翻訳文学試食会実行委員会

翻訳文学試食会

Arts JA ↓ 205 episodes

翻訳された海外の短編小説を毎回1編読んで、関西のおっちゃん2人がやいのやいのしゃべるポッドキャストです。話題の新作から古典的名作、怪作・珍作までいろいろ味見していきます。次に読む本選びのきっかけに、外国文学についてのトリビアの仕入れにご活用ください。毎週水曜20時に更新します。 【パーソナリティ】大東和重(おおひがし・かずしげ) 比較文学者(日中比較文学)。兵庫県出身。好きな小説はバルガス=リョサ『都会と犬ども』、ゾラ『制作』、ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』 干場達矢(ほしば・たつや) 勤め人。大阪府出身。好きな小説はスティーヴン・キング『クージョ』、トレヴェニアン『ワイオミングの惨...

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Arts

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Jul 8, 2026

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Episodes

【番外編】実録・これが文学部外国文学専攻だ〜リスナーのメールにお答えします 11.10.2023

リスナーからメールをいただきました。文学作品とどうやって出合えばいいのか、大学の文学部(の外国文学専攻)ってどんなところ?——というご質問にお答えします。100分の拡大版(長くてすみません)。 【今回のトピック】 ・作品と作品の関係に注目する ・まずメンターを見つけよ〜栗本薫私論 ・ロラン・バルトで寺山修司を読む ・俗事の塊としての文学

#51 O・ヘンリー「最後の一枚」〜メディアの文学/共同体の文学 04.10.2023

【この作品が入っている本】『O・ヘンリー ニューヨーク小説集 街の夢』(青山南+戸山翻訳農場訳、ちくま文庫、2022年) 【作家のプロフィール】1862年、ノースキャロライナ州に生まれる。20歳のときにテキサス州のオースティンに移り、銀行に勤めるが、まもなく横領の容疑がかかり退職。後に起訴されると、中米のホンジュラスに逃亡。妻が病に倒れたと聞いて戻り、服役する。模範囚として過ごし、小説を書きはじめる。ニューヨー...

#50 アフマド・ナディーム・カースミー「パルメーシャル・スィング」〜非西欧世界における文学作品の「水準」論 27.09.2023

【この作品が入っている本】『パルメーシャル・スィング カースミー短編集』(鈴木斌編訳、大同生命国際文化基金、1987年) 【作家のプロフィール】1916〜2006。小説家、詩人、評論家、ジャーナリストとして活躍したパキスタンの代表的な文学者。パンジャーブ州サルゴーダー郡の農村に生まれる。7歳のときに父が死去すると学者である叔父に引き取られ、初等教育を受けた。35年に大学卒業後、電話交換手や税官吏などの職を経て、41...

#49 サルトル「部屋」〜食べているのは肉なのか蟹なのか? 20.09.2023

【この作品が入っている本】『水いらず』(伊吹武彦ほか訳、「部屋」は白井浩司訳、新潮文庫、1971年) 【作家のプロフィール】1905-1980。パリに生まれる。海軍技術将校だった父を亡くし、母方の祖父のもとで育つ。高等師範学校で哲学を学び、生涯の伴侶となるボーヴォワールと出会う。小説『嘔吐』(1938)、哲学論文『存在と無』('43)で注目され、戦後「レ・タン・モデルヌ(現代)」誌を創刊。実存主義哲学の旗手として...

#48 施蟄存「将軍の首」〜中国モダニズム小説の味わい方 13.09.2023

【この作品が入っている本】『中国現代文学傑作セレクション』(「将軍の首」は大東和重訳、勉誠出版、2018年) 【作家のプロフィール】1905〜2003。浙江省杭州市生まれ。幼時より文学を愛好し、之江大学(杭州)、上海大学などで学びながら文学活動に励んだ。歴史や古典文学に材を取ったり緻密な心理分析を施した多彩な短篇集で、その才能を遺憾なく発揮した。海外文学の翻訳も数多く、その量は創作をしのぐ。 【今回のトピック】...

#47 カポーティ「ミリアム」〜パリピが心に宿した深い孤独 06.09.2023

【この作品が入っている本】『夜の樹』(川本三郎訳、新潮文庫、1994年) 【作家のプロフィール】1924〜1984。ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。21歳の時「ミリアム」でO・ヘンリー賞を受賞(同賞は計3回受賞)。'48年『遠い声、遠い部屋』を刊行、早熟の天才——恐るべき子供、と注目を浴びた。著書に短編集『夜の樹』、中編『草の竪琴』『ティファニーで朝食を』、ノンフィクション・ノヴェル『冷血』など。晩年はアルコー...

#46 シャーリィ・ジャクスン「くじ」〜胸糞小説のリクエストありがとうございます 30.08.2023

【この作品が入っている本】『くじ』(深町真理子訳、ハヤカワ文庫、改訳版2016年) 【作家のプロフィール】1916年サンフランシスコ生まれ。1943年ごろから雑誌に作品を発表する。1948年に〈ニューヨーカー〉誌に掲載された「くじ」は、その強烈な内容にショックを受けた読者から投稿が殺到するなど大きな反響を呼ぶ。主な著書に長編小説『山荘綺談』『ずっとお城で暮らしてる』、個性的な育児エッセイ『野蛮人との生活』などがあ...

#45 パチェーコ「砂漠の戦い」〜ソンブレロ被ったならず者たちの仁義なき闘争の物語(ではない) 23.08.2023

【この作品が入っている本】『ラテンアメリカ五人集』(「砂漠の戦い」は安藤哲行訳、集英社文庫、2011年) 【作家のプロフィール】1939〜2014。ボルヘスの影響を受け学生時代から作品を発表。『夜の要素』『火の憩い』などの詩集がバルガス=リョサやオクタビオ・パスらに賞賛された。「砂漠の戦い」はベストセラーとなり、映画やコミック、歌などに翻案された。 【今回のトピック】 ・固有名詞が喚起するノスタルジー ・文学の主...

#44 ホーソーン「ウェイクフィールド」〜承認欲求モンスター爆誕!の巻 16.08.2023

【この作品が入っている本】『アメリカン・マスターピース 古典篇』(柴田元幸訳、スイッチパブリッシング、2013年) 【作家のプロフィール】1804〜64。米国の小説家。ニューイングランドの清教徒社会に取材した小説のほか、寓意と倫理性に富む長短の小説を書いた。長編「緋文字」「七破風の屋敷」「大理石の牧神」、短編「ラパチーニの娘」など。 【今回のトピック】 ・「結婚の義務履行」って ・あなたにもある蒸発願望 ・社会の...

#43 ジブ・I・ミハエスク「夢」〜ルーマニア・フェティシズム・病気 09.08.2023

【この作品が入っている本】『東欧怪談集』(沼野充義編、「夢」は住谷春也訳、河出文庫、1995年) 【作家のプロフィール】1894-1935。オルテニア地方のドラガシャニで、町長も務めた弁護士の家に生まれた。母ヨアナはある尼僧の私生子で、ジブはその優しい、ロマンチックな気質を受け継いだとされる。大学在学中に参戦した東部戦線での体験や、地方の生活を舞台にして、強迫観念や幻覚の支配を描き、長編『ロシア女』(33)によっ...

#42 フラナリー・オコナー「田舎の善人」〜天国に持って行けるものは 02.08.2023

【この作品が入っている本】『フラナリー・オコナー全短篇〈上〉』(横山貞子訳、ちくま文庫、2009年) 【作家のプロフィール】1925‐1964。アメリカの作家。アメリカ南部ジョージア州で育つ。O・ヘンリー賞を4回受賞し、短篇の名手として知られる。短篇集に『善人はなかなかいない』(1955年)、『すべて上昇するものは一点に集まる』(1965年)、長編小説に『賢い血』(1952年)、『激しく攻むる者はこれを奪う』(1960年)、エ...

#41 シーヴァー・アラストゥーイー「アトラス」〜熱に浮かされたときに見る悪夢のような 25.07.2023

【この作品が入っている本】『天空の家 イラン女性作家選』(藤元優子訳、段々社、2014年) 【作家のプロフィール】1962年テヘラン生まれ。対イラク戦争で看護活動に従事。大学では英語を専攻。91年に作家デビューしたが、詩人、災害救助ボランティア、女優、ボディビルディングのコーチなど多才な顔をもつ。短編集『太陽と月はまた廻る』(1998)で2003年ゴルシーリー文学賞、ヤルダー文学賞受賞。長編『ビービー・シャハルザー...

#40 ジョン・チーヴァー「泳ぐ人」〜アメリカという若者、あるいは老いについて 19.07.2023

【この作品が入っている本】ジョン・チーヴァー『泳ぐ人』(村上春樹訳、新潮社、2018年) 【作家のプロフィール】1912‐1982。米国マサチューセッツ州クインシー生まれ。高校中退後に書き上げた小説が批評家マルカム・カウリーの文芸誌「ニュー・リパブリック」に掲載されデビュー。1940年代から「ザ・ニューヨーカー」誌に東部の郊外住宅地に暮らす中産階級の人々を描いた短篇を数多く発表、J・D・サリンジャーと同時代に都会派の...

#39 ヘラ・S・ハーセ「ウールフ、黒い湖」〜某世界文学全集が取りこぼした佳品 12.07.2023

【この作品が入っている本】ヘラ・S・ハーセ『ウールフ、黒い湖』(國森由美子訳、作品社、2017年) 【作家のプロフィール】1918年2月2日、旧オランダ領東インド・バタヴィア(現インドネシア共和国ジャカルタ)生まれ。父親の仕事の関係で20歳までを同地で過ごす。1938年、大学進学のため単身オランダへ渡り、アムステルダムで生活を開始。翌年第二次世界大戦が勃発、1940年5月からはナチスドイツ占領下となった同地で暮らしつつ、...

#38 ディー・レスタリ「珈琲の哲学」〜あの起業家も登場の人生論的風俗小説 05.07.2023

【この作品が入っている本】ディー・レスタリ『珈琲の哲学』(福武慎太郎監修、加藤ひろあき・西野恵子訳、上智大学出版、2019年) 【作家のプロフィール】1976年、ジャワ・バンドゥン生まれ。95年に女性3人のバンド「リダ・シデ・デヴィ」でデビュー。2001年に発表した長編小説『スーパーノバ:騎士と王女と流星』(未邦訳)でベストセラー作家となった。『珈琲の哲学』は2006年に刊行した最初の短編集。 【今回のトピック】 ・コ...

#37 テレーザ・ヴェイガ「植民地のあとに残ったもの」〜よくわかる「衰亡する国の悲哀」 28.06.2023

【この作品が入っている本】ルイ・ズィンク、黒澤直俊編『ポルトガル短篇小説傑作選』(上智大学出版会、2019年) 【作家のプロフィール】1945年にリスボンに生まれる。寡作でありこれまで発表した作品は7冊のみであるが、各作品の評価が非常に高くポルトガル文学の最高の短編作家の1人と目されており、カミーロ・カステロ・ブランコ短編文学賞を3度受賞している。インタビュー等を受けず、私生活を秘しているため作家についてほと...

#36 チョ・セヒ「こびとが打ち上げた小さなボール」〜〝主人持ちの文学〟考 21.06.2023

【この作品が入っている本】チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(斎藤真理子訳、河出書房新社、2016年) 【作家のプロフィール】1942年、京畿道加平生まれ。ソラボル芸術大学(現・中央大学)文芸創作科、慶熙大学国文科に学ぶ。65年、「京郷新聞」新春文芸欄に「帆柱のない葬船」が当選して作家デビュー。その後10年の沈黙を経て75年より「こびと」連作を発表し始める。78年、『こびとが打ち上げた小さなボール』を刊...

#35 ミラン・クンデラ「誰も笑いはしない」〜どうでもいいことと、譲れないこと 14.06.2023

【この作品が入っている本】ミラン・クンデラ『微笑を誘う愛の物語』(西永良成ほか訳、集英社、1992年) 【作家のプロフィール】1929年チェコスロヴァキアのブルノ生まれ。52年、プラハの音楽芸術大学映画学部を卒業。この頃から、詩を発表し始め、評論、戯曲にも手を染めている。60年代に入ると小説を書き始める。68年のソ連のチェコへの軍事介入とその後の粛清により、チェコ語での作品発表の機会と大学助教授の職を失い、すべ...

#34 テッド・チャン「あなたの人生の物語」〜大事なことは宇宙人が教えてくれた 07.06.2023

【この作品が入っている本】テッド・チャン『あなたの人生の物語』(公手成幸ほか訳、ハヤカワ文庫SF、2003年) 【作家のプロフィール】1967年、ニューヨーク州ポート・ジェファーソン生まれ。ブラウン大学でコンピュータ・サイエンスを専攻し、1989年に卒業。現在はワシントン州シアトル近郊で、フリーランスのテクニカル・ライターをつとめながら創作活動を続けている。大学卒業の年に、有名なSF創作講座クラリオン・ワークショ...

#33 トレヴァー・モリス「紅毛嬌街」〜ホームズのパロディで知る香港 31.05.2023

【この作品が入っている本】トレヴァー・モリス『辮髪のシャーロック・ホームズ』(舩山むつみ訳、文芸春秋、2022年) 【作家のプロフィール】1965年香港生まれ。ケンブリッジ大学で法律を学ぶ。2001年に帰国。映画会社に勤務し、ドキュメンタリー性がやアニメーション映画の製作にあたり。香港大学法律系客員副教授も務めた。2017年に刊行された本書が初めての小説作品である。(本書の著者略歴より) 【今回のトピック】 ・英国...

#32 アーシュラ・K・ル=グィン「セムリの首飾り」〜〝アメリカの栗本薫〟と呼ばせていただきます 24.05.2023

【この作品が入っている本】アーシュラ・K・ル=グィン『風の十二方位』(小尾芙佐訳、ハヤカワ文庫、1980年) 【作家のプロフィール】1929‐2019。米国の作家。ラドクリフ大学とコロンビア大学でフランスとイタリアのルネサンス文学を専攻。SFとファンタジーの大作を書き継ぎ、文学賞の受賞多数。著書に『ゲド戦記』『闇の左手』『所有せざる人々』など。 【今回のトピック】 ・ファンタジーは「名付け」が9割? ・写実主義よりも...

#31 ディミトリ・フェルフルスト「美しい子ども」〜少女が酒を飲み、道端で用を足す問題作 17.05.2023

【この作品が入っている本】 ディミトリ・フェルフルスト『残念な日々』(長山さき訳、新潮社、2012年) 【作家のプロフィール】 1972年、ベルギーのオランダ語圏、フランダース生まれ。大学のゲルマン語学科に進むがほどなく退学。ピザの宅配、市役所職員などのかたわら創作にとりくむ。1999年「隣の部屋」でデビュー。以後、毎年新作を発表。2006年刊行の『残念な日々』は、自身の子ども時代に材をとった連作短篇集。ベルギー、...

#30 イアン・マキューアン「蝶々」〜この人、どうしてこんなことを書いたんでしょうねえ…… 10.05.2023

【この作品が入っている本】 イアン・マキューアン『最初の恋、最後の儀式』(宮脇孝雄訳、早川書房、1999年) 【作家のプロフィール】 1948年生まれの英国の作家。サセックス大学で英文学と仏文学を学んだ後、イースト・アングリア大学で創作を学ぶ。1983年、英文芸誌「Granta」の特集で新人作家ベスト20の一人に選ばれ、7作目の長編『アムステルダム』でブッカー賞を受賞。代表作に『愛の続き』『贖罪』など。 【今回のトピック...

#29 ブッツァーティ「神を見た犬」〜見た目は怖いがとんだ良い人だった件 03.05.2023

【この作品が入っている本】 ブッツァーティ『神を見た犬』(関口英子訳、光文社古典新訳文庫、2007年) 【作家のプロフィール】 1906‐1972。イタリアの作家。魔術的幻想文学の書き手として世界的に名高い。新聞記者としてスタートし、小説も次々と発表。社会批評、絵画製作、舞台美術などでも活躍する。短編集『六十物語』で、イタリア文学界最高の賞とされるストレーガ賞を受賞。(文庫の著者略歴より) 【今回のトピック】 ・最...

#28 パク・ソルメ「じゃあ、何を歌うんだ」〜この小説が日本人に難しい理由 26.04.2023

【この作品が入っている本】パク・ソルメ『もう死んでいる十二人の女たちと』(斎藤真理子訳、白水社、2021年) 【作家のプロフィール】1985年、韓国・光州広域市生まれ。韓国芸術総合学校芸術経営科卒業。2009年に長編小説「ウル」で子音と母音社の新人文学賞を受賞してデビュー。14年、「冬のまなざし」で第4回文学と知性文学賞、短編集『じゃあ、何を歌うんだ』で第2回キム・スンオク文学賞を受賞。19年、キム・ヒョン文学牌を...

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