Miki Watanuki/Nozomi Tanaka

Cobe.fm 本好きコンサル2人の読後感想戦

Arts JA ↓ 287 episodios

コンサル×アートでフリーランスっぽく働くみき(左)と、コンサル・リサーチ会社を経営するのぞみ(右)の二人で、1冊の本を実際に読んで感じたこと、思ったことをふんわり楽しく話します。ビジネス書から戯曲・小説、SF、ノンフィクションまで幅広く取り上げています。読書が好きな人、本が好きな人、学びが好きな人、ぜひお耳に合いましたら。"読むことは人を豊かにする。聴くことは人を謙虚にする"みき(Tw: @miki_apreciar)のぞみ(Tw: @Nozomitnk)書き起こしサービスLISTENはこちら:https://listen.style/p/hv5wngkh? LUsFq7mq

Autor

Miki Watanuki/Nozomi Tanaka

Categoría

Arts

Web del podcast

www.cobe.co.jp

Último episodio

6 de jul. de 2026

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Episodios

ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』#2:意識の濁流、スタンプラリー、叙情と叙述 06.07.2026

Part 2では、『灯台へ』をめぐる二人の読み方の違いが、よりはっきりしていきます。 みきは『灯台へ』を、口に出す前の心の動き、整理される前の意識の流れをそのまま書いた小説として受け止めます。ビジネスの世界では許されない「雰囲気」や、理由と結果に回収されない気分が、小説ではそのまま存在できる。一方ののぞみは、内面を直接書かれるよりも、動作や表情や物の動きだけを見せてほしいタイプ。そこから、「読む濁流」と...

ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』#1:最高の1500円と人間の意識の形 29.06.2026

今回はヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読みます。 まずは、のぞみが発見した「最高の1500円」の話から。デパ地下で買った一本の生わさびが、塩、手巻き寿司、しそ、きゅうりと合わさって、生活の満足度を静かに底上げしていく。続いてみきは、映画を観たあと、後輩に部屋を片付けてもらった週末の話へ。本棚が整い、眠っていた本と再会し、新しいマットの上でごろごろする時間のなかで、「ケア」や「触れ合い」の感覚が立ち上が...

ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#3 15.06.2026

part3では、下巻に入っていよいよ推理が進みはじめる場面から、二人は「論理とは何か」という話をしていきます。アドソはウィリアムの背中を見ながら、論理をただの不変の武器としてではなく、「一度その中に入り、また外へ出る」ことで初めて使えるものとして理解しはじめる。みきとのぞみは、その成長の速さに驚きながら、アドソの“生徒力”の高さについて盛り上がります。 エーコが『薔薇の名前』を推理小説の形式で書いた理由に...

ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#2 08.06.2026

part2では、『薔薇の名前』の中心にある「アリストテレス『詩学』の第二部」をめぐって、みきがかつて作った『詩学』のサマリーを手がかりに話が進みます。現存する『詩学』は悲劇を論じた書物であり、そこでは「哀れみ」と「恐れ」を呼び起こし、カタルシスを与えるものとして悲劇が重視されている。では、もしその続きに「喜劇」や「笑い」について書かれた第二部があったとしたら——。 二人は、「キリストは笑ったのか」という問...

ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』#1 01.06.2026

ゴールデンウィーク明けの収録となった今回は、のぞみの函館旅行、みきのポーランド・ベルリン・新潟マタギツアーの話からスタート。五稜郭の桜、ハセガワストアの焼き鳥弁当、クラクフのキッチュなブックデザイン、本物のメーデー、本物の収容所、本物のクマ——それぞれが旅先で触れた「本物」の話を経て、舞台は中世イタリアの修道院へ。 課題本は、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』。思想書のような本だと思っていたら、実際...

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #3 25.05.2026

part3では、みきが歌舞伎の『連獅子』を観た話から、『風姿花伝』をもう一度捉え直していきます。読んでいる時には「パフォーマーの話すぎる」と感じていた言葉も、十三歳の子役が大きな鬘をつけて舞台に立ち、観客から掛け声を受ける姿を見ると、急に別の意味を帯びてくる。若い時期にだけある花、そこに油断してはいけないという戒め、芸を続ける人に向けられた具体的な助言が、少しだけ身体感覚を伴って見えてきます。 話はそこ...

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #2 18.05.2026

part2では、岡田利規さんがなぜ『風姿花伝』を現代語訳したのか、という話から始まります。みきは、岡田利規さんの演劇が、言葉と身体のズレをめぐって展開されてきたこと、そしてその探究の先に能があったことを説明します。人が言葉を発するとき、その言葉は決して中立には出てこない。声や姿勢や身体のあり方が、どうしても言葉に影響してしまう。そのズレをどう扱うかという問いが、現代演劇と能をつないでいきます。 のぞみは...

世阿弥・岡田利規『現代語訳 風姿花伝』 #1 11.05.2026

今回の課題本は、世阿弥『風姿花伝』。 冒頭は、スラムダンクを知らない中学生とのジェネレーションギャップから、電子書籍の贈り方、読書アプリ、そして「人は本をどう読んでいるのか」という話へ。みきは、文章を一語ずつ追うというより、ページ全体のなかで“光って見える言葉”を拾うように読む感覚を語ります。一方ののぞみは、その読み方に驚きながら、『風姿花伝』という本そのものが、順番に論理を追うよりも、「花」「年齢...

フロム『自由からの逃走』 #3 04.05.2026

#3では、自由の話がさらに手触りのあるところまで降りてきます。会社員であることをどう引き受けるか、自分の意志で何かを動かす感覚はどこで手に入るのか、蓄財や自己最適化は本当に自由と呼べるのか。みきにとっての演劇の話ものぞみにとっての怒りの話も、どちらも「外側の仕組みに回収されないものを持てるか」という問いに触れているように聞こえます。最後にはタイトルそのものの含意まで立ち返りながら、『自由からの逃走』...

フロム『自由からの逃走』 #2 27.04.2026

#2では、本の中の議論がそのまま今の生活に流れ込んできます。AIに自分らしさを学習させることへの違和感、ライフハックへの醒めた目線、投資や蓄財をめぐる身振り、政治的な対立に人が引きつけられてしまう感覚。フロムの言葉を借りながら話しているはずなのに、だんだん見えてくるのは、いま自分たちがどういう仕方で安定しようとしているのか、ということでした。本を読むというより、本を通して現代の癖を撫でていくような回で...

フロム『自由からの逃走』 #1 20.04.2026

 『自由からの逃走』を読み始めて、まず出てきたのは、人は自由を求めるというより、むしろ自由を持て余してしまうのではないか、という話でした。のぞみはこの本に初めて触れたときの驚きをたどり、みきは、消極的自由のほうへ流れてしまう感覚はむしろよくわかると言います。同じ本を前にしながら、片方は「そういう人がいること」に惹かれ、もう片方は「それが自分の中にもあること」から読み始めている。そのずれが、この回の...

島崎藤村『破戒』 #3 13.04.2026

前半では、雪国の共同体の閉鎖性から、東京に合う/合わないという感覚、さらに「代謝」や「複数の選択肢を持てること」といった、それぞれが生きるうえで大事にしている価値観へと話が広がっていきます。『破戒』をきっかけに、土地に縛られること、移動できること、組織や人生が固着しないことの意味を考える回です。後半では一転して島崎藤村本人のスキャンダラスな生涯にも話が及び、作品と作者を切り離して読めるのか、という...

島崎藤村『破戒』 #2 06.04.2026

今回は、主人公・丑松の「告白できなさ」をどう読むかから始まり、物語の背景にある差別の空気や、土地に根ざした文学の面白さへと話が広がっていきます。丑松の心理を「早く言えばいいのに」と感じながら読むみきと、長野・飯山の感覚を強く引き寄せながら、作品の中にいる“嫌な人物たち”の生々しさに反応するのぞみ。二人の読みのズレを通して、『破戒』が単なる告白の物語ではなく、土地のニュアンスや共同体の権力構造まで含ん...

島崎藤村『破戒』 #1 30.03.2026

島崎藤村『破戒』を読むpart1。今回は、作品の舞台・飯山がまさに地元だというのぞみと、物語をより外側から読んだみきが、主人公・丑松の「告白」に至るまでの重さを入り口に語り合います。部落差別を主題にしたこの小説を、単なる古典としてではなく、「自分ではどうしようもない出自を背負うこと」「空気として存在する戒め」「田舎のコミュニティに漂う見えない圧力」といった感覚へ引き寄せながら、それぞれの実感で読み直し...

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #3 23.03.2026

part3では、タイトルにもつながる「カニバル」を手がかりに、食と性、芸術、そして家族制度の話へと広がっていきます。食べることと成功することが同じ語源で結びついているという話や、女性の食事シーンが“エロすぎる”とされた古典の感覚。さらに、木彫りの彫像に口づけする男の神話を通して、食と性の「過剰」が文化の中でどう重ねられてきたのかを考えます。 また、芸術家は社会の上位に置かれながら、失敗すれば死を強いられる...

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #2 16.03.2026

part2は、「天ぷらは“揚げる”のか“沈める”のか?」という言葉の違いからスタート。 そこから、日本では自我は“原因”ではなく“結果”として立ち上がる、というレヴィ=ストロースの指摘へ。場や環境が先にあり、そこから主体が形づくられる──その視点を手がかりに、日本の創作文化や集団性についても二人で仮説を広げます。 さらに印象的なのは、ボロロ族の生=硬さ/死=柔らかさ という世界観。ピアスや装飾を「生を守る装置」とし...

われらみな食人種:レヴィ=ストロース随想集 #1 09.03.2026

サンタクロースの火炙り事件から、農耕・文字・進歩の“当たり前”が揺さぶられていく。 今回の課題本は、レヴィ=ストロース晩年の論考集『我ら皆カニバル』。新聞寄稿を中心にした文章だけに、専門用語で押し切るのではなく、身近な出来事を入口にして社会の深層構造へ潜っていくのが面白さです。 part1ではまず冒頭の「サンタ人形火炙り事件」を手がかりに、贈与やイニシエーション、子ども/大人、生者/死者といった対立のフレ...

水を差す仕組みとサラリーマン:山本七平『空気の研究』#3 02.03.2026

空気が「なぜ壊れないのか」「どう壊せるのか」を、具体例と仕事感覚で一気に掘り下げる回。のぞみは高校野球経験者として、真夏の甲子園が暑さの限界を超えてもなお維持されるニュースを取り上げ、「誰も説明できないのに決まってしまう」古空気の手触りを久々に見たと語る。そこから本書後半の核心である「空気と水」へ。水差しは個人の勇気に回収されがちだが、現実に空気を動かすには“集団で水を差す”仕組みが要る——ただし、そ...

臨在感的把握のこと:山本七平『空気の研究』#2 23.02.2026

山本七平『空気の研究』回のpart2は、「いき」と「空気」の違いを、ふたりの“ものの見方”の差から掘り下げていく。みきは、人を理解するとき「心の中(何を考えているか)」に意識が寄りやすいので、「いき」のほうが手がかりにしやすいと自己分析する。一方でのぞみは、人そのものの内面というより、相手がまとっている“周辺情報”(会社での位置づけ、場の配置、振る舞いの輪郭)を読むほうが馴染む感覚があり、「空気」は合意形...

確実はそこにあるもの:山本七平『空気の研究』#1 16.02.2026

本好きのふたり・みき/のぞみが、山本七平『空気の研究』を読み解く回のpart1。 水曜休みの効用、嬉野温泉の湯豆腐セットで始まった長い昼、ガンダム映画を“2作目から”観てしまった話、中型免許(MT)教習の筋肉痛まで、近況トークを経て本編へ入っていきます。 後半では『空気の研究』へ。「空気はKY世代の新しい現象だと思っていたけれど、1970年代にすでに言語化されていた」という驚き、田舎で“空気”に押されてきた幼少期の体...

九鬼周造『いきの構造』#3 09.02.2026

最終回は、「渋い」と「いき」の差分を、さらに日常語へ降ろしていく回。女性の“渋さ”は成立するのか、樹木希林の「土渋」や年齢・経験量の議論を経て、渋みは“少量で後から効く”山椒のようなものだ、という比喩に辿り着きます。 一方で話題は、失敗談の扱いへ。にじみ出る深みは渋いが、ひけらかす失敗は野暮。NewsPicks的「失敗語りビジネス」を俎上に、想像の余地を残す振る舞いの難しさを検討します。 さらに『いきの構造』後...

九鬼周造『いきの構造』#2 02.02.2026

『いきの構造』を読み進めながら、議論は「いきな人とは誰か」から「いきな仕事とは何か」へ。白い部屋に“バン!”と光を当てるような「わかりやすさ」の誘惑と、そこから一歩引いた“野暮じゃない”振る舞いの難しさを、みき・のぞみが自分たちの働き方に重ねていきます。 後半の主役は「手土産」。高すぎず安すぎず、甘すぎず渋すぎず、相手に“返してね”を匂わせない絶妙なバランスに、粋の構造が露わになる。さらに「ビジュイイじ...

九鬼周造『いきの構造』#1 26.01.2026

九鬼周造『いきの構造』を課題本に、みき・のぞみが“そもそもいきって何?”から立ち止まって語り合う回。新年の近況と本厄トークを挟みつつ、神社のおみくじの価格設計を「正月マーケティング」として眺めてみたり、「粋/野暮」感覚の手触りを日常の所作や食べ方に引き寄せていきます。 後半は、みきが谷崎潤一郎『陰翳礼讃』と舞台照明の経験から、「見せすぎない」「主役に気づかせないのに効いている」美学としての“いき”を言...

2025年振り返り #3 19.01.2026

旅と読書の“折り返し地点”。のぞみはアイスランド出張の移動時間にAudibleで沢木耕太郎『深夜特急』を一気聴きし、旅の記憶と重ねて再発見します。後半はみきが『AはアセクシュアルのA』を起点に、“恋愛中心”の常識を問い直す視点へ。締めはのぞみの追加ベストとして『ハイ・コンフリクト』とSF『亜空間不動産株式会社』を紹介。次回課題本は九鬼周造『「いき」の構造』です。 以下、事前メモ みき 本 AはアセクシュアルのA 菜食主...

2025年振り返り #2 12.01.2026

のぞみの年間ベストは、立川談春の古典落語「鼠穴」。30円の“貸し方”が突きつけるのは、優しさと残酷さの境界、そして「相手の尊厳を傷つけてでも変化を促すこと」はあり得るのか、という問い。後半はみきが、映画『教皇選挙』の“中間管理職映画”としての面白さと映像美、さらに『落下の王国』4Kリマスターの圧巻ビジュアルを語る。 以下、事前メモ みき 本 AはアセクシュアルのA 菜食主義 イリナグリゴレさんのエッセイ 世界99 恥...

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