ナマケもん

ナマケもん戦略研究所 ラジオ

Business JA ↓ 240 episodes

『ナマケもん戦略研究所 ラジオ』は、著者がこれまでに執筆してきた思想・社会批評・経営論を耳から味わえるかたちで届ける試みです。現代社会を覆う「効率」「競争」「正しさ」といった規範に対し、ナマケモノのように「小さく・深く・しなやかに」生きる知恵を語り直します。番組では、『ナマケもん戦略』『MBA的常識の限界』『絶滅の巨人』に示した経営論から、『ブラックなホワイト社会』『優しい全体主義』に描かれた社会批評、さらに『嘘の社会学』『死の社会学』によるメキシコ社会研究まで、多彩な著作のエッセンスを紹介します。本ラジオは、資本主義の限界や制度の疲労と再生、無条件の承認、共同体的秩序の可能性、そして文化や倫理の...

Author

ナマケもん

Category

Business

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Jul 11, 2026

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Episodes

制度敗戦Ⅱ 保守と確信を超えて 第13章 02.05.2026

エネルギー政策は、輸入依存と中央集権型電力体制という脆弱な構造の上に築かれてきた。大規模発電と送電網のモデルは効率的だが、災害や価格変動に弱く、制度敗戦を固定化する。制度創生の視点からは、再生可能エネルギーを地域ごとに生産し地産地消する「分散型」と、自国資源を最大限活用する「国産化」を組み合わせた体制への転換が必要となる。地域住民が参加するエネルギー協同組合などを通じて、電力を「地域の誇り」として...

MBA的常識の限界 第3部 第4回 予測不能性の時代に、効率化企業はなぜ脆いのか 29.04.2026

第4回では、VUCAとブラックスワンの時代において、効率化を極めた企業ほど脆弱になるという逆説を検討する。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性が増す現代では、予測し尽くすことより、予測不能性に耐える力が重要になる。しかし在庫、人員、資本の余白を削った企業は、危機時に対応力を失う。MBA的なリスク管理や俊敏性の理論は、既知のリスクには有効でも未知の衝撃には限界がある。本稿は、余白こそが適応資源であることを示す。

死の社会学 第5章 国家暴力の伝統(20世紀メキシコ) 28.04.2026

20世紀国家は暴力と不処罰を秩序維持の装置として制度化した。トラテロルコ事件は市民の命が国家威信のため犠牲化され、汚い戦争は「失踪」によって死を不可視化した。不処罰は欠陥ではなく安定装置となり、沈黙・恐怖・不信を世代継承して閾値をさらに下げた。

『その違和感は正しい』 第3章 勝ち残る社会の違和感 27.04.2026

現代社会では成果主義が広がり、あらゆる場面で競争が強調されている。努力すれば報われるという物語は魅力的に見えるが、現実の社会では人々が同じ条件で競争しているわけではない。巨大組織では評価が数値化され、人間の多様性は見えにくくなる。その結果、多くの人が静かな息苦しさを感じるようになる。しかし社会を支えているのは勝者だけではない。人生において重要なのは短期的な競争で勝ち残ることではなく、変化する環境の...

【週刊】ナマケもんマガジン 第32回 26.04.2026

(2026-04-26) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅱ 保守と確信を超えて 第12章 25.04.2026

現代の安全保障は、軍事だけでなくサイバー、金融、感染症、気候危機など多層的脅威への対応を含む「社会システム全体の持続性」の問題である。日米同盟への過度な依存は、日本の主体性を弱める延命策となっており、多国間協力や地域共同体を軸とした「地域循環型安全保障」への転換が求められる。国連が提起した「人間の安全保障」を中心概念とし、生活基盤や人権を守る制度を財政・技術・社会政策と統合することが制度創生的安全...

MBA的常識の限界 第3部 第3回 四半期決算という呪縛 22.04.2026

第3回は、四半期決算制度が企業の時間感覚を三か月単位に縮小し、未来への投資を妨げている構造を扱う。透明性のための制度であるはずの四半期開示は、現場では「次の決算を乗り切ること」を最優先にさせる装置として働く。研究開発、人材育成、社会的責任など、短期で成果の見えにくいものは後回しにされる。企業は未来を育てるより、数字を整えることに追われる。本稿は、この制度的呪縛から降りる発想の必要性を提起する。

死の社会学 第4章 植民地期の暴力と人口崩壊 21.04.2026

征服・虐殺と疫病が重なり、先住民人口が壊滅的に減少する中で命の価値づけが転換する。エンコミエンダ等で命は労働資源として消耗され、宗教的正当化が矛盾を覆う。人種階層化が命の重さを固定し、「命は奪われうる」という前提が社会に刻まれたと位置づける。

『その違和感は正しい』 第2章 巨人企業の違和感 20.04.2026

学生人気企業ランキングには、毎年ほぼ同じ大企業が並ぶ。しかしこれは若者が未来を選んでいる結果ではなく、情報環境の偏りによるものである。学生が日常的に目にする企業はテレビや広告に登場する巨大企業が中心であり、多くの中小企業は視界に入らない。また「大企業に入れば安定」という価値観は高度経済成長期の親世代の物語でもある。しかし社会はすでに変化しており、巨大企業が必ずしも安定を保証するわけではない。ランキ...

【週刊】ナマケもんマガジン 第31回 19.04.2026

(2026-04-19) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅱ 保守と確信を超えて 第11章 18.04.2026

AIやバイオ、プラットフォームなどの技術は中立な道具ではなく、格差拡大や分断を内包する「社会設計の力」である。後追い規制や部分的修正といった延命的対応では、技術のスピードと影響力に太刀打ちできない。制度創生には、技術を前提に制度を再設計する「技術ガバナンス」と、その目的を社会全体の物語として共有することが必要となる。日本の自然と調和する技術文化を再解釈し、効率ではなく共生と持続を軸に技術を位置づけ直...

MBA的常識の限界 第3部 第2回 制度疲労としての株主資本主義 15.04.2026

第2回では、株主資本主義が単なる理念ではなく、企業を内側から縛る制度として機能していることを論じる。株価連動報酬やIR、資本市場の評価圧力によって、経営者は長期的な正しさよりも短期的な数字を優先せざるを得なくなる。その結果、人材、研究開発、地域との関係といった持続性の基盤が削られていく。株主資本主義は短期利益を生む制度としては成功したが、その成功ゆえに制度疲労を起こし、企業の未来を損なっていることを...

死の社会学 第2章 西欧思想と「命=絶対的権利」というフィクション 14.04.2026

西欧近代の「命=絶対的権利」は普遍真理ではなく、神学・自然法・啓蒙・国際法の積層で作られた制度的フィクションだと整理する。理念上は閾値を極限まで上げたが、戦争・死刑・植民地支配など制度が例外的殺戮を保持する二重構造を内包する。理念があるからこそ例外が正当化される逆説を示す。

死の社会学 第3章 アステカ文明と供犠の死生観 14.04.2026

アステカは命を宇宙秩序維持の供物とみなし、供犠を政治・宗教・軍事の中核に置いた。花戦争は捕虜獲得を制度化し、死は恐怖ではなく栄誉として演出され共同体統合に機能した。西欧の生命権思想と対照的だが、共同体維持のため閾値を調整する点では連続性もある、と結論づける。

『その違和感は正しい』 第1章 就活の違和感 13.04.2026

就職活動では、自己PRやガクチカといった形式化された質問が学生に求められる。その結果、多くの学生が経験を「盛った」物語を語る状況が生まれる。これは若者の誠実さの問題ではなく、大量採用を前提とする企業の制度によって生み出された現象である。就活は能力評価の場というより、企業が評価しやすい物語を語る場となっている。この違和感は個人の問題ではなく、巨大組織の採用制度の構造から生まれている。就活は人生の一部に...

【週刊】ナマケもんマガジン 第30回 12.04.2026

(2026-04-12) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅱ 保守と確信を超えて 第10章 11.04.2026

財政は単なる家計簿ではなく、誰から徴収し誰に分配するかを通じて社会秩序と連帯を形づくる制度である。従来のフロー中心の議論は、赤字削減と支出抑制に終始し、延命的に制度への信頼を損ねてきた。これに対し「国家バランスシート」の発想は、資産と負債を長期ストックとして捉え直し、教育・インフラ・環境などの投資を未来世代への資産形成として位置づける。環境税や土地税、データ課税など新たな財源デザインも、何を社会的...

MBA的常識の限界 第3部 第1回 株主第一主義はなぜ常識になったのか 08.04.2026

第1回では、株主第一主義がなぜ現代経営の常識となったのかをたどる。フリードマンの思想は、単なる経済理論にとどまらず、MBA教育や企業統治の基本原理として制度化された。その結果、企業は本来の共同体的な性格を失い、株主価値を最大化する装置として理解されるようになった。本稿は、この常識が企業の存在理由を狭め、信頼や文化、長期投資を軽視する発想を生み出してきたことを明らかにし、問い直しの出発点を示す。

第2章 西欧思想と「命=絶対的権利」というフィクション 07.04.2026

西欧近代の「命=絶対的権利」は普遍真理ではなく、神学・自然法・啓蒙・国際法の積層で作られた制度的フィクションだと整理する。理念上は閾値を極限まで上げたが、戦争・死刑・植民地支配など制度が例外的殺戮を保持する二重構造を内包する。理念があるからこそ例外が正当化される逆説を示す。

『その違和感は正しい』 序章 その違和感は正しい 06.04.2026

多くの若者は社会のさまざまな場面で、言葉にしにくい違和感を抱いている。就職活動、企業社会、ニュース、SNSなどを通じて「何かがおかしい」という感覚を持ちながらも、その理由をうまく説明することができない。本書は、この違和感を若者の未熟さとして片付けるのではなく、日本社会の制度疲労の兆候として捉える。若者は社会のセンサーであり、制度の変化を最初に感じ取る存在である。本書は若者のモヤモヤの正体を社会構造の...

【週刊】ナマケもんマガジン 第29回 05.04.2026

(2026-04-05) 週刊「ナマケもんマガジン」は、NOTEで過去1週間で投稿された連載記事の解説とオリジナル音楽を融合した思想系エンターテインメントです。 テーマは“どう勝つか”ではなく“どう続くか”。拡大量と効率至上を超え、Non-Exhaustive Growth(消耗しない成長)を語ります。 後半では『ブラックなホワイト社会』『制度敗戦』などの著作をモチーフに制作した楽曲を公開。 NOTE、Youtube、Spotify、Apple Podcastと連動し、思...

制度敗戦Ⅱ 保守と確信を超えて 第9章 04.04.2026

三つの軸は独立ではなく、相互に連動し一つの思想座標を構成する。制度創生は、地域循環という具体的基盤と、生活世界重視という媒介があって初めて実現する。逆に、制度延命・グローバル依存・抽象的普遍主義の組み合わせは、典型的な制度敗戦パターンである。日本的価値観──共同体意識、自然との共生、調和の重視──は、かつて成長を支えたが、今や制度創生の資源として再解釈され得る。合意形成文化や里山的世界観を、地域循環や...

MBA的常識の限界 第2部 終章 DealsからStoriesへ ― 承認と信頼に基づく経営 01.04.2026

ディールは短期的成果をもたらすが、積み重なるほど関係性を条件化し、信頼と承認を空洞化させる。数値化された関係指標も結局は条件付き承認の延長であり、企業を「条件で選ばれる存在」に固定してしまう。これに対しストーリーズは、価格や報酬を超えて「ここに意味がある」と感じられる関係性であり、深層的関係の核心となる。成果より先に存在を承認し、曖昧さを許容しながら信頼を育てることで、効率や拡大では到達できない持...

死の社会学 第1章 生物学的基盤としての同種殺戮 31.03.2026

同種殺戮は人間固有の逸脱ではなく、動物・人類史に条件付きで現れる適応的行動でもある。人は殺人タブーと「正当な殺し」の例外規範で閾値を調整してきた。神経・心理・文化が相互作用し、非人間化などで「殺す抵抗」は下がる。暴力表象の消費が現実とどう接続するかが文化差を生む。

絶滅の巨人 第8回 勝つ企業から、続く企業へ 30.03.2026

解決は「より上手く勝つ」ではなく、勝利を目的化しない逆転の思想=ナマケもん戦略。原則は①小さく:最適点で止まる勇気で自由と耐性を回復する。②深く:条件ではなく「なぜこの企業か」の物語で信頼資本を築く。③しなやかに:時間・資金・判断の余白を資本として持ち、折れずに変化へ適応する。企業論を超え、働き方や生き方の持続戦略でもある。

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