森田義夫

よっしーの「今週のエッセイ」

Leisure JA ↓ 156 episodes

自分が書いたエッセイに自分で、突っ込みを入れてます。過去の自分と今の自分、どんなんかな?

Author

森田義夫

Category

Leisure

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Jul 8, 2024

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Episodes

今週のエッセイ/文字禍、舌禍、筆禍 16.07.2023

文字禍・舌禍・筆禍    いつだったか、地震で亡くなった女の人のニュースを聞いた。独身でマンションの一人暮らし。彼女の部屋には天井まで高く積まれた書籍があったそうだ。その書籍の下敷きとなって圧死したらしい。そう言えば、中島敦の短編小説に「文字禍」という作品がある。そのラストは、自宅の書庫で夥しい書籍の下敷きとなって圧死するのである。この作品、少し奇妙である。その設定が何とも不気味。古代アッシリヤの話...

今週のエッセイ/人生なりゆき任せ、人任せ 09.07.2023

人生なりゆき任せ、人任せ    最近立て続けに電化製品が壊れてしまった。電子レンジに始まり、洗濯機、ガスストーブは去年から調子が悪いし、ガス風呂は原因不明のエラーが頻発。テレビはガタがきているし、ガスコンロもボロボロ。畳もふすまもボロボロ。ついでに言うと私の頭も体もボーロボロ。この中で新調したのは洗濯機だけ。でも、ボロボロながら何とか使っている。今のところ、新しく買い換える計画はない。  思えば、私の...

今週のエッセイ/やめられなくなった 02.07.2023

やめられなくなった    エッセイにするほどの話ではない。何かを伝えたい程のメッセージ性もない。誰かが感動するほどの話でもない。ただの嗜好を書き連ねただけのものである。  若い頃は、会社の昼休みやアフターファイブに同僚たちとよく興じていたものだが、転勤や結婚、また会社を辞めたことによって、長らくラケットを握ることはなかった。それが、五十歳になってきっかけも無く理由も無く、ただ無性にしたくなった。近くの...

今週のエッセイ/金木犀の日 25.06.2023

金木犀の日  誰の許しも得ずに金木犀の日を決めてみた。今年の金木犀の日は十月十日。昨年は十月十二日であった。と言っても何のことかわからないことと思う。私が金木犀の香りを感じた日だ。昨年は、十月十日に玄関を出た時に「あっ、金木犀!」、今年は、駐車場から車を降りた時に「あっ、金木犀!」、あくまでも自分自身の感覚だから、他人によっては、感覚が遅いとか早いとか、言われそうだが関係はない、あくまでも私の感覚...

今週のエッセイ/T・kさんへ 18.06.2023

T K さんへ    もうお別れなんですね。と言ってもまたお会いする機会はきっと来るものと思ってます。 貴女が始めて余暇草に来た時は、拙作「ギンナナのえがお」が読まれた時でしたね。貴女は、帰り際に「東京育ちですか?」と尋ねられました。私の容貌や仕草、言葉遣いなどからそう思ったのでしょうが。私は即座に「違います」と応えました。「ギンナナのえがお」の中の言葉がそうだったようで、私の所作とは全く関係がありま...

今週のエッセイ/粗忽長屋 11.06.2023

 粗忽長屋    「え~、落語によく粗忽者というのが出てきます」    落語の「粗忽長屋」はこれから始まります。粗忽者ばかりが住んでいる長屋に脳天の熊五郎とその友達が隣同士で住んでいます。ある日、その友達が町を歩いていると人だかりがします。何だろうと思って前の方に出ると行き倒れで人が死んでいると言うのです。その顔を見ると熊五郎。今朝会ったばかりなのにどうしてここで死んでいるんだろうと思い、役人に聞くと夕...

今週のエッセイ/格差社会 04.06.2023

格差社会    格差社会は確かに浸透しつつある。二割八割の原則で、その会社の八割の収益を二割の人間が作り出している。そして、その優秀な二割の人間の生活と普通の八割の人間の生活が開いてきているのである。いやいや、今日はそんな難しい話ではなく、格差家族とでも言うのでしょうか。すなわち、六十近いこの私と二十になったばかりの娘の生活の格差が激しくなってきているのである。  この私ときたら、スーツはもう十年ぐら...

スパンは20年 ¦¦¦¦ 或る男のひとりごと 28.05.2023

スパンは20年 ¦¦¦¦ 或る男のひとりごと  これからお話することは、私の恥ずかしいお話ですので、気分が沈んでしまいそうですがお赦しください。シラノ・ド・ベルジュラックのように忍ぶ恋を告白するのならまだしも、己が悪しき歩みを語っても誰の益にもならないのでございます。だから、まずはシラノのことからお話しましょう。その話が終わってからまだ気持ちが残っていたら自分のことをお話し致しましょう。  シラノは...

三日アーメン 20.05.2023

アーメンはヘブル語で「そのとおり」「そのようになりますように」という意味合いで使われています。だから、祈った後にアーメンと言い、皆も同じように唱えるのです。教会の中では、信者同士の会話でも祈りの中でも賛美の中でも説教の最中でもこのアーメンは頻繁に飛び交います。  ある時牧師が「三日アーメン」という言葉を使いました。説教する立場の牧師からすると会衆から「アーメン」という声が出ると話しやすいものですが...

今週のエッセイ/時はすでに六月 14.05.2023

時はすでに六月    カレンダーを何気なく見ている。祝日がない。あるのは「時の記念日」と「夏至」。祝日にはなりにくい。お盆のような大義名分の休みもない。一九九三には皇太子と雅子様の結婚の儀が執り行われ、その時には国民の休日となったようだが。六月のカレンダーには赤い楽しみがない。  でも、六月のカレンダーから水の風景が醸し出されてきた。やがて、梅雨空となり水色の雨が落ちてくる。鬱陶しいと言えばそれまでだ...

今週のエッセイ/メランコリック風 07.05.2023

メランコリックな風    季節の移ろいは私をメランコリックにさせる。    風光る季節が一縷の違和感を持って過ぎ去っていった。年々歳々春は春の顔を人々に刻みながら惜別のうちに去りしものだが、その表情が少し違ったものに見えた。それは、地球が少年期から青年期へと変わる表情なのか、それとも、壮年期を経て老年期へとさしかかる故のものなのか。確かにここ数年は春夏秋冬の表情が年々歳々のものではなくなってきている。子...

名残の桜 30.04.2023

名残の桜    今年の桜は長い。最初の蕾は三月十日前後、四月十二日の今日もまだ花びらが残っている。花散らしの雨も風も何のその、潔さを忘れた名残の桜は何を語ろうとしているのだろうか。  例年ならば、一週間から十日で開花から葉桜まで堪能でき、最後は花嵐や花筏で、ゆく桜を惜しみながら酒を交わすのだろうが、今年の桜は何だかしぶとい。 天変地異に経済不況に政治閉塞、いよいよ国が崩壊する時がきている。この日本丸を...

今週のエッセイ/フランスつながり 24.04.2023

フランスつながり    娘が大学生になってからやがて一年になろうとしている。S大のフランス語学科である。これまでの彼女の願いは次々とかなっている。小学生時代に、彼女の兄が通っていた高校の文化祭に参加し、この高校に行きたいと思ったそうである。その願いもぎりぎりではあったがかなっている。中学生時代は、吹奏楽で全国大会に出たいという願いもかなえている。しかも金賞までいただいている。そして、大学はS大学へと...

今週のエッセイ/腕相撲 16.04.2023

腕相撲    二十二歳になる息子が言った。 「お父さん、腕相撲しよう」 腕相撲でまだ息子は一度も私に勝ったことがない。高校時代に器械体操部に所属していたので、自分の体を制御する為の力は今でも残っているつもりである。その頃は胸板は厚く、腹筋は割れていた、いわゆる「シックス・パック」が健在だったのである。しかし、今では特にお腹の方は「崖の上のポヨポヨ」である。だけど、まだ息子には負ける気がしない。だから、...

今週のエッセイ/赤と緑 09.04.2023

赤と緑    十一月になると街はクリスマスに向けて走り出す。クリスマスソングにイルミネーション。ちと早い気がするが、この不況の中、商売人は、いてもたってもいられないのだろうか。最近は街中だけではなく、近くの家でも派手なイルミネーションが登場している。家が電飾で埋まるのは、通行人は楽しめても、住んでいる人は落ち着かないのではないのだろうか。それとも純粋に人を喜ばせたいためなのか。こんなラジオ川柳があっ...

今週のエッセイ/「さるく」びより   02.04.2023

 「さるく」びより    平成十八年に長崎で「さるく博〇六」が開催された。「さるく」とは、長崎弁で「うろつきまわる」「ほっつきまわる」というような意味合いである。父親から叱られるときにはこんな風になる。 「どこば、さるきよったとか!」    だから、長崎の「さるく博」で観光客がぶらぶらとのんびり歩き回るのとは、「さるく」の用法がちょっと違うような気もするが、堅いことはここではよそう。この「さるく博」の特...

磯崎 憲一郎さんのこと 26.03.2023

磯崎 憲一郎さんのこと    彼は、会社員で作家なのです。大手商社の人事総務部次長という立派な肩書きを持っています。以前、余暇草という同人仲間の江島さんから読みませんかと薦められたのが、「肝心の子」という本でした。それが彼の作品でした。釈迦の三代にわたる生き様を描いた作品でした。淡々と話が進んでいくのですが、その内容は深いものがありました。ただ、タイトルの「肝心の子」というのが最後までピンときません...

今週のエッセイ/ありがとうの風景 19.03.2023

ありがとうの風景      目覚めたばかりの自分を責める思いよ今日も実にありがとう  慣れ過ぎたセレモニーよ朝の飽き飽きした慣習よありがとう  ご飯と味噌汁それに卵とふりかけ質素な食事にもありがとう  母不在父一人食事息子も娘も遅い食事バラバラにありがとう  さして仕事も無い職場に歩いていくそんな自分にありがとう  仕事の無い通勤・目的の無い散策・ジョギングにありがとう  弱い心に弱い肉体が宿り限りなく砕...

今週のエッセイ/さよならの風景 12.03.2023

「さよならの風景」 目覚めたばかりのとりとめのない思いにさよなら いつものように行なう朝のセレモニーにさよなら さして栄養を考えたこともない朝食にもさよなら バラバラなかぞくのバラバラな挨拶にもさよなら 仕事のような遊びのような仕事の通勤にさよなら 通勤・散策・ジョギングでもない歩きにさよなら 心の葛藤を受け止めきれない心の弱さにさよなら 仮面をかぶっていながら偽装する自分にさよなら 人を憂うことは優しさ...

今週のエッセイ/オモシロ看板 05.03.2023

オモシロ看板 街中を車で走っていると面白い看板に出くわすことがある。原サティから飯倉へ抜ける狭い道にその看板はある。ビルの一階に床屋、ケーキ屋、居酒屋、歯医者と店舗が並んでいる。その中の居酒屋の看板、最初は「急募xx」と見えたので、バイトかパートか従業員でも雇うのかなと思っていたが、いつまでも掲げ続けている。なかなか見つからないんだと思っていたら、或るとき信号待ちで何気なく見たら、募集しているのは...

今週のエッセイ/謎の武将、沙也可 26.02.2023

「謎の武将、沙也可」  ここにひとりの謎めいた武将がいる。時代はさかのぼること四百数十年前。豊臣秀吉が朝鮮出兵の命を出した頃、九州は佐賀の名護屋に日本全国から三十万の軍勢が集結した。彼は、その中にいた筈である。加藤清正の配下として。先鋒として加藤清正はじめ十五万の軍勢が釜山に上陸し、怒涛の勢いで朝鮮を席巻していった。しかしながら、釜山からソウル、ピョンヤン迄は順調に兵を進めていったが、その後日本の...

今週のエッセイ/息子の涙 19.02.2023

息子の涙 エッセイとしては残したくないのですが、お話致しましょう。 それは、昨年の十二月のことです。息子が帰ってくるなり、教授と喧嘩したと話し始めたのです。彼は、ある部分で頑固になることがあります。その時は、教授の言葉に頑固の扉が開いたのです。「民主的に授業を進めたいと思います」教授はそう言って、彼は「民主的」と言う言葉の裏に教授が学生を支配しようとする心が見えて嫌だったと言います。その場にいないの...

今週のエッセイ/ひろし君の十円玉 12.02.2023

むかしむかしと言っても、そんなにむかしではありません。ちょうど、おとうさんたちが子どもだった頃のお話です。 その頃のひろし君のおうちには、まだ電話がありませんでした。だから、電話番号は三軒となりのたばこ屋さんで、電話がかかってくると、きまって小学四年生で同級生のゆきちゃんが呼びにやってきました。電話をかける時は、十円玉をにぎりしめて、たばこ屋さんへ走っていました。 「ひろちゃん電話だよ」 いつものよ...

今週のエッセイ/あ~至福の時 04.02.2023

あ~至福の時 五月に入ると、すっかり土日の仕事が減ってしまった。それはそれで時間が取れて嬉しいのだが、収入面を考えるとちょっと困ったものだ。仕事が入らない土日はもっぱら図書館通いだ。二階の一番奥のセクションまで直行する。そこに郷土資料がおかれてあるからだ。車で行くと二時間の駐車制限があるので、もっぱらバスを利用する。その日も昭和新町のバス停から一時間に一本の図書館方面へのバスに乗り込む。バスの最後...

「誰が一番偉いの?」 29.01.2023

「誰が一番偉いの?」  真夜中になると、きまってひろし君の顔が騒がしい場所となってしまう。むろん、ひろし君はすっかり寝入ってしまっているので何も気づかないのだが・・・ 一番最初に話し出したのはハナだった。彼は顔の中心にいることを鼻にかけ、随分といばっている。 「この中で一番偉いのはやっぱり俺だろう。何と言ったって中心だからな」 すると、ハナのすぐ上にいたマナコが見下ろしながら言った。 「大したことはな...

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