安正 前田
就職・転職の扉をひらく「ことばランド」
ことばは、自らを表現する大切なツールです。そのツールをうまく使いこなして、未来の扉を開いていきましょう。「ことばランド」は、そのお手伝いをします。文章コンサルタントの前田安正と、フリーアナウンサーのみどりーぬこと、江川みどりがお送りします。
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Episodes
EP#76「順延」と「延期」。この似て非なることばを使い分けられる? 20.11.2023 8:07
さすがに運動会は、もう終わったところが多いかもしれません。よく、運動会や遠足のときに「雨天順延」とか言いますよね。「雨天延期」とは言わない。「順延」と「延期」って何が違うんでしょう。 「順延」というのは「順繰りに日を延ばすこと」です。「雨天順延」なら「雨」がやんだら実施するっていうこと。つまり、実施当日が雨なら、翌日、その日がまた雨なら、その翌日、という具合に一日ずつ延ばすことを言うんです。 この一...
EP#75「なので」なので 13.11.2023 10:15
「なので」を「だから」のの代わりに使うこと、ありませんか? たとえば、「きょうは雨だ。なので出かけるのはやめた」とか「この喫茶店は静かだ。なので読書に最適だ」という具合です。 本来は「きょうは雨なので、出かけるのはやめた」とか「この喫茶店は、静かなので読書に最適だ」とかのように、「雨なので」「静かなので」というように、前のことばに直接くっつく用法だったんです。「雨だ」「静かだ」の「だ」が「な」に変化...
EP#74「スゴイカタイアイス」新幹線から消えた⁉︎ 06.11.2023 10:34
今回は、時事ネタです。東海道新幹線の「のぞみ」と「ひかり」から、今月、姿を消したものがあるんです。ご存知ですか? それは、アイスクリームなんです。ワゴン販売が10月いっぱいでなくなったからです。スプーンが刺さらないほどカチカチのコチコチだっていうことで話題だったんですよね。ネットでは「スゴイカタイアイス」って全部カタカナで表記されてたほどです。 僕はアイスクリームの「スゴイカタイ」って言い方が気になっ...
EP#73かつて「とても美しい」という言い方が間違いだとされた時代があった⁉︎ 30.10.2023 11:11
「とても美味しい」「とてもいい」というように「とても」は「大変」とか「非常に」という意味で、肯定的に強調することばとして使われていますよね。ところが、こうした使い方はまだ歴史が浅いんです。 「とても」は、「とてもかくても」を略したものと見られています。中世ごろには、「どうせ」「いずれにしても」「どうあろうと」のような意味を表す副詞として用いられていました。肯定的な意味では使われなかったんです。明治...
EP#72 Chat GPTで文章をつくることについて、考えてみました 23.10.2023 15:45
今回はお問い合わせにお答えして、ChatGPTについてです。以前、頂戴してたのですが、勉強不足だったので、自分でも使ったうえでの感想などをお話ししたいと思います。 AI を身近に感じるようになったのは、2012年の第1回将棋電王戦です。そこでAI が米長邦雄永世棋聖に勝ったということにビックリしたんです。AI が「人間を超えた」ということを実感したのです。 ところが「もう将棋はAI の時代だから、将棋はAI同士の勝負を見れ...
EP#71_「寒い」「引く」は、フツーのことば⁈ 16.10.2023 15:05
毎年、発表される「国語に関する世論調査」(文化庁)。ことばランドでは、「流行りのことばを使いますか?」に注目しました。 ことばが時代の背景を受けて、新しい解釈が加わる。これって、ことばの持つエネルギーだとも思うんです。 冗談などがつまらないことを「寒い」を使う人は50.2%。意外にも、40代が意外に多くて77.5%。16〜19歳の74.3%に次ぐ多さです。ということは、この年代が若い頃(2000年前後)に使っていて身につい...
EP#70 姑息って、なんで「姑の息」って書くの? ことばの変遷を考えました 09.10.2023 11:33
「姑息な手段」と言えば「ずる賢い手段」という意味だと思う人がほとんどだと思います。 また、それがなぜ「姑の息」と関係するのでしょうか。こんなことをわざわざ調べることもありません。まあ、なんとなくそういうものだ、と思って使っていることがほとんどだと思います。 実は、姑息は「姑の息」とはまったく関係ありません。「姑」は副詞の用法で「しばらく」という意味があります。「息」は「休息」などのことばでもわかるよ...
EP#69 語彙は多い方がいい?「頑張る」の言い換えいくつ言えますか? 02.10.2023 14:16
「語彙は多い方がいい?」「語彙を増やしたい」 ライティングセミナーの場で、こんな質問をよくいただきます。 語彙は少ないより多い方が表現力が増す、と考えている人も多いと思います。 その考えも一理あります。しかし、相手に通じないことばをいくら重ねても、理解は得られません。また、辞書を引いて見つけたことばであっても、使いこなせないものは、木に竹を接ぐようなもの。 たとえば「頑張る」の言い換えをいくつか見てみ...
EP#68「犬と猫の違い」あなたならどう書きますか? 25.09.2023 14:31
「犬と猫の違い」について書いてくださいと言うと、ほとんどの人がまず思い浮かべるのが「犬はワンワン、猫はニャーニャーと鳴く」だと思います。他に思い浮かべることも、ほとんどが生物学的な違いであったり、犬と猫に生態の違い、飼い主との関係の違いだったりします。 ほとんどの人がわかっているようなことを、論文調にまとめるなら、ChatGTPに任せればいいだけです。その方がネット上の色々な文献を拾ってくれるので、よほど...
EP#67「 首尾一貫感覚」でストレスを解放して、人生をゆるゆる生きよう‼ 18.09.2023 13:00
今の社会は、ストレスから逃れられませんね。先日、久々に電車に乗ったら、込んでいて何だかやりきれない気分になりました。 会社勤めのころは、駅のホームから改札に黙々と向かう集団にいるだけで逃げ出したくなるので、出社時間を早めたり、帰りは本屋さんに寄ってから帰ったりしたものでした。 今回は、臨床心理士で心理学博士の舟木彩乃さんが書いた『「首尾一貫感覚」で逆境に強い自分をつくる方法』(河出書房新社)を参考に...
EP#66 ことばの音と感性は、不思議なほど結びついている! 11.09.2023 12:23
今回は遅ればせながら、昨年12月に頂戴したお便りにお答えしようと思います。 「ブーバキキ効果」ということばがあります。図形と音のイメージについて、次のような実験をします。 曲線で描かれたアメーバのような図形と、直線で描かれた星のような図形を被験者に見せます。そして、一方が「ブーバ」で、もう一方が「キキ」という名前だと伝えます。「ブーバ」と「キキ」はどちらか、を尋ねると曲線の図形を「ブーバ」、直線の図形...
EP#65 ほぼほぼ、いまいま、あるある・・・枕草子で使われていたのはどれ? 04.09.2023 15:51
「ほぼほぼ」「いまいま」「あるある」など、ことばを重ねる使い方が増えています。「ほぼ」と二言で言うより「ほぼほぼ」と繰り返した方がことばが安定するからかもしれません。 これらは、最近の言い方だとばかり思っていたら、「いまいま」は、『枕草子』や『破戒』でも使われていたのです。 『枕草子』の「心もとなきもの」に 「人のもとにとみの物繕ひにやりて、いまいまくるしうゐ入て、あなたをまもらへたる心地」 とありま...
EP#64 「普通にすごい!」って、何が普通なんだろう? 28.08.2023 11:24
「普通」ということばは、「いつでもどこにでもあって、めずらしくないこと」とか「他と比べて特に変わらないこと」「特別ではなく、一般的であること」という意味です。ところが何年も前から、ちょっと違う使い方が増えてきたような気がしています。 たとえば、「この食堂は普通においしい」と言えば、「値段の割に」ということばがなくても「通常期待できる料理を提供している」ということがわかります。他よりものすごく美味い...
EP#63「〜している」は「居る」と漢字にしてはいけないのか、について 21.08.2023 12:31
前田が主宰しているライティングセミナー「マジ文アカデミー」の受講生から「職を探している方がいましたら」の「いましたら」は漢字て書くべきか、という質問をもらいました。これ、みなさんいかがですか? 「居る」は常用漢字表にあるので、使うこと自体は問題ありません。ただ、その使い方にはちょっと注意が必要です。本来の意味を持つ「居ても立ってもいられない」「居合わせる」「居抜き」「居残り」などの場合は、もちろん...
EP#62 違和感のある文章には、共通点があります。それを知らずに手を加えると、文章も人間関係もぎくしゃくしてしまう件! 14.08.2023 15:24
何の資格があって人の文章を直すなんていう大それたことをしているのですか、あなた。それは、ほとんど立場上としか言えませんよね。 だって、文章の書き方だって知らないし、本も新聞も読んでいるところを見たこともありませんよ。 自分が書いた文章を土足で踏みにじって、ぐちゃぐちゃにするから「なぜ、そう直さなくちゃいけないのですか」と、一応冷静に聞くと、「普通、そう書かないだろう」という返事。えー!「普通」って何...
EP#61 新聞紙、小箱、トマト、田植え歌、八百屋。さて、これらに共通するものは、なんでしょう 08.08.2023 14:46
新聞紙、小箱、トマト、田植え歌、八百屋。上から読んでも下から読んでも同じ「回文」です。これらはほとんど単語なので、文とは言いがたいのですが、江戸時代には、いい初夢を見るために験担ぎの七福神の錦絵をかって枕の下に敷いて寝たそうです。そこには、 「なかきよの とおのねふりのみなめさめ なみのりふねの おとのよきかな」 と書かれていたと言います。 漢字交じりの文にすると「長き夜の十の眠りの皆目覚め波乗り船の...
EP#60 夏の早朝、ハスの花を見て思う。「ハスを表す漢字は三つあった」なんて・・・ そんなこと知ってても、「何」の役にもたたないぞ、と。わかるかなあ。 31.07.2023 11:17
夏の朝、早起きをしてハス池に行くと、ハスの開花が見られます。その時に「ぽん」という音がするというのです。残念ながら僕はまだ聞いたことがありません。 実はこのハスを表す漢字は、三つもあったのです。 一般的には、ハスは「蓮」と書きます。しかし「蓮」以外にもハスを表す漢字があります。その一つが「荷」です。通常、「荷」は「荷物」「出荷」などのことばとして「になう」「背負う」「肩にかつぐ」という意味として使っ...
EP#59 暑い夏、ことばのモヤモヤ、クイズで乗り切りましょう⁈ たぶん、涼しくはなりません。 24.07.2023 13:43
今回は、クイズを5問出します。江川さんが、やらせなしに挑戦してくれました。簡単すぎたかなあ。皆さんはいかがでしょうか。 1)「困っているからと言って、すぐに手を貸すのはよくない。『情けは人のためならず』っていうだろ」。さあ、この場合の「情けは人のためならず」の使い方は、あっているでしょうか。 2)「恨みを果たす」「恨みを晴らす」どちらが正しいでしょうか。「果たす」と「晴らす」の違いを考えます。 3)...
EP#58 送り仮名の付け方は、思いのほか複雑で難しい。でも実用ではさほど悩まない不思議な世界なのです。 17.07.2023 13:43
送り仮名の付け方をしっかり説明するのは、本当に難しい。活用する語については「活用する部分(活用語尾)を送る」という原則はあります。 「書く」という五段動詞なら。未然・連用・終止・連体・仮定・命令の形で活用する語尾は、「か/こ・き/い・く・く・け・け」となります。つまり送り仮名は、ここから送るということです。 これは、上一段動詞の「生きる」でも同様で、「き・き・きる・きる・きれ・きろ/きよ」。下一段動...
EP#57 「生き作り」VS.「生け作り」。「いけ」と「いき」、これって何がどう違うの? 10.07.2023 11:21
お魚料理を食べにいくと、「生き作り」「活き作り」「生け作り」「活け作り」おまけに「活き造り」「活け造り」なんていう様々な書き方の看板やメニューを見かけます。 日本語表記って、自由ですよねえ。 じつは常用漢字表では、「活」には「い(きる)」「い(ける)」という読みありません。「カツ」だけなのです。ですから「生き作り」「生け作り」と書くのが基本の表記となります。 次に「いきづくり」か「いけづくり」か、と...
EP#56 「すっぽかす」と「すっからかん」の「すっ」は違う? すっぱ抜くの「すっぱ」って何? 03.07.2023 9:05
今回は「すっ」について考えます。 「すっぽかす」とか「すっからかん」は、あたまに「すっ」が付いています。でも、この「すっ」に違いがあるんですが、わかりますか? 「すっぽかす」は「すっ」と「ぽかす」つまり「ほかす」が付いたもの。つまり「すっ」が接頭語なんです。ところが「すっからかん」は「すっ」をとると「からかん」となって、意味が通じないんです。これは、「すっからかん」で一つのことば。「すっ」と「からか...
EP#55「鼻血」「我慢強い」「地震」「頭痛」を、仮名で書けますか? そしてその理由、わかりますか? 26.06.2023 15:08
「鼻血」「我慢強い」を仮名で書くと「はなぢ」「がまんづよい」です。 「ぢ」「づ」と書く理由は、鼻血は「鼻+血」、「我慢強い」は「我慢+強い」だからです。 では、「地震」「頭痛」はいかがですか? 「地震」じは「じしん」「頭痛」は「ずつう」です。これはどうして「じ」と「ず」なんでしょう。 えーっ! これらは、もともと「ず」「づ」、「じ」「ぢ」の発音が違っていたんです。ところが、だんだん混同されて区別されな...
EP#54 「あつい」は「あつい」。それなのに「夏は暑い!」は、なぜ「夏は熱い!」と書かないのか。「あつい」にまつわるあれこれを考えてみました 19.06.2023 14:51
「熱帯夜」とか「熱風」とは言うのに、なぜ「夏は熱い」とは書かないんだろう。最近の暑さを思うと「熱い」の方が、ピッタリくる気がします。 「暑」という漢字には「炎熱のさま」とか「炎熱の気」とかいう意味があります。そしてもう一つ「気候のひどく熱する夏期」という意味があるのです。 つまり、「暑」は「夏」という季節を表している漢字と言えます。 「熱」にも「温度が高い」という意味があるのですが、必ずしも夏という...
EP#53 昔の横書きは、縦書きだから・・・わかるかなあ? わかんないだろうなあ? についてお話しします 13.06.2023 11:47
最近は、パソコンを使って文章を書くので、左から横に書く「左横書き」が一般的です。ところが、かつての日本には、横書きという概念がなかったのです。 漢字や平仮名は、縦に流れる筆遣いです。草書や行書を書くときに、横書きにすると筆が自然に流れないからです。 でも、横長の額などには四字熟語のようなものが、右から横に書く「右横書き」で記されていることがあります。これはどうしたことでしょう。 実は、あれは縦書きな...
EP#52 知っているようで実は知らない⁉ 過去形は過去だけを表すものではない。 それ、どういうこと? について、お話しします 05.06.2023 11:45
Living fossilをどう訳しますか? 「生きている化石」それとも「生きた化石」。 「生きている」は現在形で、「生きた」は過去形です。 うーん、悩ましい。 どちらも間違ってはいないのです。 日本語の場合、「生きた」という過去形を使っても現在を表すことができるんです。 うーん、どういうこと? たとえば、「風邪をひいた」「ニキビができた」って、普通の会話で使いますよね。これって、いまも風邪をひいているし、ニキビも治...
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