伊舎堂 仁

バレーボールに話しかけよう

Society JA ↓ 129 episodes

短歌

Author

伊舎堂 仁

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Society

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Jul 6, 2026

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Episodes

誰もいない市営プールに置き去りにしてきた犬の名前はバジル/村上きわみ 03.09.2025

歌集『とてもしずかな心臓ふたつ』より ⚫︎ よいつらら育つ真冬をありがとう ひどいことたくさんありがとう じゃあまたと手をあげる時ナオユキはなんだかすごくナオユキになる 靴紐をきつく結んだ 好きでいることを謝りたいひとがいる 音叉から音叉にわたすささやかな震えが今のぼくらのすべて 市立病院最上階のあの窓の僕らの指紋はどうなったろう 倒されてよりよいかたち見せているわたしの青いよわい自転車 ひかりからもっと...

少年の睫毛硬くてたぶん君はこれからひどくモテるだろうね/法橋ひらく 21.08.2025

法橋ひらく 「それはとても速くて永い」 開かれたままの図鑑の重たさよ虹のなりたち詳細すぎる 途中から夢とわかって視ていたよ郵便ポスト打つ雨粒を よく晴れてなんにもない日むりにでも出かけなければもう角砂糖 灯に群れる蛾は焦げながら、でも、だけど、世界に俺を全部与える 鉄塔の影おだやかに倒れゆきここから誰も喋らなくなる 先生にどうぞよろしく濡れている郵便ポスト触れれば冷えて 詞書)無茶言うな 「次は深大寺入口...

ものすごく大きなことをなしとげる人は例外なくクレイジー/枡野浩一 16.08.2025

https://t.co/VUB3KCQfX3 ⚫︎ 姪っ子がEXILEの絵を描いている こげ茶と黒がなくなりそうです (二葉吾郎) ⚫︎ ノーベル賞受賞程度でむくわれるほどおめでたい文学だとは 野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない だれからも愛されないということの自由気ままを誇りつつ咲け バラ色の未来のためにフラスコの中で生まれた灰色のバラ 「ライターになる方法をおしえて」と訊くような子はなれないでしょう 「フリー...

理科室の舐めたら死ぬ青い石を指環にふさわしければ盗めり/雪舟えま『たんぽるぽる 14.08.2025

虚無僧はかごがぐらぐらゆれるからあんまりはやく走れないはず/雪舟えま『たんぽるぽる』 ひかげ ときみは駆け出すどうか皆どうか長生きをしてください 傘にうつくしいかたつむりをつけてきみと地球の朝を歩めり

再読 『夜にあやまってくれ』 12.08.2025

鈴木晴香『夜にあやまってくれ』 ⚫︎ 脇役の多い映画を見た後は悲しみが誰かに似てしまう 空の青ではないポリバケツの中に持ち手の方が綺麗な花火 ↪︎ 分け合った炭酸水が体液になるまで君を見送っていた うつ伏せた鏡は床の傷跡を一晩中映しているだろう ↪︎助詞の抜きかたに共感が持てる 君のいる世界に生きているなんて思えないよ それなのに雨 ↪︎ もう一度ふたりが出会う世界では君から先に私を見つけて 戻るならどこまで戻れば...

ばあちゃんがいなければ俺いなかった 伊藤は今日もまたいなかった /市村拓人 08.08.2025

『テクスチャー』 (「北大短歌」第十二号) ⚫︎ つま先を上げてメールをしていたらかかとで立っていたと言われる/土岐友浩『Bootleg』

双六をひとりでやっているときの「休む」のマスは何をどこまで/横山航路 08.08.2025

『カウントダウン』 「北大短歌」第十二号

「北大短歌」第十二号より、12首朗読 07.08.2025

よく練った全粒粉の街をぬけよく焼いた尖塔は見下ろして/高島有希『バケーション』 ● ばあちゃんがいなければ俺いなかった 伊藤は今日もまたいなかった 市村拓人『テクスチャー』 ⚫︎ 双六をひとりでやっているときの「休む」のマスは何をどこまで 横山航路『カウントダウン』 ⚫︎ 自販機の文字のかすれて分からないけれどきれいだ月の言葉は 石橋衛『非核家族』 ⚫︎ 三叉路の行かない方へ石を蹴る どうして悲しくないこの夕べ...

「僕の短所をジョークにしても眉をひそめないで」のことしか考えられない 24.07.2025

エイリアンズ https://music.apple.com/jp/album/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BA/258411790?i=258412002

ボケ岡と呼ばるる少年壁に向きボール投げをりほとんど捕れず/島田修三『晴朗悲歌集 19.07.2025

友だちの親父ただそれだけの私に血をくれてさつさと山へ帰つた人 小宮良太郎『いのち』 ラジオ深夜便 「斉藤の⚪︎⚪︎」7/14 回 https://www.nhk.jp/p/shinyabin/rs/V34XVV71R2/blog/bl/p6qdzjPqr1/bp/p9rZy1J5E9/ ⚫︎ 詞書)先生ならできる 正夢にできる 全集でも買えって島田修三が退職金の半分をくれる 斉藤斎藤『なれますともさ』 ⚫︎ 眼前に落ちて来たりし青柿はひとたび撥ねてふたたび撥ねず /小池光『思川の岸辺』

【丸山るいを読む週】 13.06.2025

かみさまについてあなたが考える わたしが考える 春の沼 丸山るい 「遠景」 (現代短歌パスポート 5 来世イグアナ号) かみさま - PSG https://music.apple.com/jp/album/%E3%81%8B%E3%81%BF%E3%81%95%E3%81%BE/330750116?i=330750136 🟥遠景 遠景に重機はみんなおりがみのようです眠い電車に乗れば ぬいぐるみの濫造されていることはだれの罪でもない冬の街 どこへでも鳩は入ってくるでしょう曇り空から分泌されて ◯ つ...

【丸山るいを読む週】 12.06.2025

🟥消息 その町の雪のふかさをある年の葉書に知ってそれきりの町 (「消息」) 記憶の薄さ 一生における、なんでもできなさを娯楽のように置いておく ◯ きょうだいは枯野を踏んでたちまちに連続写真めいて走った 競走馬のゆく天国を語り合う青年たちの影 すれちがう とうめいな犬を視界にはなっては見ていた冬の野のフリスビー 動き ⇅ 老猫の貼紙 しろい水仙のみだれて咲いている冬の庭 動かなさ との対比 貼紙、ブルーシート、...

【丸山るいを読む週】 11.06.2025

逃げ出したわたしをとらえるためだけに村の会議でつけられた網 一生をかけてもわたしにつくれない電子レンジを100円で売る まるやま  (『短歌ください・その二』穂村弘) ◯ 何もない街での誰かの聖域であるだろう雨のマクドナルドは 世界とのあいだにいつも「あ」を挟む あ レジ袋つけてください ペットボトルは月に照らされ整列す猫の嫌いな人の住む家 (『短歌ください 君の抜け殻編』穂村弘) ◯ 「そう思う」95人に背を...

【丸山るいを読む週】 09.06.2025

住んでいた町をあるくと町もまたわたしを忘れているとわかった 丸山るい「遠景」 (現代短歌パスポート 5)

恋人のあくび涙のうつくしいうつくしい夜は朝は巡りぬ/穂村弘 06.06.2025

歌集『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』 ● 岡井隆 『瞬間を永遠とするこころざし』 ● 短歌における〈私性〉というのは、作品の背後に一人の人の――そう、ただ一人だけの人の顔が見えるということです。そしてそれに尽きます。 岡井隆『現代短歌入門』 ●

筒井康隆の『駝鳥』 16.05.2025
あくる朝十八になる玄関の金魚はふっと縦に立ちたり/藤本玲未『テリーヌの夢』 13.05.2025

飛行機の姿勢で走る子どもから絆創膏が剥がれた昨夜 71 陰影の額縁をふたりで運び遠泳のように両親になる 81 三日ほど留守にしてソーダ瓶を置く窓からみえる岬のしろさ 80 産んだから生まれただけの蝶番ほどよく錆びて寂しくなって 86 大皿に煮かぼちゃの山この話ぜんぶ知ってるけど夜の顔 91 手放して手は蝶々の柔らかさ海岸沿いを遥かまできて 92 連絡をしたいからするただ鈴を引くようにあなたを思い出す 流木の上に座る...

もしかして仲直りしたことなんてやっぱり死ぬまでなかったんだね/藤本玲未 07.05.2025

歌集『テリーヌの夢』より 書きかけのノートをめくる風があるあさって水族館に行こうよ  とりあえず謝るくせととりあえず缶コーヒーのそうじゃないだろ  呼び捨てにされる準備をする前に燃える聖堂どうしたらいい  手づかみの氷を硝子に落とすまだ傷付いているふりはやめなよ 道端のコンドームから道端のラブレターまで走れなくない。 あなたの前で踊りたい◯こ◯ん◯に◯ち◯は◯最終的に味方になって 面倒な女の子から日曜のバスは...

ベボベとかニッ社とかって呼ぶでしょう? そんなことしてると死にますよ /水野葵以 29.04.2025

7首『かもしれない人生』 短歌研究 2025年 05・06月 合併号 https://amzn.asia/d/2FTXxu6 ⚫︎ 「僕は『ちんこ』に特別な関心があるわけじゃない。『ちんこ』そのものはどうでもいい。ただ『まるっこい』の『っこい』への拘りが、世界の生命を回復させるために必要なんです。そこを大事にしないと戦争が起こる。『っこい』を切り捨ててしまったら、戦争の足音がまた少し大きくなるんだ」 穂村弘「天使の叫び」(『絶叫委員会』より...

ホップ/目を見て ステップ/手をつないで ジャンプ/ジャンプ 28.04.2025

短歌 温『秒単位』より Pと書かれたシールを貼って過ごしたい 特になんでもないただのP ⚫︎ フランシスベーコンの絵 https://www.google.com/imgres?imgurl=https%3A%2F%2Fbt.imgix.net%2Fmagazine%2F25178%2Fcontent%2F1643936279278_f5fef2e66674e37a3dc9ba225c6dc907.jpg%3Fv%3D0&tbnid=xf4uJ1HR1Oxv5M&vet=1&imgrefurl=https%3A%2F%2Fbijutsutecho.com%2Fmagazine%2Fnews%2Freport%2F25178&docid=Ai1T-5xGxAcIlM&w=2888&h=3...

ブランコのある公園がブランコのない公園に向きあっている/佐々木朔『往信』 22.04.2025

露天風呂の湯気を夜風が取り去って晴れあがったらすこし涼しい 7 ホチキスの針をどっちに打つかって話したせっかくの風のなか 9 ぶかっこうな詩人の像に街でそだったすべての夢をかさねて笑う 17 錆びついた歩道橋から見渡せばあれは通わなかった学校? 27 二〇二〇年初夏、朝の京浜急行の車内 空港で働く仲間を募集する広告をこのごろ見かけない 38 7億円がここで出たって書いてある 7億はやばくない? 7億は きみを見て...

きみがやめてしまった煙草からのぼる白い煙のなか見てた町/山中千瀬 04.04.2025

歌集『死なない猫を継ぐ』  https://amzn.asia/d/d3aEYKj ⚫︎ でもきみでなくてもよかったということ暮れる川辺でいつか話そう  (ぼくたちは全ての物語の模倣)雪の降る日に手をつないだの  きみはきみにやつらの語彙で語ることを生涯かけて許さなかった  人間という語はレズビアンを指しそのほかみんな宇宙人だわ  永劫回帰のなかで何度も死ぬ犬が何度もはちみつを好きになる  名付け親、そのあこがれに似たひびき キャン...

もしわたしが生まれなくてもきみが生まれたときうれしいってきっと思えたよ/藤宮若菜 17.03.2025

歌集『天国さよなら』 ⚫︎ 生ごみになるまで見ていたかったけど崩れるように抱きしめていた  もう愛さずにいてもいいんだ 街灯はなんど明滅して死ぬんだろう 「だったら」ってコンビニの前でうずくまる 生きてるだけでえらいんだったら、  話すこともうないね ゆめにみた 雨になってその肌をながれる  あの一瞬にもどれるのなら80年生きてもいいっておもう(さよなら)  もしわたしが生まれなくてもきみが生まれたときう...

クリスマスパーティーのために用意した地球のぬいぐるみ 要るかなあ/仲井澪 15.03.2025

連作『止めて』より 私たちの カーペットからご飯粒を毟り取るのがやっとの春へ 仲井澪『止めて』 短歌

夏が来るたまにたまに忘れそうになる わたしがすごくやさしいことを/伊藤紺 07.03.2025

歌集『気がする朝』 歌集上の表記は、縦書きで 夏が来る たまに忘れそうになる わたしがすごくやさしいことを ⚫︎ あの島で食べた魚のからあげを思い出すとは思わなかった 土岐友浩『Bootleg』 ⚫︎ 立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ 木下龍也『きみを嫌いな奴はクズだよ』

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