渡部製作所

渡部龍朗の宮沢賢治朗読集

Arts JA ↓ 94 episodes

Audibleで数々の文学作品を朗読してきたナレーター 渡部龍朗(わたなべたつお) が、宮沢賢治作品の朗読全集の完成を目指し、一編ずつ心を込めてお届けするポッドキャスト。 ▼ 朗読音声とテキストがリアルタイムで同期する新体験オーディオブックアプリ「渡部龍朗の宮沢賢治朗読集」iOS版 / Android版 公開中 ▼ 【iOS】https://apps.apple.com/ja/app/id6746703721【Android】https://play.google.com/store/apps/details?id=info.watasei.tatsuonomiyazawakenjiroudokushu幻想的で美しい宮沢賢治の言葉を、耳で楽しむひとときを。物語の息遣いを感じながら、声に乗せて広がる世界をお楽しみください。

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Nov 1, 2026

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Episodes

マグノリアの木 16.11.2025

📖『マグノリアの木』朗読 – 霧に包まれた心の峰々と、一面に咲く白い花🌫️🌸 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『マグノリアの木』。 霧がじめじめと降る中、諒安はただ一人、険しい山谷の刻みを渉っていきます。沓の底を半分踏み抜きながら、峯から谷へ、谷から次の峯へ。真っ黒でガツガツした巌、薄黒い灌木の密林、淡く白く痛い光——よるべもない世界を進む諒安の耳に、ある時声が響きます。...

いちょうの実 09.11.2025

📖『いちょうの実』朗読 – 千の子どもたちの旅立ちの朝🍂✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『いちょうの実』。 空のてっぺんがまるでカチカチに焼きをかけた鋼のようにつめたく澄みきった明け方。東の空が桔梗の花びらのようにあやしい底光りをはじめる頃、丘の上の一本のいちょうの木に実った千人の子どもたちは、いっせいに目を覚まします。きょうこそが、旅立ちの日——。 「ぼくなんか落ち...

化物丁場 02.11.2025

📖『化物丁場』朗読 – 軽便鉄道の車窓から語られる、何度も崩れる工事現場の不思議🚂🏔️ 雨が五六日続いた後の朝、やっとあがった空には、まだ方角の決まらない雲がふらふらと飛び、山脈も異様に近く見えています。黄金の日光が青い木や稲を照らしてはいますが、なんだかまだほんとうに晴れたという気がしない、そんな不安定な空気の中、「私」は西の仙人鉱山への用事のため、黒沢尻で軽便鉄道に乗り換えます。 車室の中では、乗客...

まなづるとダァリヤ 26.10.2025

📖『まなづるとダァリヤ』朗読 – 丘の上で輝きを競う花たちと、星空を渡る鳥の物語🌸🌙 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『まなづるとダァリヤ』。 果物畑の丘のいただきに、ひまわりほどの背丈を持つ黄色なダァリヤが二本と、さらに高く赤い大きな花をつけた一本のダァリヤがありました。南から荒れ狂う風も、初めて吹き渡る北風又三郎の笛も、この立派な三本のダァリヤを揺るがすことはあり...

おきなぐさ 19.10.2025

📖『おきなぐさ』朗読 – 銀の糸をまとう小さな花の、光と風の物語🌸✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『おきなぐさ』。 「うずのしゅげを知っていますか」——そう語りかけられて始まります。植物学ではおきなぐさと呼ばれるこの花は、黒朱子の花びらと青白い銀びろうどの葉を持ち、まるで黒い葡萄酒を湛えた変わり型のコップのように見えます。まっ赤なアネモネの従兄、きみかげそうやかたく...

畑のへり 12.10.2025

📖『畑のへり』朗読 – 小さな蛙たちが見た畑の不思議な一日🐸🌾 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『畑のへり』。 麻が刈り取られた後、畑のへりに一列に植えられていたとうもろこしが、ようやく立派に目立つようになりました。小さな虻やべっ甲色の透き通った羽虫たちが代わる代わる訪れて挨拶していきます。とうもろこしには頂上にひらひらした穂が立ち、大きな縮れた葉のつけ根には尖った青...

革トランク 05.10.2025

📖『革トランク』朗読 – 失敗と見栄と、ある青年の帰郷🎒🚂 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『革トランク』。 楢岡の町に出て工学校の入学試験を受けた斉藤平太。いくつかの幸運が重なって、どうにか卒業までこぎつけた彼は、村に戻って建築設計の看板を掲げます。茶色の乗馬ズボンに赤ネクタイという出で立ちで、村の建物の設計を請け負った平太。あちこち忙しく監督して回りますが、どうも...

タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった 28.09.2025

📖『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』朗読 – 春の野原で繰り広げられる少年の不思議な一日🌿🌞 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』。 早春の朝、ホロタイタネリという少年が、冬の間に準備した藤蔓を叩きながら、不思議な節回しの歌を口ずさんでいます。「西風ゴスケに北風カスケ」という独特の囃子詞が繰り返される中、窓の外...

氷河鼠の毛皮 21.09.2025

📖『氷河鼠の毛皮』朗読 – 極北へ向かう列車で繰り広げられる奇妙な冒険❄️🚂 極寒の地へ向かう列車で繰り広げられる奇妙な冒険の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『氷河鼠の毛皮』。氷がまるでお菓子のような形をしているほど寒い北の地から、風に吹き飛ばされて切れ切れにやって来たという、不思議な語り口で始まる物語です。 十二月二十六日、イーハトヴは激しい吹雪に見舞われていました。町は白だか水色だかわ...

ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記 14.09.2025

📖『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』朗読 – ばけもの世界を舞台にした奇想天外な成功譚🌟🎪 不思議な響きを持つ名前の主人公が織りなす、幻想と現実が交錯する物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』。 極度の困窮の中で家族を失い、一人残された少年が、奇想天外で滑稽なばけもの世界に放り込まれていく物語です。主人公は、空中で見えない網を投げる「昆布取り」と...

ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ 13.09.2025

📖『ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ』朗読 – 創作の萌芽に宿る物語の種子🌱✨ 静かに語られる、ひとつの物語の誕生の瞬間。今回お届けするのは、宮沢賢治が半紙一枚に書き残した創作メモ『ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ』。 「ペンネンノルデが七つの歳に太陽にたくさんの黒い棘ができた」——この印象的な一行から始まる十二の断章は、完成した物語で...

グスコーブドリの伝記 07.09.2025

📖『グスコーブドリの伝記』朗読 – グスコーブドリが働き続けた日々の物語🌋🌾 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』。 イーハトーヴの大きな森で、木こりの父と優しい母、妹のネリと共に幸せな幼年時代を過ごしたグスコーブドリ。しかし突然の気候変動による大飢饉が、この家族の運命を一変させてしまいます。両親を失い、妹とも離ればなれになったブドリは、一人厳しい...

気のいい火山弾 31.08.2025

🌋『気のいい火山弾』朗読 – 優しさと忍耐が織りなす野原の小さな物語🗿✨ 静寂に包まれた物語の世界へお招きします。今回お届けするのは、宮沢賢治の『気のいい火山弾』。 ある死火山のすそ野、かしわの木陰にじっと座り続ける一つの黒い石——「ベゴ」と呼ばれるその石は、卵の両端を少し平らに伸ばしたような丸みを帯びた形をしており、斜めに二本の石の帯が体を巻いています。稜のない滑らかな姿は、周囲の角ばった小石たちとは...

カイロ団長 24.08.2025

📖『カイロ団長』朗読 – 三十匹のあまがえると舶来ウィスキーが巻き起こす騒動🐸🥃 今回お届けするのは、宮沢賢治の『カイロ団長』。 三十匹のあまがえるたちは、虫仲間から頼まれて花畑や庭をこしらえる仕事を愉快にやっていました。朝から夕方まで、歌ったり笑ったり叫んだりしながら働き、嵐の次の日などは依頼が殺到して大忙し。みんなは自分たちが立派な人になったような気がして大喜びでした。 そんなある日、仕事帰りに見つ...

ざしき童子のはなし 17.08.2025

📖『ざしき童子のはなし』朗読 – 古い家にひそむ座敷童子の不思議な気配👦🏚️✨ 静寂に満ちた古い家に響く、不思議な気配の物語へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『ざしき童子のはなし』。 明るい昼間、みんなが山へ働きに出て、大きな家には子供がふたりだけ。誰もいないはずの静まり返った家の中から、どこかの座敷で「ざわっざわっ」と箒の音が聞こえてきます。ふたりの子供は肩にしっかりと手を組み合って、こっそり...

とっこべとら子 10.08.2025

📖『とっこべとら子』朗読 – 古狐が人を化かす不思議な悪戯の物語🦊✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『とっこべとら子』。 大きな川の岸に住み、夜な夜な人々から魚や油揚げを盗む古狐「とっこべとら子」をめぐる、二つの不思議な化かし話です。 物語はまず、「こんな話は一体ほんとうでしょうか」という語りかけとともに、昔の出来事から始まります。慾深の六平じいさんが、ある秋の十五夜...

チュウリップの幻術 03.08.2025

📖『チュウリップの幻術』朗読 – 光に満ちた五月の農園で繰り広げられる不思議な午後🌷✨ 静寂の中に響く朗読の調べとともに、宮沢賢治の『チュウリップの幻術』の世界へと歩みを進めてみませんか。 すもものかきねに青白い花が咲き誇る五月の農園。玉髄のように光る雲が四方の空を巡り、月光をちりばめたような緑の障壁に沿って、一人の洋傘直しがてくてくと歩いてきます。荷物を背負い、赤白だんだらの小さな洋傘を日よけにさし...

ひのきとひなげし 27.07.2025

📖『ひのきとひなげし』朗読 – 風に舞う花たちと夕暮れの庭で繰り広げられる不思議な物語🌺🌲 静謐な朗読の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『ひのきとひなげし』。 風の強い夕暮れ時、まっ赤に燃え上がったひなげしの花たちが、風にぐらぐらと揺れながら息もつけないような様子で立っています。その背後では、同じく風に髪も体も揉まれながら、若いひのきが立っていました。ひのきは風に揺れるひなげしたちを見て...

よだかの星 20.07.2025

📖『よだかの星』朗読 – 醜い鳥が見つめた夜空の向こう側⭐🌙 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『よだかの星』。 よだかは実に醜い鳥でした。顔はところどころ味噌をつけたようにまだらで、くちばしは平たく耳まで裂けています。足はよぼよぼで、一間とも歩けません。他の鳥たちは、よだかの顔を見ただけでもいやになってしまうほどでした。美しくないひばりでさえ、よだかと出会うと、いかに...

やまなし 13.07.2025

📖『やまなし』朗読 – 水底に響く幻想的な蟹の兄弟の物語🌊🦀 静寂に包まれた水中世界へと誘う朗読をお届けします。今回の作品は、宮沢賢治の『やまなし』。小さな谷川の底を写した二枚の青い幻燈として語られる、時の流れと生命の営みを描いた幻想譚です。 物語は五月、青じろい水の底で始まります。二匹の蟹の子供たちが、水銀のように光る泡を吐きながら不思議な会話を交わしています。「クラムボンはわらったよ」「クラムボン...

雪渡り 06.07.2025

❄️『雪渡り』朗読 – 凍った雪原に響く、人と狐の交流譚🦊✨ 純白の雪が大理石よりも堅く凍り、空も青い石の板のように滑らかに澄んだ、そんな特別な冬の日の物語へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『雪渡り』。 「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。」 四郎とかん子の兄妹は、小さな雪沓をはいてキックキックキックと野原に出かけます。雪がすっかり凍って、いつもは歩けない黍の畑の中でも、すすきで一杯だった野原の上でも、好...

セロ弾きのゴーシュ 29.06.2025

📻『セロ弾きのゴーシュ』朗読 – 夜の水車小屋で繰り広げられる音楽と動物たちの不思議な物語🎼🐱 静寂な夜に響くセロの音色に導かれる、不思議で美しい物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』。 町の活動写真館でセロを弾く係のゴーシュは、仲間の楽手の中でいちばん下手で、いつも楽長にいじめられています。「セロがおくれた」「糸が合わない」「表情ということがまるでできてない」──練...

鹿踊りのはじまり 22.06.2025

📖『鹿踊りのはじまり』朗読 – 夕陽に踊る鹿たちとの神秘的な出会い🦌✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『鹿踊りのはじまり』。 西のちぢれた雲間から赤く注ぐ夕陽、白い火のように燃えるすすきの穂——そんな苔の野原で、疲れて眠った語り手の耳に聞こえてきたのは、風が語る鹿踊りの本当の精神でした。 物語の舞台は、まだ丈高い草や黒い林に覆われていた頃の北上の地。膝を痛めた嘉十が、山...

月夜のでんしんばしら 15.06.2025

📖『月夜のでんしんばしら』朗読 – 電信柱たちの不思議な夜間行軍🌙⚡ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『月夜のでんしんばしら』。 ある晩、恭一は草履を履いて鉄道線路の横をすたすたと歩いていました。本来なら罰金ものの危険な行為でしたが、その夜は線路見回りの工夫も来ず、窓から棒の出た汽車にも遭いませんでした。九日の月がうろこ雲に照らされ、冷たい星がぴっかりぴっかりと顔を出...

かしわばやしの夜 08.06.2025

📖『かしわばやしの夜』朗読 – 月光に踊る木々たちとの不思議な一夜🌙🌳 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『かしわばやしの夜』。 夕暮れ時の野原で、ひえの根もとに土をかけていた清作の耳に、かしわばやしから響く奇妙な声——「欝金しゃっぽのカンカラカンのカアン」。 銅づくりのお日様が南の山裾に落ち、野原がへんにさびしくなった頃、その声に導かれるように林へ向かった清作が出会ったの...

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