らしぶりも恵まれている侍が、身の回りの世話をする若い女と男女の仲になり、夫婦のように暮らし始めました。すると、そこから・・・。侍の対面と情を交えた女への優しさのはざまにあって、いかにして問題をおさめるのでしょうか。菊池寛が昔話をヒントに、再構築した短編です。

林不忘 「早耳三次捕物聞書 浮世芝居女芝居」 13.08.2023

 丹下左膳でお馴染みの林不忘の作品です。林不忘(本名:長谷川海太郎)は大正時代にアメリカを放浪し、帰国後に執筆活動をはじめます。そして、3つのペンネームを使い分け大流行作家となりました。林不亡は髷物を書くときのペンネームで、戯作の語り口にアイディアを盛り込み楽しめる娯楽作となっています。

山本周五郎 「雪崩」 08.08.2023

 江戸時代に二人の藩士が農業政策を巡って対立したため、若い兄妹を筋違いの仇討ちに巻き込んでしまいます。タイトルになっている雪崩の描写が見事な作品です。山本周五郎が得意とする人情を絡めた武家ものですが、日本の農業の基本についても気づかされる作品です。

芥川龍之介 「蜘蛛の糸」 06.08.2023

 著名な作品で教科書にも掲載され、読んだ記憶のある方も多いと思います。極楽にいるお釈迦様と地獄にいるカンダタが細い蜘蛛の糸でつながり、そのあいだにはよい匂いを放つ池の蓮があります。時を経て触れなおしてみると、記憶との違いやまた新しい発見があるかもしれません。 Ryunosuke Akutagawa. We are reading masterpieces of Japanese literature with correct pronunciation.

妹尾アキ夫 「本牧のヴィーナス」 27.07.2023

 人嫌いが高じて海岸近くの人通りの少ない家に引っ越した男は、いっぷう変わった管理人と話をするようになって行きます。管理人の身の上話や行動から、だんだんと奇妙な印象を受けるようになって行きます。大正期から戦後にかけて、アガサ・クリスティーなど海外の推理ミステリーを翻訳した妹尾韶夫が、アキ夫名で発表した創作短編です。

太宰治 「走れメロス」 22.07.2023

 教科書で読んだ方も多いであろう太宰治の有名作です。無頼派と呼ばれたイメージとは違って道徳的なうえに、力強く感動的な文章で長く読まれ続けています。あらためてふれ、過去に教科書で触れた時の記憶と照らし合わせてみるのも楽しいです。ちなみに太宰自身は友人を飲食代のカタに置きっぱなしにし、いつまでも迎えに来ないことに怒った友人に”待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね”と言い放つような、一筋縄ではいかない性...

甲賀三郎 「罠にかかった人」 11.07.2023

 借金苦に陥った夫は金繰りの万策も尽き、妻が金策に走り留守の間に禁断の手段を用いようとしますが・・・。日本の探偵小説の黎明期に江戸川乱歩らと一緒に活躍した甲賀三郎の作品です。本格派として科学的なトリックも得意としましたが、この作品では人間の運の掛け違いでおこる事件がサスペンスタッチで進んでいきます。人を陥れる罠は思わぬところに存在します。

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