笹川日仏財団

フレンチ・クラシック・カフェ

Music JA ↓ 230 episodes

笹川日仏財団がお届けするプログラム「フレンチ・クラシック・カフェ」。フランス音楽の素敵なところをちょっと変わった切り口でご紹介します。ご案内役は軽妙なトークで定評のある指揮者の中田昌樹さんです。《中田昌樹プロフィール》1951年札幌生まれ。道立札幌西高校卒業。国立音楽大学器楽学科卒業後、フランスに留学。パリ・エコール・ノルマル音楽院指揮科を一等賞首席にて卒業。アメリカ・タングルウッドで小澤征爾、バーンスタインの教えを受ける。 パリ・コンセール・パドゥルー管弦楽団を指揮してヨーロッパデュー、その後、フランス国立リヨン管弦楽団で音楽監督セルジュ・ボドのアシスタントを務める。ベルリン放送交響楽団、ブルガ...

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笹川日仏財団

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Music

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Dec 26, 2025

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Episodes

#205 想像は現実を超える、ドビュッシー『喜びの島』 04.07.2025

オペラ『ペレアスとメリザンド』の成功で作曲家として高い評価を得た、クロード・ドビュッシー円熟期の作品『喜びの島』。 既婚者であるバルダック夫人とのジャージー島での悦楽の日々を描いていると思いきや、純粋にドビュッシーの頭の中で夢想され、書かれた作品のようです。もしかしたら、愛する人との来たる滞在を想像して作曲されたのかもしれません。 しかし想像は現実を上回り、曲はなまめかしくも捉えどころなく、時に不安...

#204 アンニュイな雰囲気漂うドビュッシー『レントより遅く』 27.06.2025

久しぶりにピアノ曲を取り上げます。まずはクロード・ドビュッシー作曲の『レントより遅く』。 意外と知られていませんが、20世紀初頭フランスはピアノ先進国で、プレイエル、エラール、ガヴォーの三大ピアノメーカーがしのぎを削っていました。そのうちエラールのピアノは日本にももたらされ、現存4台のうち1台は赤坂の迎賓館に、もう1台は燕三条にあり、この2台は今でも演奏されています。 「レント」はフランス語でlent、表層記...

#203 オペラの中のオペラ、ビゼー『カルメン』 27.06.2025

200回記念の最後は、世界で最も有名なジョルジュ・ビゼー作曲のオペラ『カルメン』です。ポピュラー音楽のヒット曲さながら、誰もが一度は聴いたことのある曲ばかりですが、今回は主役の出番ではない箇所を中心にお届けします。 パリのオペラ・コミック座から委嘱されたこの『カルメン』。ハッピーエンドが定番なこの劇場のレパートリーとは異なり、最後に人も殺されてしまうオペラに、支配人は怒り心頭でしたが、それとは裏腹にこ...

#202 革新的なオペラ、ドビュッシー『ペレアスとメリザンド』 13.06.2025

200回記念の第三弾は、それまでのフランスの伝統的なオペラとは性格を異にするクロード・ドビュッシー作曲のオペラ『ペレアスとメリザンド』です。 ドビュッシーは、ベルギーの劇作家モーリス・メーテルリンクが書いた戯曲を、台詞をほぼそのまま変えずに、フランス語のテキストの抑揚や言葉の長さをそのまま音符に写し、作曲したと言われています。 全曲を通じて調性感が薄く、戯曲そのままに神秘のベールに包まれたようなサウン...

#201 サン=サーンスが生み出した馥郁たる作品『サムソンとデリラ』 06.06.2025

200回記念の第二弾はカミーユ・サン=サーンス作曲のオペラ『サムソンとデリラ』です。 パストラーレ(牧歌)を源流にするというオペラは長い歴史があります。フランスのオペラは、太陽王ルイ14世が踊りの名手だったためか、ダンスとの組み合わせで演じられるという独自の進化を遂げます。演目も、当初は聖書や歴史を題材にしたものに限られました。 サン=サーンスも旧約聖書からサムソンとデリラを取り上げたわけですが、その真面...

#200 この上なく美しい旋律グノー『宝石の歌』 30.05.2025

4年前に始まったこの番組も、はや200回を迎えました。この番組の出発点となったフランス・オペラのレクチャーコンサートを振り返り、原点に立ち返って今週から4回に渡り「歌もの」を特集します。 1回目はシャルル・グノーのオペラ『ファウスト』から『宝石の歌』。この上なく美しい旋律のこの歌に思わずうっとりするほどですが、美しいだけに歌も演奏も想像以上にとても難しい作品なのです。 ちなみに、ヴァチカン市国の国歌に準じ...

#199 小粒でもメリハリあるルーセル『蜘蛛の饗宴』(3) 23.05.2025

アルベール・ルーセルのバレエ音楽『蜘蛛の饗宴』の最終回です。 この作品の最後に登場する虫、カゲロウを取り上げます。 透き通るような色のカゲロウが優雅に飛ぶ姿、蜘蛛によってその儚い命が潰えてしまう様子が見事に活写されています。最後には庭が優しく葬送を執り行い、カゲロウを見送り、饗宴は幕を閉じます。小編成の曲でありながら、楽器の使い方の妙やテクニックの多様性が随所に見られ、メリハリのある作品となっていま...

#198 虫たちの動きを的確に音符に写しとるルーセル『蜘蛛の饗宴』(2) 16.05.2025

先週に引き続き、アルベール・ルーセル作曲の『蜘蛛の饗宴』をお届けします。 前回は庭や庭を訪れる蝶の様子が描かれていましたが、ここでようやく「主役」である蜘蛛が登場。獲物を待ち構えるリアルな情景が、巧みな音像で見事に映し出されます。 印象派のドビュッシーの影響があると言われているルーセルですが、ここではシンプルながら的確に虫たちの動きを音符に写しとっていて、むしろ具象的ではないかと思えるほどです。 中...

#197 情景描写が巧みなルーセル『蜘蛛の饗宴』 09.05.2025

『交響曲第三番』に続き、同じくアルベール・ルーセル作曲の『蜘蛛の饗宴』を今週から3回にわたってご紹介します。 海軍士官ならではとも言える軍楽隊調な箇所が随所に散りばめられた『交響曲第三番』とは打って変わって情景描写が巧みなのがこの『蜘蛛の饗宴』です。 ルーセルはまず聴衆を庭に誘ってから、その庭で繰り広げられる虫たちの行動、やがて蜘蛛が登場し虫を餌に宴に興じる様子を見事に活写しています。 中田昌樹さんの...

#196 快活かつ昂揚感あふれるルーセル『交響曲第三番』(4) 02.05.2025

アルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』の最終回、第四楽章をご紹介します。 古典的な四楽章形式を踏襲しつつも、各楽章、それぞれの形式感は多様で、第四楽章も諧謔的な第三楽章を彷彿とさせる快活で楽しくなる楽章です。 中田昌樹さんが師事していた指揮者ピエール・デルヴォーがこの曲を得意としていたのは、名匠シャルル・ミュンシュと同じ系譜の、その鋭いリズム感と軽快なテンポ感を持ち合わせていたからなのかも知れませ...

#194 古典的形式感の中の独創性、ルーセル『交響曲第三番』(2) 02.05.2025

前回に引き続きアルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』をお届けします。 軍楽隊調的な第一楽章とは大きく異なり、この第二楽章は対位法を巧みに用いながら、トランペットが3本とも弱音器を使用して木管楽器的な音像を奏でるように書かれていたりと、古典的な形式を踏襲しながらも、独自かつ多様性あるサウンドを追求しているような印象があります。 ボストン交響楽団創立50周年記念として、まだ世に知られていないルーセルに曲...

#195 多彩な表情を持つルーセル『交響曲第三番』(3) 25.04.2025

今週もアルベール・ルーセル作曲『交響曲第三番』をご紹介します。 第三楽章は古典形式のシンフォニーであればスケルツァンド(諧謔的)にあたる楽章ですが、これをルーセルは生き生きと軽やかな楽曲に書き上げました。 ハープがクレッシェンドしながら高音に向かっていく箇所など、ルーセルと親交のあったサティの作風を思わせるようなところがあったり、通常であればシンクロするティンパニとバスドラムがそれぞれ別々に奏でるよ...

#193 変わったキャリアの持ち主、ルーセル『交響曲第三番』(1) 11.04.2025

今週から4回にわたってアルベール・ルーセル作曲の『交響曲第三番』をお届けします。 音楽家としての才を認められながら、海軍士官学校に進み、従軍の後にスカラカントゥルムで作曲を学んだという変わった経歴の持ち主のルーセル。 そのためか、この『交響曲第三番』は、同時代のドビュッシーの横に広がるような作品とは全く異なり、縦の線が強調されたいわば「軍楽隊調」の曲となっています。 ただ、かちっとした音楽の中にも、綺...

#192 女の子二人のために書いたビゼー『子どもの遊び』(2) 04.04.2025

若くして才能を見出されたジョルジュ・ビゼー『子ども遊び』の2回目です。 原題は『小組曲』というだけにオーケストラは小編成ですが、打楽器が多く用いられていたり、扱いが厄介であったホルンを自在に使いこなしたりと、多彩な楽器編成の管弦作品となっています。 短い曲の中には、ビゼー独特の「変化球的」な巧みな転調が用いられ、音楽の表情がさまざまに移り変わる様子が感じられます。これが後にビゼーの代表作となるオペラ...

#191 女の子二人のために書いたビゼー『子どもの遊び』(1) 28.03.2025

若くして才能を見出されたジョルジュ・ビゼー『子ども遊び』をご紹介します。 もともとは12曲からなるピアノ連弾曲だったものを、ビゼー自身が5曲を選んで編曲したのがこの作品です。 ちなみに、ピアノ連弾曲はビゼーの妻、ジュヌヴィエーヴの従兄弟の娘マルグリットちゃんと、ジュヌヴィエーヴの友人の娘のファニーちゃんに献呈されています。 中田昌樹さんの ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠...

#190 生誕150年記念ラヴェル『シェヘラザード』(4) 21.03.2025

モーリス・ラヴェル生誕150年記念として、聞く機会のない作品を紹介するシリーズの最終回は、『シェヘラザード』(声と管弦楽版)』の中から第2曲「魔法の笛」をお届けします。 この作品は3曲から成り、それぞれ異なる情景を描いているとはいえ、共通しているのは、細心の注意を払いながら、ドイツ的な機能和声では、理論上禁則とされている「並行八度」(2声が同時に進行する時、完全八度並進行になる)を用いて、どれもとても滑...

#189 生誕150年記念ラヴェル『シェヘラザード、おとぎ話への序曲』(3) 14.03.2025

モーリス・ラヴェル生誕150年記念の3回目は『シェヘラザード、おとぎ話への序曲』をお届けします。 タイトルに「序曲」とあるのは、もともとオペラを構想していたからですが、ラヴェル自身が指揮をした初演が酷評を受けたため、その後オペラ作品は作られなかったという曰くつきの作品です。 リムスキー・コルサコフの『シェヘラザード』から大きな影響を受けているだろうこの曲がオペラとなっていたら、どんな作品になっていたか、...

#188 生誕150年記念ラヴェル『スペイン狂詩曲』(2) 07.03.2025

1875年3月7日バスク地方のシブールで生まれたモーリス・ラヴェルの生誕150年を記念して、聞く機会の少ない作品の一つ『スペイン狂詩曲』を紹介します。今回はその2回目で第4曲の「祭り」です。 スペインの祭りの日の賑わいや、緩やかで、ちょっと気怠い夜の空気感が表現され、「スペイン人よりもスペインらしい曲を書く」と言われるこのラヴェルのサウンドは、色彩感に溢れ『ダフニスとクロエ』に至る、さらなる豊潤な響きを予感さ...

#187 生誕150年ラヴェル『スペイン狂詩曲』(1) 28.02.2025

1875年3月7日バスク地方のシブールで生まれたモーリス・ラヴェルの生誕150年を記念して、聞く機会の少ない曲を2週続けてお届けします。 ラヴェルが書いた2曲目のオーケストラ作品で、若々しく溌剌としたリズムと芳醇な響きは、のちの『ダフニスとクロエ』で拡張された表現を既に手中に収めている圭作ですが、演奏される機会が少ないのは果たして何故か...。いくつか考えられる訳がありそうです。 中田昌樹さんの ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠...

#186 子守唄や舟唄のようなシャミナード『主題と変奏』 21.02.2025

ジョルジュ・ビゼーにその才能を見出され、パリのサロン文化で育まれていったフランスの女性作曲家、セシル・シャミナードの2回目です。 父親に職業音楽家になる道を阻まれながらも、ピアニストとしてヴィクトリア女王やルーズベルト大統領のために御前演奏を行ったという稀有な経験を持ち、リストをして「ショパンを彷彿とさせる」と言わしめた才能の持ち主でもありました。 演奏はカンペール在住のピアニスト、 ⁠成嶋志保⁠ さん...

#185 早熟の天才と言われた女性作曲家シャミナード『孤独』 14.02.2025

ジョルジュ・ビゼーにその才能を見出され、パリのサロン文化で育まれていったフランスの女性作曲家、セシル・シャミナード。 父親に職業音楽家になる道を阻まれながらも、ピアニストとしてヴィクトリア女王やルーズベルト大統領のために御前演奏を行ったという稀有な経験を持ち、リストをして「ショパンを彷彿とさせる」と言わしめた才能の持ち主でもありました。 演奏はカンペール在住のピアニスト、 成嶋志保 さんで、あまり知ら...

#184 小宇宙が広がるベルリオーズ『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』(2) 07.02.2025

小澤征爾氏1周忌として今週もベルリオーズのレクイエムに思いを馳せたいと思います。 それまでの作曲家の多くは、ピアノで弾く限られた音像の中で作曲してきましたが、ベルリオーズはより立体的なサウンドが頭の中に鳴り響いたに違いなく、圧巻の『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』が生み出されました。ベルリオーズの幼少期、身近にピアノが無かった事が幸いしたのでしょうか。 オーケストラがあまりに大規模な編成であり、...

#183 小宇宙が広がるベルリオーズ『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』(1) 31.01.2025

2024年2月6日に小澤征爾氏が亡くなられて早くも一年が経とうとしています。そこで今週と来週は偉大なマエストロが得意にしていたベルリオーズの曲に思いを馳せたいと思います。 それまでの作曲家の多くは、ピアノで弾く限られた音像の中で作曲してきましたが、ベルリオーズはより立体的なサウンドが頭の中に鳴り響いたに違いなく、圧巻の『死者のための大ミサ曲(レクイエム)』が生み出されました。ベルリオーズの幼少期、身近に...

#182 ドビュッシーとラヴェルそれぞれの弦楽四重奏曲(4) 24.01.2025

クロード・ドビュッシーとモーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲の最終章です。 高度な技術を要する弦楽四重奏曲の中でも、このラヴェルの弦楽四重奏は、特に最高度に凝縮された多彩なテクニックや音楽性が求められます。そこにはリムスキー・コルサコフの『管弦楽法』の影響が色濃く写っています。 一方ドビュッシーの方は、調性感も和声感もリズムも意外なほど保守的に作られています。ただその中でも、ふとした瞬間に後のラヴェルを...

#181 ドビュッシーとラヴェルそれぞれの弦楽四重奏曲(3) 17.01.2025

今週もクロード・ドビュッシーとモーリス・ラヴェルの弦楽四重奏曲をお届けします。 この第3楽章。ラヴェルは、どちらかと言えば地味な音色のヴィオラを、高い音域で演奏する事によって新たな存在感を作り出します。ドビュッシーの方は、ベルスーズ(子守唄)やエレジー(哀歌)といった抒情的なちょっとおとなしい雰囲気を持つ楽章となっています。 中田昌樹さんの ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠...

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