一般社団法人 青空朗読

青空朗読

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インターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読する「青空朗読」は、プロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートし、最近は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。

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2026. okt. 20.

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Epizódok

【青空朗読】列車 著者:太宰 治 読み手:凧野 頓太 時間:13分14秒 31.08.2026

列車 著者:太宰 治 読み手:凧野 頓太 時間:13分14秒  一九二五年に梅鉢工場という所でこしらえられたC五一型のその機関車は、同じ工場で同じころ製作された三等客車三輛と、食堂車、二等客車、二等寝台車、各々一輛ずつと、ほかに郵便やら荷物やらの貨車三輛と、都合九つの箱に、ざっと二百名からの旅客と十万を越える通信とそれにまつわる幾多の胸痛む物語とを載せ、雨の日も風の日も午後の二時半になれば、ピストンをはた...

【青空朗読】雪 著者:三好 達治 読み手:詩真 時間:52秒 30.08.2026

雪 著者:三好 達治 読み手:詩真 時間:52秒 十一月の夜をこめて 雪はふる 雪はふる 黄色なランプの灯の洩れる 私の窗にたづね寄る 雪の子供ら 小さな手が玻璃戸を敲く 玻璃戸を敲く 敲く さうしてそこに 息絶える 私は聽く 彼らの歌の 靜謐 靜謐 靜謐 【青空朗読】とは 青空朗読はインターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読するプロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートしました。近年は、朗読...

【青空朗読】レコード夜話 著者:宮城 道雄 読み手:谷口 尚久 時間:7分18秒 29.08.2026

レコード夜話 著者:宮城 道雄 読み手:谷口 尚久 時間:7分18秒  メニューヒンの演奏会を日比谷の公会堂へ聴きに行って、あとで楽屋へ挨拶に行くと、握手をしながら how do you do と言われた。その声が高い若々しい調子に聞こえた。帰ろうとすると、もう一度握手されたので私は嬉しかった。  そのせいか、氏のレコードが集めたくなって、いろいろ買い求めた。そして、氏の写真のついたアルバムへ手さぐりで一枚ずつレコード...

【青空朗読】歪んだ窓 著者:山川 方夫 読み手:堀口 直子 時間:12分8秒 28.08.2026

歪んだ窓 著者:山川 方夫 読み手:堀口 直子 時間:12分8秒  朝からの雨が窓を濡らしている。アパートの小暗い部屋の中で、レーン・コートを出し手ばやく外出の仕度にかかる姉を、彼女は隅っこから目を光らせて見ていた。 「いいわね? じゃ、ちゃんとおとなしくお留守番をしててね。すぐ帰ってくるから」  姉はいった。彼女は答えない。が、姉はそんな妹には、すっかり慣れっこになってしまっていた。そのまま扉に向った。...

【青空朗読】令嬢アユ 著者:太宰 治 読み手:坂井 あきこ 時間:24分12秒 27.08.2026

令嬢アユ 著者:太宰 治 読み手:坂井 あきこ 時間:24分12秒  佐野君は、私の友人である。私のほうが佐野君より十一も年上なのであるが、それでも友人である。佐野君は、いま、東京の或る大学の文科に籍を置いているのであるが、あまり出来ないようである。いまに落第するかも知れない。少し勉強したらどうか、と私は言いにくい忠告をした事もあったが、その時、佐野君は腕組みをして頸垂れ、もうこうなれば、小説家になるより...

【青空朗読】雪女 著者:田中 貢太郎 読み手:齋藤 こまり 時間:9分38秒 26.08.2026

雪女 著者:田中 貢太郎 読み手:齋藤 こまり 時間:9分38秒  多摩川縁になった調布の在に、巳之吉という若い木樵がいた。その巳之吉は、毎日木樵頭の茂作に伴れられて、多摩川の渡船を渡り、二里ばかり離れた森へ仕事に通っていた。  ある冬の日のことだった。平生のように二人で森の中へ往って仕事をしていると、俄に雪が降りだして、それが大吹雪になった。二人はしかたなしに仕事を止めて帰って来たが、渡頭へ来てみると、...

【青空朗読】無表情の表情 著者:上村 松園 読み手:田部 真理 時間:6分11秒 25.08.2026

無表情の表情 著者:上村 松園 読み手:田部 真理 時間:6分11秒  私は前かたから謡曲を何よりの楽しみにして居りまして、唯今では家内中一統で稽古して居ります。松篁夫婦、それから孫も仕舞を習っているという工合で、一週に一度ずつは先生に来て頂いているという、まあ熱心さです。  家の内の楽しみもいろいろあります。私や松篁など、絵のことはそれは別としまして、茶もあれば花もあり、また唄いもの弾きもの、その他の遊...

【青空朗読】二つの鞄 著者:夢野 久作 読み手:かえるさん 時間:2分55秒 24.08.2026

二つの鞄 著者:夢野 久作 読み手:かえるさん 時間:2分55秒  小さな鞄と大きな鞄と二つ店に並んでおりました。大きな鞄はいつも小さな鞄を馬鹿にして、 「お前なんぞはおれの口の中に入ってしまう」  と冷かしました。  二つの鞄は同じ時に同じ人に買われて、同じ家に行きました。すると小さな鞄の中にはお金や何か貴いものが詰められて、人間に大切に抱えられて行きます。大きな鞄はあべこべにつまらないものばかり詰めら...

【青空朗読】村の学校(実話) 著者:アルフォンス・ドーデー/鈴木 三重吉 訳 読み手:後藤 司 時間:18分11秒 23.08.2026

村の学校(実話) 著者:アルフォンス・ドーデー/鈴木 三重吉 訳 読み手:後藤 司 時間:18分11秒  今からちようど六十年前に、フランスはドイツとの戦争にまけて、二十億円のばい償金を負はされ、アルザス・ローレイヌ州を奪はれました。その土地はこの前の世界戦争で、やつと又とりかへしました。このお話は、アルザス・ローレイヌがドイツ領になつて、村々の小学校も先生がみんなドイツ人にかはつてしまつたときのお話です...

【青空朗読】二つの頭 著者:原 民喜 読み手:池戸 美香 時間:3分57秒 22.08.2026

二つの頭 著者:原 民喜 読み手:池戸 美香 時間:3分57秒  日曜日のことでした、雄二の兄と兄の友達が鶴小屋の前で、鶴をスケッチしていました、雄二はそれを側で眺めながら、ひとりでこんなことを考えました……何んだい、僕だって描けますよ、鶴だって、犬だって、山の絵だって、駅だって、街の絵だって、みんな描けます、僕の眼にちゃんと見えるものなら、それをそのとおり描けばいいんだから、だからなんだって描けますよ、...

【青空朗読】紫式部の美的情緒と浄土教 著者:岡本 かの子 読み手:成 文佳 時間:4分28秒 21.08.2026

紫式部の美的情緒と浄土教 著者:岡本 かの子 読み手:成 文佳 時間:4分28秒  紫式部が晩年阿弥陀仏の信仰に依り安心立命を得て愈々修道に心掛けた様子は式部が、日記の終りに近い条で自ら告白して居るから疑いはない。しかし、私は源氏物語や家集の和歌を読んで、それ等に含まれている式部の美的情緒の一般にも浄土教的思想の影響が可なり在るように思えるからそれに就いて述べてみ度い。  当時の仏教は霊験仏法や儀礼仏法が...

【青空朗読】普請中 著者:森 鴎外 読み手:新道 改 時間:16分31秒 20.08.2026

普請中 著者:森 鴎外 読み手:新道 改 時間:16分31秒  渡辺参事官は歌舞伎座の前で電車を降りた。  雨あがりの道の、ところどころに残っている水たまりを避けて、木挽町の河岸を、逓信省の方へ行きながら、たしかこの辺の曲がり角に看板のあるのを見たはずだがと思いながら行く。  人通りはあまりない。役所帰りらしい洋服の男五六人のがやがや話しながら行くのにあった。それから半衿のかかった着物を着た、お茶屋のねえさ...

【青空朗読】無題抄 著者:上村 松園 読み手:濱田 薫 時間:8分45秒 19.08.2026

無題抄 著者:上村 松園 読み手:濱田 薫 時間:8分45秒  私には、どうも絵以外のことですと、どうせ余技にすぎないからという気がして、打ち込んで熱中する気になれない性分があるようです。三味線にしても長唄にしても、最初は謡曲にしても、皆そういう風にずぼらに考えていました。  が、近頃では、如何に余技にしても、どうせやるからには、何かひとつくらい懸命にやってみようという気になって来ています。  上手な人の...

【青空朗読】不思議な国の話 著者:室生 犀星 読み手:寺田 理恵子 時間:23分17秒 18.08.2026

不思議な国の話 著者:室生 犀星 読み手:寺田 理恵子 時間:23分17秒  そのころ私は不思議なこころもちで、毎朝ぼんやりその山を眺めていたのです。それは私の市街から五里ばかり隔った医王山という山です。春は、いつの間にか紫ぐんだ優しい色でつつまれ、斑ら牛のように、残雪をところどころに染め、そしていつまでも静かに聳えているのです。その山の前に、戸室というのが一つ聳えていましたが、それよりも一層紫いろをして...

【青空朗読】蟲の聲 著者:永井 荷風 読み手:横山 宜夫 時間:15分 17.08.2026

蟲の聲 著者:永井 荷風 読み手:横山 宜夫 時間:15分  東京の町に生れて、そして幾十年といふ長い月日をこゝに送つた………。  今日まで日々の生活について、何のめづらしさをも懷しさをも感じさせなかつた物の音や物の色が、月日の過ぎゆくうちにいつともなく一ツ一ツ消去つて、遂に二度とふたゝび見ることも聞くこともできないと云ふことが、はつきり意識せられる時が來る。すると、こゝに初めて綿々として盡きない情緒が湧起...

【青空朗読】梟の大旅行 著者:林 芙美子 読み手:富田 美苗 時間:13分43秒 16.08.2026

梟の大旅行 著者:林 芙美子 読み手:富田 美苗 時間:13分43秒  むかしあるところに、梟が住んでいました。ふかいふかい森のなかで、晝も、ほの暗いところなのです。あんまり暗い森のなかなので陽氣なお天氣の好きな、小鳥や、りすも、みんな、森のそとがわに出て住んでいました。  梟はたった一人ぼっちで淋しいので、晝間も歌をうたって暮していました。 ぼろ着て奉公! ぼろ着て奉公!  梟が、ぱたぱたと羽ばたきをして、...

【青空朗読】虫の生命 著者:夢野 久作 読み手:真喜屋 智美 時間:12分45秒 15.08.2026

虫の生命 著者:夢野 久作 読み手:真喜屋 智美 時間:12分45秒  炭焼きの勘太郎は妻も子も無い独身者で、毎日毎日奥山で炭焼竈の前に立って煙の立つのを眺めては、淋しいなあと思っておりました。  今年も勘太郎は炭焼竈に楢の木や樫の木を一パイ詰めて、火を点けるばかりにして正月を迎えましたが、丁度二日の朝の初夢に不思議な夢を見ました。  勘太郎は睡っているうちに、どこからともなく悲しい小さい声で歌う唱い声が聞...

【青空朗読】富嶽百景 著者:太宰 治 読み手:駒形 ゆう 時間:53分49秒 14.08.2026

富嶽百景 著者:太宰 治 読み手:駒形 ゆう 時間:53分49秒  富士の頂角、広重の富士は八十五度、文晁の富士も八十四度くらゐ、けれども、陸軍の実測図によつて東西及南北に断面図を作つてみると、東西縦断は頂角、百二十四度となり、南北は百十七度である。広重、文晁に限らず、たいていの絵の富士は、鋭角である。いただきが、細く、高く、華奢である。北斎にいたつては、その頂角、ほとんど三十度くらゐ、エッフェル鉄塔のや...

【青空朗読】麦の ほ 著者:グリム兄弟/矢崎 源九郎 訳 読み手:堀口 直子 時間:3分7秒 13.08.2026

麦の ほ 著者:グリム兄弟/矢崎 源九郎 訳 読み手:堀口 直子 時間:3分7秒  むかし むかし、神さまが、まだ じぶんで、この世の中を、あるきまわっていらっしゃったころの おはなしです。  そのころは、こくもつが、今よりも ずっとずっと よく みのりました。麦のほも、五十や六十 ばかりではありません。四百も五百も ついていました。なにしろ、くきには、麦のつぶが、上から下まで びっしり ついていたのです...

【青空朗読】フェリシテ 著者:モーリス・ルヴェル/田中 早苗 訳 読み手:中村 昭代 時間:17分57秒 12.08.2026

フェリシテ 著者:モーリス・ルヴェル/田中 早苗 訳 読み手:中村 昭代 時間:17分57秒  彼女はフェリシテという名前だった。貧しい女で、美人でもなく、若さももう失われていた。  夕方、方々の工場の退け時になると、彼女は街へ出て、堅気女らしい風でそぞろ歩きをした。ときどき微かに歩調をゆるめたかと思うと、また元のように歩いて行った。  他の子供等が裾にからまって来ると、彼女は優しい身振りでそれを避けたり、...

【青空朗読】猫吉親方 またの名 長ぐつをはいた猫 著者:ペロー/楠山 正雄 訳 読み手:濱田 薫 時間:21分7秒 11.08.2026

猫吉親方 またの名 長ぐつをはいた猫 著者:ペロー/楠山 正雄 訳 読み手:濱田 薫 時間:21分7秒    一  むかし、あるところに、三人むすこをもった、粉ひき男がありました。もともと、びんぼうでしたから、死んだあとで、こどもたちに分けてやる財産といっては、粉ひき臼をまわす風車と、ろばと、それから、猫一ぴきだけしかありませんでした。さていよいよ財産を分けることになりましたが、公証人や役場の書記を呼ぶでは...

【青空朗読】つばめの  著者:小川 未明 読み手:菅野 秀之 時間:7分48秒 10.08.2026

つばめの話 著者:小川 未明 読み手:菅野 秀之 時間:7分48秒    上  夏の初めになると、南の方の国から、つばめが北の方の国に飛んできました。そして、電線や、屋根の上や、高いところ に止まって、なきました。広い野原の中を汽車がゆくときに、つばめは、電線の上に止まって、じっとながめていたこともあります。また、青い海辺に連なる電 線に止まって、海の方を見ていたこともあります。けれど、また町の人家の店頭に...

【青空朗読】寝ぼけ 著者:夢野 久作 読み手:ちくわさん 時間:4分4秒 09.08.2026

寝ぼけ 著者:夢野 久作 読み手:ちくわさん 時間:4分4秒  太郎さんはしじゅう寝ぼけてしくじるので、口惜しくてたまりません。明日は運動会だから、決して寝ぼけずにちゃんと自分で支度をして、みんなを驚かしてやろうとかたく決心をして寝ました。  あくる朝大へん早く起きたものがありますから、太郎さんは飛び起きますと、お母さんが坐って、 「太郎さん、今日は雨がふって運動会がお休みになったのだよ。さっき先生がお...

【青空朗読】鼓くらべ 著者:山本 周五郎 読み手:石橋 玲 時間:41分13秒 08.08.2026

鼓くらべ 著者:山本 周五郎 読み手:石橋 玲 時間:41分13秒    一  庭さきに暖い小春日の光が溢れていた。おおかたは枯れた籬の菊のなかにもう小さくしか咲けなくなった花が一輪だけ、茶色に縮れた枝葉のあいだから、あざやかに白い葩をつつましく覗かせていた。  お留伊は小鼓を打っていた。  町いちばんの絹問屋の娘で、年は十五になる。眼鼻だちはすぐれて美しいが、その美しさは澄み徹ったギヤマンの壺のように冷た...

【青空朗読】葱 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:32分49秒 07.08.2026

葱 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:32分49秒  おれは締切日を明日に控えた今夜、一気呵成にこの小説を書こうと思う。いや、書こうと思うのではない。書かなければならなくなってしまったのである。では何を書くかと云うと、――それは次の本文を読んで頂くよりほかに仕方はない。 ――――――――――――――――――――――――  神田神保町辺のあるカッフェに、お君さんと云う女給仕がいる。年は十五とか十六とか云うが、見た所はもっ...

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