渡部製作所

渡部龍朗の宮沢賢治朗読集

Arts JA ↓ 94 episodes

Audibleで数々の文学作品を朗読してきたナレーター 渡部龍朗(わたなべたつお) が、宮沢賢治作品の朗読全集の完成を目指し、一編ずつ心を込めてお届けするポッドキャスト。 ▼ 朗読音声とテキストがリアルタイムで同期する新体験オーディオブックアプリ「渡部龍朗の宮沢賢治朗読集」iOS版 / Android版 公開中 ▼ 【iOS】https://apps.apple.com/ja/app/id6746703721【Android】https://play.google.com/store/apps/details?id=info.watasei.tatsuonomiyazawakenjiroudokushu幻想的で美しい宮沢賢治の言葉を、耳で楽しむひとときを。物語の息遣いを感じながら、声に乗せて広がる世界をお楽しみください。

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Nov 1, 2026

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Episodes

雁の童子 10.05.2026

📖『雁の童子』朗読 – 砂漠の泉のほとりで聞く、空からおりてきた童子のはなし🌾🦢 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『雁の童子』。 流沙の南、楊で囲まれた小さな泉のほとりで、私は昼の食事をしていました。そこへ一人の巡礼のおじいさんがやってきて、だまって軽く礼を交わします。やがて私は泉のうしろに、まだ新しく黄と赤のペンキを塗られた小さな祠を見つけ、おじいさんに尋ねました。...

風野又三郎 03.05.2026

📖『風野又三郎』朗読 – 山あいの学校にあらわれた風の少年🌬️🍃 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『風野又三郎』。 谷川の岸に建つ、小さな四角な学校。九月一日のさわやかな朝、登校してきた一年生の二人が教室をのぞいてはっと棒立ちになります。誰もいないはずの教室、自分の机に、見たこともない赤い髪の子どもがちゃんと座っていたのです。鼠いろのマントに、水晶かガラスかと思われるす...

あけがた 26.04.2026

📖『あけがた』朗読 – ツンツンと光る空の下、ごうごうと鳴る川を溯る🌅🌊 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『あけがた』。 青黒く淀んだ室の中で、おれはそわそわと立ったり座ったりしている。獣医の有本と、さまざまのやつらがもやもやと混ざり合った区分キメラ。そこへ白くぴかぴかする金襴の羽織を着た霧積が入って来て、嬉しそうに笑う。今日は支那版画展覧会へ行くのだという。やがて三...

風の又三郎 19.04.2026

📖『風の又三郎』朗読 – 谷川のほとりの小さな学校と、風とともに現れた赤毛の少年🍃🌰 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『風の又三郎』。 谷川の岸に、教室がたった一つの小さな学校があります。さわやかな九月一日の朝、一年生の子が運動場に駆け込むと、しんとした教室にはまるで顔も知らないおかしな赤い髪の子どもが、ちゃんと腰掛けにすわっていました。ねずみいろのだぶだぶの上着、白...

手紙 四 12.04.2026

📖『手紙 四』朗読 – ある兄と妹の記憶、そしてすべてのいきものへ📨🐸 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『手紙 四』。 「わたくし」はあるひとから云いつけられて、一通の手紙を届けます。それはチュンセという男の子と、その小さな妹ポーセをめぐる手紙です。チュンセはいつもポーセにいじ悪ばかりしていました。桃の木になめくじをたけておいたり、くるみの実をわざと頭に投げつけて泣か...

手紙 三 05.04.2026

📖『手紙 三』朗読 – 顕微鏡の先にあるもの、見えないものを見る眼🔬✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『手紙 三』。 普通の中学校に備え付けてある顕微鏡は、拡大度が六百倍から八百倍ほど。蝶の翅の鱗片や馬鈴薯の澱粉粒ははっきり見えても、小さな細菌はよくわかりません。千倍になればレンズを油に浸して光を集め、二千倍ともなれば調節できる人さえ幾人もいない。語り手は、顕微鏡の...

手紙 二 29.03.2026

📖『手紙 二』朗読 – ガンジスの大河と、いやしき女のまことの力🌊✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『手紙 二』。 水かさを増し、烈しく流れるインドのガンジス河。その河岸に立つアショウカ大王が、けらいたちに問いかけます——「誰かこの大河の水をさかさまにながれさせることのできるものがあるか」と。けらいたちが口を揃えて不可能を告げる中、群集のひとりの女が静かに名乗り出ます...

手紙 一 22.03.2026

📖『手紙 一』朗読 – ある竜の誓いと、痛みの果てに差し出されたもの🐉✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『手紙 一』。 むかし、あるところに一疋の竜がすんでいました。その力は国さえも壊してしまえるほどで、はげしい毒を持ち、弱いものは目にしただけで倒れ、強いものでさえ近づけば命を落とすほどでした。ところがある時、この竜はよいこころを起こし、もう悪いことをしない、すべて...

泉ある家 15.03.2026

📖『泉ある家』朗読 – 夏の夕暮れ、泉のほとり、見知らぬ家の一夜🌙💧 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『泉ある家』。 郡の土性調査を任された若い二人、斉田と富沢。重い岩石の背嚢を担ぎ、巻脚絆に埃をまとい、一日の仕事を終えた彼らは、薄明の流れはじめた県道を北へ下っていきます。道の傍らの泉で出会った白髪の老人に導かれ、蘆の塀に囲まれた小さな柾屋に一夜の宿を借りることになり...

土神ときつね 08.03.2026

📖『土神ときつね』朗読 – 野原の樺の木をめぐる、荒ぶる神と上品な狐🌿🦊 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『土神ときつね』。 一本木の野原の北のはずれ、小高く盛りあがった所に、一本の美しい樺の木が立っています。てかてかと黒く光る幹、五月には白い花を雲のようにつけ、秋には黄金や紅の葉を降らせるこの木に、二人の友達がいました。ぐちゃぐちゃの谷地に住む土神と、野原の南からや...

ガドルフの百合 01.03.2026

📖『ガドルフの百合』朗読 – 嵐の闇を裂く稲光と、白く燃え立つ花⚡🤍 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『ガドルフの百合』。 ハックニー馬のしっぽのような楊の並木と陶製の白い空の下、みじめな旅のガドルフは、力いっぱい朝から歩き続けています。次の町は十六哩先だというのに一向に見えてこない。楊の葉がまっ青に光ったりブリキの葉に変わったり——苛立ちながら歩くガドルフの上に、やが...

祭の晩 22.02.2026

📖『祭の晩』朗読 – 秋祭りの夜、少年と山男のまっすぐな出会い🏮🌰 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『祭の晩』。 山の神の秋の祭りの晩、亮二は新しい水色のしごきをしめ、十五銭をもらって、お旅屋へ出かけます。「空気獣」の見世物小屋、アセチレンのあかりにきらきら光る青い苹果や葡萄、ぼんやりと提灯のついた神楽殿——賑わう祭りの夜の中で、亮二はひとりの大きな男と出会います。白縞...

虹の絵の具皿(十力の金剛石) 15.02.2026

📖『虹の絵具皿(十力の金剛石)』朗読 – 宝石の雨が降る丘と、二人の少年の冒険🌈💎 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『虹の絵具皿(十力の金剛石)』。 霧のふかい朝、王子は家来の目を盗み、大臣の子とともに宝石を探す旅へ駆け出します。虹の脚もとにあるというルビーの絵具皿、山の頂上にあるという金剛石。二人は野原を走り、虹を追いかけ、森に迷い込みます。霧から小雨へと変わる天気...

四又の百合 08.02.2026

📖『四又の百合』朗読 – すきとおる秋の風と、白い貝細工のような花🍂🌸 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『四又の百合』。 「正遍知はあしたの朝の七時ごろヒームキャの河をおわたりになってこの町にいらっしゃるそうだ」——すきとおった風といっしょに、この言葉がハームキャの城の家々にしみわたります。永い間待ち望んでいた方がやって来る。町の人々はまるで子供のようにいそいそとして、...

ひかりの素足 01.02.2026

📖『ひかりの素足』朗読 – 雪山の兄弟と、光に満ちた世界への旅路❄️✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『ひかりの素足』。 山小屋の朝、兄の一郎と弟の楢夫は、炭焼きの仕事をする父とともに目を覚まします。青い日光の棒が差し込む小屋の中、榾が赤く燃え、向こうの山の雪が白く輝く——穏やかな冬の山の情景。けれども楢夫は突然、訳もわからず泣き出します。「風の又三郎」が夢の中で何かを...

クねずみ 25.01.2026

📖『クねずみ』朗読 – エヘン、エヘンと響く咳払いと、高慢なねずみの行く末🐭静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『クねずみ』。クという名前のねずみは、たいへん高慢でそねみ深く、自分をねずみ仲間の一番の学者と思っていました。ほかのねずみが何か知識のあることを言うと、「エヘン、エヘン」と大きな咳払いをして威圧するのが癖でした。友だちのタねずみが経済の話や地震の話、天気予報の...

ツェねずみ 18.01.2026

📖『ツェねずみ』朗読 – 弱さを盾に繰り返される声と、薄暗い天井裏の世界🐭✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『ツェねずみ』。 まっくらな天井裏に暮らすツェという名のねずみ。ある日、いたちから金米糖の情報を得て駆けつけますが、そこにはすでに蟻の兵隊が非常線を張っていました。「弱いものをだますなんて」「償ってください」——ツェねずみは、いたちに何度もその言葉を繰り返します...

鳥箱先生とフウねずみ 11.01.2026

📖『鳥箱先生とフウねずみ』朗読 – ある先生と生徒たちの、ちぐはぐな教育譚🪶🐭 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『鳥箱先生とフウねずみ』。 ある家に一つの鳥かごがありました。厚い板でできた箱のような鳥かごは、ある日ひよどりの子供を預かったことをきっかけに、自分が「先生」であることに気づきます。小さなガラス窓が顔で、正面の網戸が立派なチョッキ——そう気づいた鳥箱は、「鳥箱...

鳥をとるやなぎ 04.01.2026

📖『鳥をとるやなぎ』朗読 – 煙山の野原と、謎めいた楊の木🌳🕊️ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『鳥をとるやなぎ』。 「煙山にエレッキのやなぎの木があるよ。」ある日、藤原慶次郎が「私」に告げます。鳥を吸い込む楊の木があるというのです。二人の少年は、その不思議な木を探しに煙山の野原へと向かいます。毒ヶ森や南晶山が暗くそびえ、雲がぎらぎら光る空の下、ひっそりとした草原を抜...

蛙のゴム靴 28.12.2025

📖『蛙のゴム靴』朗読 – 雲の峯を見上げる三匹の蛙と、一足のゴム靴🐸☁️静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『蛙のゴム靴』。林の下を流れる深い堰のほとり。カン蛙、ブン蛙、ベン蛙という三匹の蛙たちは、夏の雲の峯を見上げることが何よりも好きでした。まっしろでプクプクした、玉髄のような、玉あられのような雲の峯。そんな三匹のある日の願いは、人間たちがはいているゴム靴でした。野鼠へ...

双子の星 21.12.2025

⭐『双子の星』朗読 – 天の川の岸辺、小さな二つの星の物語🌌🎶 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『双子の星』。 天の川の西の岸に、すぎなの胞子ほどの小さな二つの青い星が見えます。あれはチュンセ童子とポウセ童子という双子のお星さまの住む、水晶でできた小さなお宮。二つのお宮はまっすぐに向い合い、夜になると二人はきちんと座って、空の星めぐりの歌に合せて一晩銀笛を吹きます。そ...

朝に就ての童話的構図 14.12.2025

📖『朝に就ての童話的構図』朗読 – 霧降る苔の世界と、小さな兵隊たちの朝🌫️🐜 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『朝に就ての童話的構図』。 霧がぽしゃぽしゃと降る苔の上で、蟻の歩哨がスナイドル式の銃剣を構え、羊歯の森の前を行ったり来たりしています。伝令の蟻が走ってくる。子供の蟻たちが手をひいて笑いながらやってくる。そんな霧の中、楢の木の下に突然現れた真っ白な謎の建造物。...

なめとこ山の熊 07.12.2025

📖『なめとこ山の熊』朗読 – 雪と月光の峯々で交わる、命と命🐻❄️ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『なめとこ山の熊』。 なめとこ山は霧と雲を吸ったり吐いたりする大きな山。熊の胆で名高いこの山で、熊撃りの名人・淵沢小十郎は、犬を連れて谷を渉り、峯を越えて歩きます。実は、なめとこ山の熊どもは小十郎のことが好きでした。木の上から、崖の上から、おもしろそうに小十郎を見送ってい...

シグナルとシグナレス 30.11.2025

📖『シグナルとシグナレス』朗読 – 霧に包まれた線路と、星空に誓う二つのシグナル🚂✨ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『シグナルとシグナレス』。 「ガタンコガタンコ、シュウフッフッ」——さそりの赤眼が見える明け方、軽便鉄道の一番列車がやって来ます。凍えた砂利に湯げを吐き、まぶしい霜を載せた丘を抜けて走ってきます。その線路のそばには、木でできた軽便鉄道のシグナル、すなわち...

北守将軍と三人兄弟の医者 23.11.2025

📖『北守将軍と三人兄弟の医者』朗読 – 三十年の戦いを終えた老将軍と、三つの病院🏥⚔️ 静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『北守将軍と三人兄弟の医者』。 ラユーという首都の南の黄色い崖のてっぺんに、青い瓦の病院が三つ並んで建っています。リンパー、リンプー、リンポー。兄弟三人の医者がいて、一人は人間を、一人は馬や羊を、一人は草や木を治します。白や朱の旗が風にぱたぱたと鳴る、...

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