東京にある大学のY教授の備忘録
アメリカ最高裁の基本的な考え方
ニュースでよく目にするアメリカの最高裁は、どのようにして憲法や法律を解釈しているのか。アメリカ憲法、行政法、刑事訴訟法や環境法の話を中心に紹介していく試み。学生たちとの対話で出てきた疑問などを扱っていきます。AIを実験的に用いているので、文字や読み方や内容で正確性が落ちるため、修正が必要なところが出てくるでしょう。実験版です。最初は、法学部の学生や院生の対話をもとにしていきます。
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東京にある大学のY教授の備忘録
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Jul 9, 2026
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Episodes
Trump v. SlaughterとTrump v. Cook その1 09.07.2026 17:29
合衆国最高裁は、FTC委員の解任を容認(Trump v. Slaughter)した。最高裁は、連邦取引委員会(FTC)委員に対する大統領の自由な解任権限を支持しました。これにより、政策方針に従わない委員を大統領が即座に罷免できる道が開かれた。 合衆国最高裁は、Trump v. Cooで、連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事を解任しようとした政府の主張は退けました。全ての独立機関が即座に解体されるわけではなく、金融政策という...
プロバイダの責任とはCox Communications, Inc. v. Sony Music Entertainment 05.07.2026 19:01
2026年3月25日、合衆国最高裁判所はインターネットの根幹を支えるサービスプロバイダ(ISP)の法的責任について、極めて重大な判断を下した。Cox Communications, Inc. v. Sony Music Entertainmentにおいて、最高裁はISPであるCox社に対し、一審で命じられていた10億ドル(約1500億円)という巨額の損害賠償を覆す判決を下した。本件の争点は、「ISPが利用者の著作権侵害を知りながら接続を提供し続けた場合に、侵害行為を助長し...
電子タバコと結論に至る道筋 28.06.2026 6:25
「憲法と法解釈の硬質性と柔軟性の動態 -ローパー・ブライト判決及び関連判例から得られる洞察-」法律論叢98巻2/3号118-119頁(2025) の電子タバコ判決(FDA v. Wages and White Lion Investments,LLC)を抜き出して、わかりやすく書き直したもの。 結論に至る道筋において、結論を左右しない違法性が存在した場合、裁判所はどのように判断するだろうか? 行政機関は、許可について考慮すべき事柄を新設したり、あるいは廃止したりす...
Trump v. US 「大統領は訴追されない」は本当か 21.06.2026 13:42
大統領は在任中の行為について、法の下で特別な保護、すなわち免責特権を享受するという考えは広く浸透している。しかし、近年の Trump v. US 事件に関する合衆国最高裁は、この争いに単純な「イエス」か「ノー」で答えるのではなく、大統領の責任を問うための、新たな基準を構築した。 こちらは近日中に公開予定の「大統領命令の乱発と憲法の危機―アンドリュー・ジャクソン、リンカーンとトランプ大統領、Trump v. J.G.G. とA.A.R...
誠実な科学研究と「ゴールドスタンダード」 14.06.2026 15:16
以下は、5/23の京都大学財政学研究会での講演のために用意していたもののひとつ。 トランプ大統領は2025年5月に大統領令14151「 科学のゴールドスタンダード回復(Restoring Gold Standard Science) 」を発表した。この大統領令は、パンデミック以降、科学に対する公衆の信頼が失墜したと嘆いている。 本当だろうか? ※AIで作成しているので、読み間違いがいくつかあります。
動物虐待映像規制とカテゴリの考え方 07.06.2026 12:28
動物虐待の描写を規制する法律 の合憲性を争点とした United States v. Stevens (2010)の判例を取り上げる。その中で言論のカテゴリー化 の難しさ、特に「保護される言論」と「保護されない言論」を区別する 境界線 の重要性を論じる。最高裁は、問題の連邦法(18 U.S.C. §48)が、動物虐待の描写を広く犯罪化している点で 過度に広範 であり、無効であると判断した。アメリカの判例法における言論の自由の審査基準が、日本の教科...
シャドードケットと司法哲学 03.06.2026 16:43
シャドードケットと司法哲学 経口妊娠中絶薬についてはこの記事のあと2026年5月に新たな動きがありました。 ※AIによる音声なので、読み間違いがあります。 下記は、UC Berkeleyでの報告「The Crisis of the Constitution in the US Supreme Court in 2025」に一部を追記した。 コ゚―サッチやカバノーが、最高裁の判断に対して下級裁が従うべきだ(Lower court judges may sometimes disagree with this Court’s decisions, but they...
Rust v. Sullivanの違憲条件(Unconstitutional Condition)と科学研究に対する助成 01.06.2026 14:31
このRust v. Sullivanは、京都大学財政学研究所での研究発表と関係している。 法は、人を特定の行動を方向づける道具のひとつである。違憲条件の法理は、政府の規模が巨大化し、あらゆる資金が助成の対象になりつつある現在、非常に重要な争点である。AIや気候変動といった科学研究に対して、便益の付与の拒否という名目で、政府が自ら価値判断に合わない(好ましくない)見解に対する研究から資金を引き上げた場合も、この判決に...
Legal Servs. Corp. v. Velazquez と政府の出した条件 31.05.2026 16:40
主な争点 1)法律サービス公社(LSC)の資金を受ける弁護士に対し、既存の福祉法制度の合憲性や妥当性を争う議論を行うことを禁止する制限が、弁護士および困窮した依頼人の表現の自由を侵害するか。 2)政府言論か私的言論か: 本件の補助金プログラムが、政府自身のメッセージを伝えるためのもの(政府言論)か、あるいは私人の言論を促進するためのものか。 1)政府言論と私的言論を区別する。 2) 司法制度の歪曲(Distortion)
NEA v. Finley 芸術助成をめぐる政府の裁量 30.05.2026 14:33
NEA v. Finley 芸術助成をめぐる政府の裁量 National Endowment for the Arts v. Finley では芸術に対する政府の助成が問題になった。助成申請の審査基準に「 芸術的卓越性・価値 」を据えつつ、「 一般的な良俗(decency) 」を追加した場合、表現の自由にどういった問題が想定されるだろうか。かりに文面無効ではないとしても、適用違憲になるということがある。そこでは、判決の読み方が問題になる。 ※AIで音声を作成しているの...
Rosenberger言論の自由に平等原則が絡み合ったとき 29.05.2026 14:45
Rosenberger v. Rector and Visitors of the University of Virginia(1995)を扱う。 表現の自由の規制の合憲性が問題になる場合、複数の判断要素が交錯する。 それは営利的な言論の規制か、限定的パブリックフォーラムか、平等原則と絡み合うか、定義づけ考量、違憲審査の基準はどれを用いるかといった具合に。日本の教科書に登場してくる、こうした要素や基準は、教科書のように美しく整頓されてクリアに登場してこないことに注意...
国境の壁と第一次トランプ政権 25.05.2026 14:58
以下は、『 行政機関の憲法学的統制 』を抜粋し、分かりやすく書き直したもの。いくつか読み間違いがあります。トランプ「前」政権という説明もありますが、AIのミスです。 アメリカの政治システムにおいて、政府予算を決定する権限、いわゆる「財政権(power of the purse)」は連邦議会が掌握しているというのが基本的理解である。大統領がいかに強力な政策目標を掲げようとも、その実行に必要な資金は議会の承認なくして確保で...
最高裁のネイティブ・アメリカン条約と法解釈 18.05.2026 21:37
最高裁は、政府とネイティブ・アメリカンとの間の条約をどのように解釈するのか。保守派と言われる裁判官のうちリベラルな立場に立っているように思われるゴーサッチはどのような解釈を示しているか。 詳細は「 合衆国最高裁の裁判官の法解釈の手法 」を参照のこと。
トランプ政権下のEPA「危険性認定」見直し:気候変動規制の土台を覆す“科学的根拠” 11.05.2026 17:35
トランプ政権が、トランプ政権下のEPA「危険性認定」を見直そうとしている。気候変動規制の根拠となる科学的根拠をどのように覆そうというのか。この以前の経緯については『 アメリカ気候変動法と政策 : カリフォルニア州を中心に 』を参照のこと。
Trump v. J.G.G.とA.A.R.P v. Trumpと関連する事件: 1798年の法律vsベネズエラ犯罪組織を巡る「敵性外国人法」 04.05.2026 17:33
以下は、「大統領命令の乱発と憲法の危機-アンドリュー・ジャクソン、リンカーンとトランプ大統領、Trump v. J.G.G.とA.A.R.P v. Trumpと関連する事件を中心に-」法律論叢98巻6号(2026)に掲載。また、2025年8月22日「アメリカ最高裁の憲法と法解釈-2025⽇本⼈研究者交流会」発表したもの。拙著『 行政機関の憲法学的考察 』(日本評論社)も参照のこと。 2025年4月7日 24A931 Trump v. J. G. G. (04/07/2025) 最高裁は、被拘束者...
豚肉から電力へ─クリーンエネルギーの未来を左右する「意外な」法的争点 27.04.2026 20:06
以下は、「 アメリカ再生可能エネルギー訴訟ー休眠州際通商と先占の法理を中心に 」を、分かりやすく書き直したもの。 1. なぜ「豚肉の規制」が日本の再エネビジネスにも関係するのか 2. 豚肉判決(Pork Producer)が再エネ目標の「盾」になるのか 3. 消えた「域外適用の法理」と、生き残る「Pike比較衡量」 ここでのポイントは、利益のバランスを見るといった場合の利益の中身かもしれない。質の違う利益(州民の選択した公益とも...
なぜ学校は警察より簡単に生徒のバッグを捜索できるのか?アメリカ最高裁が示した驚きの判断 20.04.2026 13:42
もし自分の子供が学校で突然、「バッグの中を見せなさい」と言われたら?多くの親や学生は、警察が捜査をするときと同じように、令状や確固たる証拠がなければ、個人の持ち物を捜索することはできないと考えるかもしれない。学校という特殊な環境において、生徒のプライバシーはどこまで守られるべきなのだろうか。実は、アメリカの法制度では、学校内での生徒の持ち物検査に対して、私たちが想像するよりもずっと緩やかな基準が適...
コロナ禍で知事の権限はなぜ強大になった?アメリカ憲法から学ぶ、意外な3つの真実 13.04.2026 14:29
新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちの生活を一変させた。ロックダウン、営業停止命令、マスク着用義務化など、多くの人々が行政による強力な権利制限を経験した。その中で、「知事が発令するこれらの強力な措置の根拠は一体どこにあるのだろうか?そして、その権限に限界はないのだろうか?」。 この記事では、アメリカの事例を通して、緊急事態における権力構造の驚くべき側面を、3つの意外な真実として解説する。詳細は...
3/6暴走する大統領と憲法の危機-リンカーンは独裁者か(大統領命令の乱発と憲法の危機その3/6) 09.04.2026 14:23
以下は、「大統領命令の乱発と憲法の危機 ―アンドリュー・ジャクソン、リンカーンと トランプ大統領、Trump v. J.G.G. と A.A.R.P v. Trump と関連する事件を中心に――」法律論叢98巻6号59頁(2026)の一章を簡単にまとめたもの。 歴代の大統領で、同じような合衆国憲法上の権限を行使しながら、人々からの評価が違うのはなぜだろうか? リンカーンは「独裁者」か 現代の危機管理において、指導者の権限はどこまで許容されるのか。...
(4)プラットフォーム規制 SNSは「公共の広場」ではなかった 06.04.2026 14:44
辻 雄一郎「 インターネットのプラットフォーム規制と言論の自由 」法律論叢 98(1) 47-100頁( 2025)の一部をまとめたもの。 1. プラットフォームは「政府」ではない。あくまで一人の「私人」である。 2. 「見たいコンテンツを見る権利」は憲法上、保障されていない。 体的には、A. 特定の「話し手」と「聞き手」の間に、個別具体的な結びつきが存在すること、B. プラットフォームのモデレーションによって、特定可能な損害が...
見解中立の説明が難しい理由 02.04.2026 14:30
以下は、「 インターネットのプラットフォーム規制と言論の自由 」も参照のこと。 一般に内容規制や内容中立規制、見解中立規制は、日本ではクリアに説明している。しかし、実際にモデルとなった事案では必ずしも単純ではない。(私も学部レベルの授業では、ここはザッと流してしまう) 見解中立、内容中立規制や内容規制の区別は、カテゴリカルなアプローチ(定義によって、保護される言論と保護されない言論を区別する)ことに関...
鉄鋼接収事件(黄昏たそがれと大統領) 30.03.2026 14:27
合衆国憲法上の大統領の権限をおさらいしておく。以下は、『 行政機関の憲法学的統制 』から抜粋し、読みやすく修正したもの。 合衆国憲法第2章2条は軍隊の最高指揮司令官、同3条は法を誠実に執行する権限(the laws are faithfully executed)を大統領に与えている。 争点 大統領は、合衆国憲法に直接、明示されていない権限を緊急時に行使できるか 。 「緊急事態宣言」という言葉を聞くと、私たちは国家の危機を思い浮かべる。そ...
手続を踏みさえすれば良いと最高裁が判断することの含意 25.03.2026 16:54
裁判で「勝訴」を勝ち取ったとき、当事者や支援者が歓喜に沸くのは当然のことである。しかし、憲法学や比較法学の視点からその勝利を冷徹に分析すると、ある種の「逆説」が浮かび上がる。裁判で勝ったからといって、その守られたはずの政策や権利が将来にわたって永久に安泰であるとは限らない、という冷酷な事実である。2012年、オバマ政権は幼少期に米国へ入国した不法移民(通称「ドリーマー」)に対し、強制送還の一時停止と就...
「世界最強」は本当か?米国大統領の権力をめぐる、意外な4つの真実 23.03.2026 16:16
以下は「 行政機関の憲法学的統制 」の一部を読みやすく書き直したもの。 1. 「最強の大統領」理論の第一人者でさえ、平時の権力乱用には「NO」を突きつけた 2. 大統領はルールブックの「外」にいる?行政を縛る法律が大統領には適用されないという逆説 3. 議会との対立は「バグ」ではなく「仕様」であった 4. 「命令」ではなく「要請」する—独立機関を動かす大統領の巧妙な言葉遣い 結論:権力をめぐる終わらない問い 登場するP....
Chiles v. Salazar 性転換療法(カウンセリング)を禁止する州法の合憲性 16.03.2026 12:12
争点: 最高裁での争点は、同州法の規定が内容規制かそれとも内容に付随する規制かである。 どうして、この区別が問題になるのか? 言論内容と、言論に付随する行為のどちらを規制しているのか?その区別が重要だからだ。 よくみると、この州法は免許を有するカウンセラーが対象にしている。 だとすれば、「免許を有しない普通の人」には適用されない(禁止されない)のである。例えば教会の牧師や神父は対象にならない。 州が好ま...
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