翻訳文学試食会実行委員会
翻訳文学試食会
翻訳された海外の短編小説を毎回1編読んで、関西のおっちゃん2人がやいのやいのしゃべるポッドキャストです。話題の新作から古典的名作、怪作・珍作までいろいろ味見していきます。次に読む本選びのきっかけに、外国文学についてのトリビアの仕入れにご活用ください。毎週水曜20時に更新します。 【パーソナリティ】大東和重(おおひがし・かずしげ) 比較文学者(日中比較文学)。兵庫県出身。好きな小説はバルガス=リョサ『都会と犬ども』、ゾラ『制作』、ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』 干場達矢(ほしば・たつや) 勤め人。大阪府出身。好きな小説はスティーヴン・キング『クージョ』、トレヴェニアン『ワイオミングの惨...
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Episodes
#27 リング・ラードナー「弁解屋(アリバイ)アイク」〜ふたたびクリエイティブライティングを考える 19.04.2023 40:19
【この作品が入っている本】リング・ラードナー『ラードナー傑作短篇集』(加島祥造訳、福武文庫、1989年) 【今回のトピック】野球とサッカー/漫才/メージャーリーグとアメリカンドリーム/メルヴィル「書写人バートルビー」/F・スコット・フィッツジェラルド/文学のコンテンツ化/新聞小説/フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』/ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』/バーナード・マラマッド『ナチュラ...
#26 スティーヴン・キング「刑務所のリタ・ヘイワース」〜なぜ人々は映画「ショーシャンクの空に」が大好きなのか(完全ネタバレVer.) 12.04.2023 40:01
【この作品が入っている本】スティーヴン・キング『ゴールデンボーイ』(浅倉久志訳、新潮文庫、1988年) 【作家のプロフィール】1947年米国メイン州ポートランド生まれ。高校教師を経て、74年に長編小説『キャリー』で作家デビュー。以後『呪われた町』『シャイニング』『IT』『ミザリー』など次々とベストセラーを生み出し、モダン・ホラーの第一人者となる。 【今回のトピック】映画「ショーシャンクの空に」/アレクサンドル・...
#25 トーマス・マン「ヴェネツィアに死す」〜死ぬまでに一度は読みたい、でも一度読めばいい名作 05.04.2023 38:17
【この作品が入っている本】トーマス・マン『ヴェネツィアに死す』(岸美光訳、光文社古典新訳文庫、2007年) 【作家のプロフィール】1875‐1955。リューベックの富裕な家庭に生まれたドイツの作家。ヴァーグナー、ニーチェなどの影響を受ける。ミュンヘンに移住後、長編小説『ブデンブローク家の人々』を発表(1901年)、注目を浴びる。1929年、ノーベル文学賞受賞。1933年、旅行中にスイスで亡命生活に入り、ナチスに対してつねに反...
#24 プラープダー・ユン「バーラミー」〜タイ産メタフィクションから政治を考える 29.03.2023 39:37
【この作品が入っている本】プラープダー・ユン『鏡の中を数える』(宇戸清治訳、タイフーン・ブックス・ジャパン、2007年) 【作家のプロフィール】1973年バンコク生まれ。中学を卒業後に渡米し、NYのクーパーユニオン大学で美術を学ぶ。98年にタイへ帰国すると2冊の短編小説集を出版し、ともにベストセラーを記録、「プラープダー現象」と言われる。以後、作家、脚本家、評論家、編集者、グラフィックデザイナー、アーティストな...
【番外編】大江健三郎の思い出 22.03.2023 1:39:40
今月3日、大江健三郎氏が88歳で亡くなりました。試食会の2人にとっても、特別な思いのある作家です。数々の名作と問題作を残した大江氏を偲び、個人的な思いや作品論などをおしゃべりしました。100分の拡大版でお送りします。 ※先週予告していたプラープダー・ユン「バーラミー」の回は来週配信します。 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せくだ...
#23 アルフィアン・サアット「誕生日」〜光と影のシンガポール 15.03.2023 37:13
【この作品が入っている本】アルフィアン・サアット『サヤン、シンガポール』(幸節みゆき訳、段々社、2015年) 【作家のプロフィール】1977年生まれのマレー系シンガーポーリアン。シンガポール随一の名門中等学校からジュニア・カレッジへと進み、シンガポール国立大学医学部へ入学するが卒業はせず創作活動に専念。詩、劇、短編小説の各分野で幅広く活動し、数々の賞を受賞。1998年に第一詩集『荒ぶる時』(One Fierce Hour)、99...
#22 ガッサーン・カナファーニー「ハイファに戻って」〜「ナクバ」を書く 08.03.2023 34:27
【この作品が入っている本】ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』(奴田原睦明訳、河出文庫、2017年) 【作家のプロフィール】1936‐1972。パレスチナに生まれ、12歳のときユダヤ人武装組織による虐殺を生き延び難民となる。パレスチナ解放運動で重要な役割を果たすかたわら、小説、戯曲などを執筆。36歳の若さで自動車に仕掛けられた爆弾により暗殺される。遺された作品は現代アラビア語文学を代表する傑...
#21 フアン・ルルフォ「アナクレト・モローネス」〜山師はいかに熟女たちを蕩けさせたか 01.03.2023 31:25
【この作品が入っている本】フアン・ルルフォ『燃える平原』(杉山晃訳、岩波文庫、2018年) 【作家のプロフィール】1917〜86年。メキシコ・ハリスコ州サユラ生まれ。孤児院で少年時代を過ごし、メキシコシティに移ってからは内務省やタイヤ会社で働きながら執筆した。著作に短編集『燃える平原』、長編『ペドロ・パラモ』。 【今回のトピック】フォークナー/トールテール/暴力と性/中上健次/ヤクザ/宗教/女性の髭 ▼リスナー...
#20 オリガ・スラヴニコワ「チェレパーノフの姉妹」〜女は強し、ロシア女はなお強し 22.02.2023 35:45
【この作品が入っている本】ポスト・ソヴィエト文学研究会編著『現代ロシア文学入門』(東洋書店新社、2022年)。「チェレパーノフの姉妹」は岩本和久訳。 【作家のプロフィール】1957年、ウラル地方のエカテリンブルク生まれ。現代社会にタイする鋭い批判精神の一方で、比喩を多用した複雑な文体、「マジックリアリズム」と呼ばれる幻想性を特徴している。 【今回のトピック】鉄道/マジックリアリズム/宮崎駿/官僚制/男性批判...
#19 シャマン・ラポガン「冷海深情」〜夜中まで魚獲りをしていて叱られた男の話 15.02.2023 48:01
【この作品が入っている本】シャマン・ラポガン『冷海深情』(魚住悦子訳、草風館、2014年) 【作家のプロフィール】夏曼・藍波安。1957年台東県蘭嶼郷紅頭村イモロッド生まれ。タオ(ヤミ)族。漢名は施努来。国立清華大学人類学研究所修了。人類学修士。現在、国家実験研究院海洋科技研究センター副研究員 【今回のトピック】蘭嶼/原住民族/アンドル・リモンド/映画「チヌリクラン〜黒潮の民ヤミ族の船 台湾・蘭嶼〜」/映画「K...
#18 パク・ミンギュ「朝の門」〜経済危機後の時代を生きるということ 08.02.2023 39:49
【この作品が入っている本】パク・ミンギュ『カステラ』(ヒョン・ジェフン、斎藤真理子訳、クレイン、2014年) 【作家のプロフィール】1968年、蔚山(ウルサン)市生まれ。中央大学文芸創作学科卒業後、さまざまな職業を経て、2003年に『地球英雄伝説』で文学トンネ新人作家賞、続いて『三美スーパースターズの最後のファンクラブ』でハンギョレ文学賞を同時に受賞し、文壇に彗星のごとく現われ一躍注目を浴びる。その後、2005年...
#17 サマセット・モーム「怒りの器」〜二流作家とか言うてるやつ表に出ろ! 01.02.2023 34:39
【この作品が入っている本】サマセット・モーム『アー・キン』(増野正衛訳、ちくま文庫、1995年) 【作家のプロフィール】1874-1965。イギリスの小説家、劇作家。不幸な孤児としての少年期、貧民街に近い医学校の体験に基づく長編「ランベスのライザ」で文壇に登場。代表作に、青年の魂の発展を描いて人間性の究極に迫る自伝的長編「人間の絆」、ゴーガンの伝記にヒントを得た「月と六ペンス」、戯曲「雨」などがある。 【今回の...
#16 イーユン・リー「千年の祈り」 〜この不自然な中国人像はアリか 25.01.2023 35:57
【この作品が入っている本】イーユン・リー『千年の祈り』(篠森ゆりこ訳、新潮社、2007年) 【作家のプロフィール】李翊雲。1972年、北京生まれ。北京大学卒業後、96年渡米。アイオワ大学大学院で免疫学修士号取得ののち、同大学創作科修士号取得。2004年「不滅」でプリンプトン新人賞、プッシュカート賞受賞。05年、デビュー短篇集『千年の祈り』を刊行。フランク・オコナー国際短篇賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ガーディアン新人...
#15 オスカー・ワイルド「W・H氏の肖像」 〜「唯美主義のチャンピオン」の実力 18.01.2023 27:26
【この作品が入っている本】オスカー・ワイルド『アーサー卿の犯罪』(福田恆存・福田逸訳、中公文庫、1977年) 【作家のプロフィール】1854-1900。イギリスの詩人、劇作家、小説家。世紀末文学の巨匠。唯美派をもって任じ、美のための美を唱えた。作品に戯曲「サロメ」、童話集「幸福な王子、長編小説「ドリアン・グレイの肖像」、懺悔録「獄中記」など。 【今回のトピック】唯美主義/宮崎かすみ『オスカー・ワイルド』/映画『...
#14 J・M・クッツェー「ガラス張りの食肉処理場」 〜それでも肉を食べますか? 11.01.2023 40:16
【この作品が入っている本】J・M・クッツェー『モラルの話』(くぼたのぞみ訳、人文書院、2018年) 【作家のプロフィール】1940年、ケープタウン生まれ。ケープタウン大学で文学と数学の学位を取得。英国のコンピュータ会社で働きながら詩人をめざす。65年、奨学金を得てテキサス大学オースティン校へ、サミュエル・ベケットの文体研究で博士号取得。68年からニューヨーク州立大学で教壇に立つが、永住ヴィザがおりず、71年に南ア...
#13 エドゥアルド・ハルフォン「彼方の」〜読むことと書くことのあいだ 04.01.2023 37:09
【この作品が入っている本】エドゥアルド・ハルフォン『ポーランドのボクサー』(松本健二訳、白水社、2016年) 【作家のプロフィール】1971年グアテマラシティ生まれ。父方、母方ともユダヤ系アラブ人のルーツを持ち、父方の祖父はレバノン出身のセファルディ系、母方の祖父はポーランド出身のアシュケナージ系。10歳のとき、一家でアメリカに移住。ノースカロライナ州立大学工学部で学ぶ。卒業後グアテマラに戻り、フランシスコ...
【番外編】リスナーのみなさまからのご質問にお答えします! 28.12.2022 53:52
10月から始まった「翻訳文学試食会」ですが、励ましや叱咤の声が数多く寄せられ、パーソナリティの2人はたいへん喜んでいます。そこで今回はリスナーのみなさまからいただいたご質問にお答えします! *番組中で紹介する「おハガキ」はフィクションであり、実在する人物や団体とは一切関係ありません ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください...
#12 キム・エラン「立冬」 日本人は「セウォル号以後文学」をどう読むか 21.12.2022 35:05
キム・エラン「立冬」(古川綾子訳、『外は夏』[亜紀書房]所収、2019年) 【今回のトピック】セウォル号沈没事故/新自由主義 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。 ★★★メールはこちらまで★★★ honyaku.shi...
#11 小黒「小ぬか雨やまず」 テロの時代に響く「馬華文学」 14.12.2022 26:39
小黒「小ぬか雨やまず」(今泉秀人訳、『白蟻の夢魔』[人文書院]所収、2011年) 【今回のトピック】マラヤ共産党/コミューン/テロリズム/ミシェル・ウエルベック『プラットフォーム』/同『ランサローテ』/居場所/アメリカ南部文学/中原の文学/タクブンジャ/馬華文学 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で...
#10 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ「なにかが首のまわりに」 〝アフリカ人〟とは誰なのか 07.12.2022 33:09
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ「なにかが首のまわりに」(くぼたのぞみ訳、『なにかが首のまわりに』[河出文庫]所収、2019年) 【今回のトピック】ステレオタイプ/映画『ブッシュマン』/エイモス・チュツオーラ/チヌア・アチェベ/ラルフ・エリソン/ドラマ『おしん』/トリックスター/スケープゴート/シンデレラ ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品...
#9 オノレ・ド・バルザック「アデュー」 この傷だらけの名作を推せるか 30.11.2022 29:43
オノレ・ド・バルザック「アデュー」(大矢タカヤス訳、『シャベール大佐』[河出文庫]所収、1995年) 【今回のトピック】ジャン=フィリップ・トゥーサン『浴室』/ドストエフスキー『罪と罰』/バルザック『谷間の百合』『ゴリオ爺さん』/人間喜劇/メスメリスム/フロイト/欲動/バルザック『「絶対」の探求』/同『あら皮』 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作...
#8 ミシェル・ウエルベック「ランサローテ」 エロと宗教とインセルと 23.11.2022 29:15
ミシェル・ウエルベック「ランサローテ」(野崎歓訳、池澤夏樹=個人編集 世界文学全集『短篇コレクションⅡ』[河出書房新社]所収、2010年) 【今回のトピック】『徒然草』/私小説/身辺小説/ロマン・ロラン/シュルレアリスム/ヌーヴォー・ロマン/尾崎一雄「虫のいろいろ」 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中...
#7 マリオ・バルガス=リョサ「小犬たち」 野口悠紀雄先生にもお勧めしたい五つ星短編 16.11.2022 27:54
マリオ・バルガス=リョサ「小犬たち」(鈴木恵子訳、『ラテンアメリカ五人集』[集英社文庫]所収、1995年) 【今回のトピック】野口悠紀雄/バルガス=リョサ『都会と犬ども』/ガルシア=マルケス『コレラの時代の愛』/夏目漱石『坊っちゃん』/『新世紀エヴァンゲリオン』/モーパッサン『女の一生』/映画『幸福の黄色いハンカチ』/ニーチェ/畜群/ゾラ『制作』/伊藤整『若き詩人の肖像』 ▼リスナーのみなさんからのメールを...
#6 ハーマン・メルヴィル「書写人バートルビー」 ジンジャーナッツと配達不能郵便 09.11.2022 27:48
ハーマン・メルヴィル「書写人バートルビー」(柴田元幸訳、『アメリカン・マスターピース 古典篇』[スイッチパブリッシング]所収、2013年) 【今回のトピック】藤沢周平/映画『海角七号 君想う、国境の南』/ハン・ガン『菜食主義者』/カフカ/『白鯨』 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわな...
#5 タクブンジャ「犬と主人、さらに親戚たち」 日本語で読めるチベット文学の深すぎる世界 02.11.2022 28:50
タクブンジャ「犬と主人、さらに親戚たち」(海老原志穂・大川謙作・星泉・三浦順子訳、『ハバ犬を育てる話』[東京外国語大学出版会]所収、2015年) 【今回のトピック】映画『幸福の黄色いハンカチ』/文化大革命/アイロニー/オスカー・ワイルド『真面目が肝心』/ハインリヒ・ハラー『チベットの七年』 ▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せ...
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