roudoku iqunity
朗読のアナ 寺島尚正
100万再生突破!ありがとうございます。 ラジオアナウンサーは言葉を読み語る表現者。 文化放送から、四十年にわたってリスナーに語りかけている寺島尚正アナウンサーがさまざまな作品を朗読します。 その声が紡ぎ出す物語に耳をすませ、語りから無限に広がる想像力、日本語の奥深さをご堪能ください。 朗読のお仕事がございましたらお声かけください。
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Jul 10, 2026
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Episodes
坂口安吾 「人生案内」 29.12.2025 36:57
承認欲求を満たすためにSNSに投稿する人が少なくないと言われます。時代をさかのぼると、新聞の「人生案内」や「身の上相談」の欄が同じような役割をしていたようです。坂口安吾が自分の書いたものが新聞に掲載され、多くの人に読まれる気持ち良さに憑りつかれた男について書いた短編です。
森鴎外 「牛鍋」 19.12.2025 9:05
グツグツと煮える牛鍋を囲んでいるのは、夫を亡くした女と幼い娘、そして亡き夫の友人。食欲の思うままに肉を喰らう男は、娘に肉を与えようとしません。人間の本能と欲望が、食卓でのやり取りから浮かび上がります。
梶井基次郎 「小さき良心 断片」 12.12.2025 23:43
その場の勢いで間違いをしでかしてしまい街を彷徨う男の脳裏には、さまざまな出来事が浮かんでは消えていきます。ついさっきまで友人と愉しく飲んでいたのに、状況が一変してしまいました。追い詰められ、自己肯定し、昔を思い出し、男は逃げ続けます。
高村光太郎 「人の首」 07.12.2025 13:39
彫刻家でもある高村光太郎が、電車の中で人間を観察します。人々の顔を見ては面白さを感じ、魅力を発見し、人間を発見していく様子が興味深く描かれます。見知らぬ少女の顔をまじまじと見てしまい、のちにバツの悪さを感じる様子など可笑し味を感じさせる随筆です。
山本周五郎 「酒屋の夜逃げ」 01.12.2025 7:58
以前は近所の商店の御用聞きが家々を回って、日ごろの暮らしに必要なものの注文を取り配達してくれました。支払いはつけで月末や年末に払ったものです。山本周五郎も馴染みの酒屋で頼んでは、後でまとめて払うつもりが懐ぐらいと折り合わず、酒屋の主人の人の良さに甘えて、ついつい支払いをあと伸ばしにしてしまいました。そのうち酒屋がつぶれてしまい…。
尾崎放哉 「石」 26.11.2025 10:55
自由律俳句の代表的存在である尾崎放哉は、一流の経歴を持つエリート人生を歩んでいましたが、家族も仕事も捨てて流浪の人生を送りました。その最晩年は、島の小さな庵に居を移して終の棲家とします。その島に転がる石を見て思いを巡らせたのがこの随筆です。これからしばらくして放哉は人生の幕を閉じます。
宮沢賢治 「セロ弾きのゴーシュ」 20.11.2025 41:26
活動写真館の楽団に所属するセロ(チェロ)奏者ゴーシュは、うまく弾くことが出来ずに楽団長に叱られてしまいます。その日を境に毎晩遅く動物たちが訪ねて来るようになり、怒ったり面倒臭がったりしながらも、動物たちの相手をしながら演奏することになってしまいます。
菊池寛 「身投げ救助業」 14.11.2025 24:16
明治に入り琵琶湖から京都へ水を引くために、疎水工事が行われました。そして岡崎公園近くの疎水にかかった古い橋が、いつしか京都の自殺の名所となります。たまたまその近くに住んだ老婆が、川に身投げした自殺者に竿を突き出して救い、報奨金を得たのをきっかけに、いつしか身投げを救うことが生業になったのです。
芥川龍之介 「お富の貞操」 07.11.2025 33:52
江戸開城後、上野の山に立てこもった彰義隊を新政府が征伐するという前日、住民が避難し閑散となった町に残った乞食は入りこんた町屋で、猫を連れに戻ってきた女と待ち合わせします。そこで乞食が良からぬ気持ちを抱き、女は猫を巡って貞操と尊厳の選択を迫られることになります。
小酒井不木 「犬神」 28.10.2025 29:49
かつて西日本の各地には犬神にまつわる迷信が信じられており、狐憑きのように犬に憑りつかれると、家族まで犬神の筋と呼ばれて地域から特別視され、婚姻などでも特殊な掟にしばられていたそうです。医学博士で日本の探偵小説の黎明期に活躍した小酒井不木が、その犬神信仰を題材に創作した怪奇小説です。
正岡子規 「飯待つ間」 22.10.2025 8:26
歌人の正岡子規は、生来食いしん坊の大食漢で、病の床にありながらも食事を待ちかねています。膳が運ばれて来るまでの間、どこかから聞こえてくる声や、身のまわりの様子に注意を払い、心に置き留めていきます。過ぎていくちょっとした時間をスケッチした掌編です。
江見水蔭 「壁の目の怪」 16.10.2025 29:36
江戸は寛政の頃、上杉鷹山の命を受けた一行が、薬草を探すために山の奥深くの閉ざされた村を訪ねた。藩と繋がりのある村ではあるが、里人にとっては滅多になる余所者の来訪。一行は村一番の長者の家に迎え入れられるが、自分たちを見張るような姿なき視線を感じる。この村には独特の掟があるようだ。
水野葉舟 「テレパシー」 10.10.2025 8:18
歌人で小説家の水野葉舟は、大正期に心霊や怪談の収集研究に没頭します。柳田国男と深い親交を持ち、代表作の「遠野物語」を怪異譚として高く評価しました。近代化に向かう当時の日本各地で伝承されていた怪談にも詳しく、それらの逸話の一つを取り上げた掌編です。
小川未明 「月夜とめがね」 05.10.2025 14:29
お婆さんは一人暮らしの長い夜を、繕いものをしながら過ごします。目が弱ってきて針仕事もつらくなってきたようです。月の出た或る夜、そんなお婆さんに変わった客が訪れます。そしてお婆さんは、いつもと違う不思議な夜を過ごすことになります。
川田 功 「乗合自動車」 29.09.2025 16:52
手練れの掏摸が刑事につけられています。気づいているのかいないのか、混雑した乗り合い自動車(バス)に乗ると、女性客の態度が癪に障り、その立ち居振る舞いに立腹します。そんなさなか目の前に、まさに掏ってくれと言わんばかりのカモが現れました。掏摸は一計を案じ、ひと騒ぎを仕掛けます。
津村信夫 「月夜のあとさき」 24.09.2025 8:11
「戸隠では、蕈と岩魚に手打蕎麦」、これまで何度も戸隠を訪れている津村信夫は、そこで出会った夏の終わりの出来事、秋の宿での食膳、そして山の月と蕎麦打ちの様子を思い出します。山里の森閑とした月夜の晩の風情を感じる短編です。
芥川龍之介 「羅生門」 18.09.2025 23:21
芥川の代表的作品です。時代は平安時代末期、災いが続いて荒廃した都の朽ち果てた大きな門で、秋の夕刻に、追い詰められた人間の我欲と無情さがあらわになっていきます。今昔物語集の「羅城門登上層見死人盗人語」と「太刀帯陣売魚姫語」をもとに、芥川がひとつの作品にしました。
岩本素白 「雨の宿」 10.09.2025 9:10
いつの時代も、日本人にとって京都への旅は特別な感傷を抱かせるものではないでしょうか。時代とともに京都の風情も変わりましたが、多くの人々にとっての京都は、この随筆で岩本素白が体験したような詫び寂びの沁みいるような時を過ごす場所のように思えます。随筆の達人が京都に向かい、予定にない初めての宿を訪ねます。
山川方夫 「邂逅」 02.09.2025 13:30
引っ越しをきっかけに、忘れかけていた幼き日の記憶が蘇ります。その記憶はところどころ曖昧で、なにか大切なことが抜け落ちてしまっている気がします。抜け落ちているなにかが明らかになったときに、より大きな謎のなかに迷い込むことになります。
小山清 「老人と鳩」 30.08.2025 23:56
老いて資産もなく、健康にも難がありながら一人で暮らす。そんな身につまされる境遇で生きる老人が、暮しまわりで見かけるものい興味を示し、なにかを生み出すことを考え、人とのわずかなふれあいに心を動かします。さしたることも起こらずに続いていく人生を、それでも生き続ける様子が心に沁みる短編です。
壺井栄 「港の少女」 23.08.2025 35:54
小豆島の港町を舞台にした短編です。戦争は人の命を奪い、ささやかに暮らす庶民の日常にも影を落とします。戦後の日本の姿は復興とともに語られがちですが、都市部を離れた地方では変わりなく繰り返される日常の中に、戦争に奪われたものの影響がゆっくりと切なくあわわれます。庶民の戦後の姿を映し出した作品です。
国木田独歩 「画の悲しみ」 15.08.2025 20:48
子どものころ、画が好きで周囲からも画力を認められていたことを思い出す。しかし同じ学校には、自分より優れた画を描く少年がいて、いつの間にか対抗心を持つようになる。二人の交流を回想しながら、その後の人生と運命について思いをはせ、せつない感情が沸き上がる様子が心を打つ。
小山清 「老人と鳩」 09.08.2025 23:56
老人は失語症を患い独り暮らしをしています。暮らしはつつましく、身の回りの小さな出来事が日々の彩りとなります。ふとしたきっかけではじめたモノづくりと、喫茶店で知り合った少女とのささいな交流が、また新たな変化をもたらします。日常の細部を丁寧に描いた、晩年の小山清の短編です。
壺井 栄 「裁縫箱」 04.08.2025 28:44
母一人子一人で貧しく暮らしている12歳のヨシノは、母親に誘われ街に出かけ、思いもかけない経験をします。それは母親が近い未来に起こることを知っていたかのような出来事でした。弱き人々の暮らしに根ざした壺井栄らしい作品です。
島田清次郎 「若芽」 28.07.2025 25:18
若くして亡くなった文士の死を扱った作品ですが、作者の島田清次郎自身が若くしてデビューして脚光を浴びながら、その後の放縦な行動で破滅的な人生を歩むことになり、早逝したことと重ねると作品の意味合いを考えさせられます。
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