一般社団法人 青空朗読

青空朗読

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インターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読する「青空朗読」は、プロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートし、最近は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。

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18 oct. 2026

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Episoade

【青空朗読】ねずみの冒険 著者:小川 未明 読み手:中田 真由美 時間:7分20秒 18.10.2026

ねずみの冒険 著者:小川 未明 読み手:中田 真由美 時間:7分20秒  一匹のねずみが、おとしにかかりました。夜中ごろ天井から降りて、勝手もとへ食べ物をあさりにいく途中、戸だなのそばに置かれた、おとしにかかったのです。空腹のねずみは、あぶらげの香ばしいにおいをかいで、我慢がしきれなかったものでした。ねずみは、そのせまい金網の中で、夜じゅう出口をさがしながら、あばれていました。夜が明けると、ねまきを着た...

【青空朗読】ペンとインキ 著者:夢野 久作 読み手:イトー ゲンヤ 時間:1分 17.10.2026

ペンとインキ 著者:夢野 久作 読み手:イトー ゲンヤ 時間:1分  ペン先がインキにこう言いました。 「お前位イヤなものはない。私がいくら金の衣服を着ていても、お前はすぐに錆さして役に立たなくしてしまう。私はお前みたいなもの大嫌いさ」  インキはこう答えました。 「ペンは錆るのが役目じゃない。インキはなくなるのがつとめじゃない。一緒になって字を書くのが役目さ。錆るのがイヤなら鉄に生まれて来ない方がいいじ...

【青空朗読】ヘンゼルとグレーテル 著者:グリム兄弟/楠山 正雄 訳 読み手:古澤 里沙 時間:36分13秒 16.10.2026

ヘンゼルとグレーテル 著者:グリム兄弟/楠山 正雄 訳 読み手:古澤 里沙 時間:36分13秒    一  まずしい木こりの男が、大きな森の近くにこやをもって、おかみさんとふたりのこどもとでくらしていました。ふたりのこどものうち、男の子がヘンゼル、女の子がグレーテルといいました。しがなくくらして、ろくろく歯にあたるたべものを、これまでもたべずに来たのですが、ある年、国じゅうが大ききんで、それこそ、日日のパン...

【青空朗読】鼠小僧次郎吉 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:48分59秒 15.10.2026

鼠小僧次郎吉 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:48分59秒    一  或初秋の日暮であつた。  汐留の船宿、伊豆屋の表二階には、遊び人らしい二人の男が、さつきから差し向ひで、頻に献酬を重ねてゐた。  一人は色の浅黒い、小肥りに肥つた男で、形の如く結城の単衣物に、八反の平ぐけを締めたのが、上に羽織つた古渡り唐桟の半天と一しよに、その苦みばしつた男ぶりを、一層いなせに見せてゐる趣があつた。もう...

【青空朗読】返事 著者:太宰 治 読み手:滝川 ゆきえ 時間:10分34秒 14.10.2026

返事 著者:太宰 治 読み手:滝川 ゆきえ 時間:10分34秒  拝復。長いお手紙をいただきました。  縁というのは、妙なものですね。(なんて、こんな事を言うと、非科学的だといって叱られるかしら。うるさい時代が過ぎて、二三日、ほっとしたと思ったら、また、うるさい時代がやって来ました。縁などというのは迷信である。必然的と言わなければならぬ、なんて、一言一言とがめられる、あの右翼のやっかい以前の左翼のやっかい...

【青空朗読】ペンギン鳥の歌 著者:原 民喜 読み手:堀口 直子 時間:3分23秒 12.10.2026

ペンギン鳥の歌 著者:原 民喜 読み手:堀口 直子 時間:3分23秒  森は雪におおわれて真白になりました。高い大きな枯木の上で、カラスが拡声器をすえて、今しきりに、こんなことを喋っています。 ああああ ただ今 試験中です ああああ ただ今 試験中です ああああ ただ今 試験中です  いつまで待っていても、ああああ と云うばっかしなので、小鳥たちは顔を見あわせてくすくす笑いました。でも、何か始まるだろうと思...

【青空朗読】猫の草紙 著者:楠山 正雄 読み手:入江 安希子 時間:21分28秒 12.10.2026

猫の草紙 著者:楠山 正雄 読み手:入江 安希子 時間:21分28秒    一  むかし、むかし、京都の町でねずみがたいそうあばれて、困ったことがありました。台所や戸棚の食べ物を盗み出すどころか、戸障子をかじったり、たんすに穴をあけて、着物をかみさいたり、夜も昼も天井うらやお座敷の隅をかけずりまわったりして、それはひどいいたずらのしほうだいをしていました。  そこでたまらなくなって、ある時お上からおふれが出...

【青空朗読】ねことおしるこ 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:5分36秒 11.10.2026

ねことおしるこ 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:5分36秒  「お姉ちゃん、お姉ちゃん、たいへん。」と、まくらをならべている正ちゃんが、夜中にお姉さんを起こしました。よく眠入っていたお姉さんは、何事かと思って、おどろいて目をさまして、 「どうしたの、正ちゃん。」と、いまにも立ち上がろうとなさいました。 「あれ、たいへんじゃないか。」と、正ちゃんは、大きな目をあけて、耳をすましていました。 「なに...

【青空朗読】猫 著者:豊島 与志雄 読み手:横山 宜夫 時間:11分50秒 10.10.2026

猫 著者:豊島 与志雄 読み手:横山 宜夫 時間:11分50秒  猫は唯物主義だと云われている。  その説によれば、猫は飼主に属するよりも、より多く飼家に属するそうである。飼主の人間どもが転居する時、猫はそれに従って新居に落付くことなく、旧家に戻りたがる。それが空家になっていようと、或は新らしい人間どもが住んでいようと、そんなことには頓着なく、旧家に住み続けたがる。だから、三日飼われてその恩を三年忘れない...

【青空朗読】ねこ 著者:小川 未明 読み手:野口 良子 時間:8分36秒 09.10.2026

ねこ 著者:小川 未明 読み手:野口 良子 時間:8分36秒  黒ねこは、家の人たちが、遠方へ引っ越していくときに、捨てていってしまったので、その日から寝るところもなければ、また、朝晩食べ物をもらうこともできませんでした。しかたなく、昼間はあちらのごみ箱をあさり、こちらのお勝手口をのぞき、夜になると、知らぬ家のひさしの下や、物置小舎のようなところにうずくまって、眠ったのであります。  こうなると、いままで...

【青空朗読】ベビー・シッティング 著者:中谷 宇吉郎 読み手:西村 文江 時間:4分14秒 08.10.2026

ベビー・シッティング 著者:中谷 宇吉郎 読み手:西村 文江 時間:4分14秒  正月のオール讀物に『アメリカの藝者物語』というものを書いたら、お前もだいぶ墮落したと、方々でいわれた。どうも中を讀まないで、題目を新聞廣告で見ただけで、批評されるのだからたまらない。もっともオールなどとは縁の遠い高級な人には、用のない話なのである。  話の内容は、アメリカには、原則として藝者や女給はいないが、その代り、同伴の...

平凡な女 著者:林 芙美子 読み手:海老 実穂 時間:7分48秒 07.10.2026

平凡な女 著者:林 芙美子 読み手:海老 実穂 時間:7分48秒  奥様同士が子供を連れての立話に、 「まア! お久しうございます。皆様おかわりもなくていらっしゃいますか、一番お末の方、もう、こんなにおなりでございますの?」 「ええもう八ツになりまして、一年生でございますのよ」 「あらまア、そうですか、ほんとに早いもので、宅のがもうあなた尋常四年生でございますものね」  以前の私が、道の行きずりにこんな話を...

【青空朗読】セメント樽の中の手紙 著者:葉山 嘉樹 読み手:土屋 由美子 時間:11分56秒 06.10.2026

セメント樽の中の手紙 著者:葉山 嘉樹 読み手:土屋 由美子 時間:11分56秒  松戸与三はセメントあけをやっていた。外の部分は大して目立たなかったけれど、頭の毛と、鼻の下は、セメントで灰色に蔽われていた。彼は鼻の穴に指を突っ込んで、鉄筋コンクリートのように、鼻毛をしゃちこばらせている、コンクリートを除りたかったのだが一分間に十才ずつ吐き出す、コンクリートミキサーに、間に合わせるためには、とても指を鼻の...

【青空朗読】手袋を買いに 著者:新美 南吉 読み手:横山 明日香 時間:16分50秒 05.10.2026

手袋を買いに 著者:新美 南吉 読み手:横山 明日香 時間:16分50秒  寒い冬が北方から、狐の親子の棲んでいる森へもやって来ました。 或朝洞穴から子供の狐が出ようとしましたが、 「あっ」と叫んで眼を抑えながら母さん狐のところへころげて来ました。 「母ちゃん、眼に何か刺さった、ぬいて頂戴早く早く」と言いました・・・ 【青空朗読】とは 青空朗読はインターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読するプロのアナウ...

【青空朗読】蝉 著者:中原 中也 読み手:室 由美子 時間:2分48秒 04.10.2026

蝉 著者:中原 中也 読み手:室 由美子 時間:2分48秒 蝉が鳴いてゐる、蝉が鳴いてゐる 蝉が鳴いてゐるほかになんにもない! うつらうつらと僕はする ……風もある…… 松林を透いて空が見える うつらうつらと僕はする。 『いいや、さうぢやない、さうぢやない!』と彼が云ふ 『ちがつてゐるよ』と僕がいふ・・・ 【青空朗読】とは 青空朗読はインターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読するプロのアナウンサーによる社会貢献...

【青空朗読】鉄の処女 著者:大倉 燁子 読み手:谷岡 理香 時間:1時間21分47秒 03.10.2026

鉄の処女 著者:大倉 燁子 読み手:谷岡 理香 時間:1時間21分47秒    1  寒い日の午後だった。  私は河風に吹かれながら吾妻橋を渡って、雷門の方へ向って急ぎ足に歩いていた。と、突然後からコートの背中を突つくものがあるので、吃驚して振り返って 見ると、見知らない一人の青年が笑いながら立っていた。背の高い、細長い体に、厚ぼったい霜降りの外套を着て、後襟だけをツンと立てているが、うす紅色の 球の大きなロイ...

【青空朗読】セトナ皇子(仮題) 著者:中島 敦 読み手:水野 久美子 時間:8分39秒 02.10.2026

セトナ皇子(仮題) 著者:中島 敦 読み手:水野 久美子 時間:8分39秒  メムフィスなるプタの神殿に仕うる書記生兼図案家、常にウシマレス大王に変らざる忠誠を捧ぐる臣、メリテンサ。謹んで之を記す。この物語の真実なることを、あかしし給う神々の御名は、鷹神ハトル、鶴神トト、狼神アヌビス、乳房豊かなる河馬神アピトエリス。  百合の国上埃及の王にして、蜂の国下埃及の王、アモン・ラーの化身、輝けるテーベの主、ウシ...

【青空朗読】瀬戸内海の潮と潮流 著者:寺田 寅彦 読み手:青柳 陽一 時間:8分18秒 01.10.2026

瀬戸内海の潮と潮流 著者:寺田 寅彦 読み手:青柳 陽一 時間:8分18秒  瀬戸内海はその景色の美しいために旅行者の目を喜ばせ、詩人や画家の好い題目になるばかりではありません。また色々な方面の学者の眼から見ても面白い研究の種になるような事柄が沢山あります。一体、あのような込み入った面白い地形がどうして出来たかという事は地質学者の議論の種になっているのです。また瀬戸内海の沿岸では一体に雨が少なかったり、...

【青空朗読】弟子 十一~十六 著者:中島 敦 読み手:齊藤 雅美 時間:42分19秒 30.09.2026

弟子 十一~十六 著者:中島 敦 読み手:齊藤 雅美 時間:42分19秒    十一  許から葉へと出る途すがら、子路が独り孔子の一行に遅れて畑中の路を歩いて行くと、を荷うた一人の老人に会った。子路が気軽に会釈して、夫子を見ざりしや、と問う。老人は立止って、「夫子夫子と言ったとて、どれが一体汝のいう夫子やら俺に分る訳がないではないか」と突堅貪に答え、子路の人態をじろりと眺めてから、「見受けたところ、四体を...

【青空朗読】弟子 六~十 著者:中島 敦 読み手:齊藤 雅美 時間:39分30秒 29.09.2026

弟子 六~十 著者:中島 敦 読み手:齊藤 雅美 時間:39分30秒    六  晋の魏楡の地で石がものを言ったという。民の怨嗟の声が石を仮りて発したのであろうと、ある賢者が解した。既に衰微した周室は更に二つに分れて争っている。十に余る大国はそれぞれ相結び相闘って干戈の止む時が無い。斉侯の一人は臣下の妻に通じて夜ごとその邸に忍んで来る中についにその夫に弑せられてしまう。楚では王族の一人が病臥中の王の頸をし...

【青空朗読】弟子 一~五 著者:中島 敦 読み手:齊藤 雅美 時間:32分52秒 28.09.2026

弟子 一~五 著者:中島 敦 読み手:齊藤 雅美 時間:32分52秒    一  魯の卞の游侠の徒、仲由、字は子路という者が、近頃賢者の噂も高い学匠・陬人孔丘を辱しめてくれようものと思い立った。似而非賢者何程のことやあらんと、蓬頭突鬢・垂冠・短後の衣という服装で、左手に雄、右手に牡豚を引提げ、勢猛に、孔丘が家を指して出掛ける。雞を揺り豚を奮い、嗷しい脣吻の音をもって、儒家の絃歌講誦の声を擾そうというのであ...

【青空朗読】瀬戸内の小魚たち 著者:壺井 栄 読み手:桑村 恵子 時間:8分37秒 27.09.2026

瀬戸内の小魚たち 著者:壺井 栄 読み手:桑村 恵子 時間:8分37秒  この一月の末に、足かけ四年ぶりに郷里の小豆島へ帰った。大して目的はなく、もしかしたら持病になりつつあるぜんそくが癒るかもしれないと聞かされての、急な思いつきだったのだが、帰ってみると顔を合せるほどの人がみんな聞く。 「どんなご用で。どうしに? いつまで?」  実はぜんそく云々ともいえず、墓参りに戻ってきたのですといっても、これまでが...

【青空朗読】手紙 一  著者:宮沢 賢治 読み手:西沢 裕子 時間:5分1秒 26.09.2026

手紙 一 著者:宮沢 賢治 読み手:西沢 裕子 時間:5分1秒 むかし、あるところに一疋の竜がすんでいました。 力が非常に強く、かたちも大層恐ろしく、それにはげしい毒をもっていましたので、あらゆるいきものがこの竜に遭えば、弱いものは目に見ただけで気を失って倒れ、強いものでもその毒気にあたってまもなく死んでしまうほどでした。この竜はあるとき、よいこころを起して、これからはもう悪いことをしない、すべてのもの...

【青空朗読】雪靈續記 著者:泉 鏡花 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:26分14秒 25.09.2026

雪靈續記 著者:泉 鏡花 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:26分14秒    一  機會がおのづから來ました。  今度の旅は、一體はじめは、仲仙道線で故郷へ着いて、其處で、一事を濟したあとを、姫路行の汽車で東京へ歸らうとしたのでありました。――此列車は、米原で一體分身して、分れて東西へ馳ります。  其が大雪のために進行が續けられなくなつて、晩方武生驛(越前)へ留つたのです。強ひて一町場ぐらゐは前進出來ない事は...

【青空朗読】てがみ 著者:アントン・チェーホフ/鈴木 三重吉 訳 読み手:イトー ゲンヤ 時間:15分55秒 24.09.2026

てがみ 著者:アントン・チェーホフ/鈴木 三重吉 訳 読み手:イトー ゲンヤ 時間:15分55秒  ユウコフは年はまだやつと九つです。せんには、お母さんと一しよに、ゐなかの村のマカリッチさまといふ、だんなのうちにおいてもらつてゐました。お母さんはそのうちの女中になつて、はたらいてゐたのです。そのお母さんが死んでしまつたので、ユウコフもそのお家にゐられなくなり、人の世話で、三月まへから、この靴屋の店へ、奉公...

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