敗者のつぶやき
敗者のつぶやき
人文学とビジネスの交点を探る——。あらゆる場面で創造性が求められる現代。直感的に奇抜なアイデアを出したり、ロジカルに問題解決を目指すのでなく、社会をよく見て既存の意味のシステムからこぼれ落ちた時代の「敗者」に目を向けることで価値転換を試みる。この考えの背景にある人文学的視座や事例の読み解きを通して、次の時代をつくるアイデアを生み出すヒントを探ります。▼出演山内裕(京都大学経営管理大学院 教授)佐藤那央(京都大学経営管理大学院 特定講師)▼リンク山内裕:https://yamauchi.net/Kyoto Creative Asssemblage:https://assemblage.kyoto/
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#83 世界の終り 19.09.2026 1:04:22
我々はなぜ、「世界の終り」を恐れながらも望んでしまうのか。今回は「世界の終り」をめぐる両義的な欲望を切り口に、現代の文化について読み解きます。 ▶Topics 終末論 / NIMBY(Not In My Back Yard) / YIMBY (Yes in my back yard) / 2010年代のインターネット / 「世界の終り」への欲望 / プレッパー(Prepper) / AI開発と人類滅亡 / “フッきれた”文化 / すでに終わっている世界と向き合う / 運命論と自由 / 純粋さ ▶Reference...
#82 AI時代のデザインと経営 05.09.2026 1:18:54
今回は、ENND PartnersのCo-Founder&CEOの岩渕匡敦さんをお招きし、5月に実施したイベント「Tim Brownと考えるデザイン思考前史と後史」を振り返りながら、AI時代のデザインと経営のあり方について議論しました。 ▶Topics ENND Partnersとは / デザイン思考から「モノ」へ / AI時代のパラダイムシフト / イノベーションと人的資本 / 日本企業のポテンシャル / 摩擦・暗黙知 / AIと人間の間、人間と人間の間 / 人文学の価値 /...
#81 26年度前期の振り返り 22.08.2026 42:33
今回は、今年度から新たに実施している「イノベーション基礎プログラム」や、2026年度前期の学部ゼミの発表を振り返りながら、近年の文化の変化について議論しました。 ▶Topics イノベーション基礎プログラム / スーパーマケットの価値転換 / 牛乳パックのチーズケーキ / 精肉のディスプレイ / 学部ゼミの発表 / テレビ番組の価値転換 / 熱血・単純さ・素直さ ▶References イノベーション基礎プログラム https://assemblage.kyoto/...
#80 不気味なもの 08.08.2026 58:42
今回は、「不気味なもの」をキーワードに、フロイトやハイデガーの議論を手がかりにしながら、身近なものが異質に見えることと芸術作品との関係について議論しました。 ▶Topics フロイト/ 身近なものが異質に見える / 柄谷行人 / トランスクリティーク / 写真に撮られた自分の不気味さ / パララックス / 自分の中にある最小の差異 / スラヴォイ・ジジェク / 不気味の谷 / unheimlich / ハイデガー / 芸術作品は不気味なもの /「世...
#79 2024年以降の社会の変化 25.07.2026 1:06:32
AI時代のデザインを考えるうえで、時代の転換点である2024年前後の文化を捉える視点が重要になります。今回は具体的な事象を分析し、次の時代のデザインへの示唆を議論しました。 ▶Topics Tim Brown / 2004年・2024年の社会の転換 / SNSの変化=SocialからMediaへ / ブラックライブズマター / AI / コロナ / バーチャルから現実へ / 重みのあるもの・生々しさへの回帰 / 人文学の回帰 /伝統・宗教 / 整形 / 革ジャン / 純粋さ / デ...
#78 Manosphere 11.07.2026 1:02:35
英語圏で注目されている、男性性を強調する「Manosphere (マノスフィア)」を起点に、2010年代の文化の問題、そして2024年以降の文化の過剰さとその背景を議論しました。 ▶︎Topics インセル / システムへの逃避 / レッドピル / トランプサポーター/ Toxic Masculinity / アイデンティティ政治 / フェミニズム / SNSの過激化 / インフルエンサー / 抑制への反動 / ポリティカリーコレクトネス / Wokism / キャンセルカルチャー / 美し...
#77 割り切れないこと 27.06.2026 56:09
2010年代のTwitterに代表される「言い切る」文化が揺らぎ始め、「割り切れなさ」が強調されつつあります。その背景にある主体-客体構造の限界を踏まえ、システムから溢れた自己の敗者性に意識的になるという現代文化の可能性を議論しました。 ▶︎Topics 言い切る男 / ネガティブ・ケイパビリティ / 主体-客体の限界 / 認識論から存在論へ / プロレタリアート / György Lukács (ルカーチ・ジェルジュ) / 物象化 / 社会の普遍性として...
#76 デザイン思考 前史と後史 13.06.2026 1:13:48
今回は26年5月に開催したイベント「Tim Brownと考えるデザイン思考 前史と後史」を振り返りながら、デザイン思考が生まれるまでの歴史、これからのデザインの可能性について議論しました。 ▶Topics 「デザイン思考」のデザイン / 産業革命とアーツ・アンド・クラフツ運動 / モダンデザイン/ バウハウス / 1851年ロンドン万博 / IDEOができるまで / インタラクションデザイン / プロトタイピング / カウンターカルチャー / ビジネス...
#75 ハイチ革命 30.05.2026 1:01:07
理念に基づく時代の切断という点から、革命を議論しています。その中でも重要なハイチ革命について、フランス革命や近代の幕開けに与えた影響を議論しました。 ▶︎Topics 三角貿易 / 奴隷制 / サン=ドマング (Saint-Domingue) / トゥサン・ルーヴェルチュール(Toussaint Louverture)/ ムラート/ クレオール / ナポレオン / 革命の成功と代償 ▶︎References James, C. L. R. (1989). The Black Jacobins: Toussaint L'Ouverture...
#74 ブランディング 16.05.2026 1:01:24
製品や人物がいかにして「ブランド」になるかは、ブランディングの議論において十分に語られていません。今回は貨幣やコカ・コーラなどを例に、事物が記号化され、消費者を惹きつける社会的・精神的な背景を議論しました。 ▶︎Topics 象徴 / 商品の物神性(Commodity fetishism) / フェチ / 超越性 / 記号化・抽象化 / 同語反復 / 対象A / 空想の中の歪み / 近代と神秘性の抑圧 ▶︎References スラヴォイ・ジジェク (2025).『イデオロ...
#73 ラスタファーライ 02.05.2026 1:03:00
黒人研究学会代表の神本先生をお迎えし、ジャマイカ発祥の信仰「ラスタファーライ」について、ライフスタイルや音楽(レゲエ)などの実践や社会的背景を起点に深掘りました。既存システムへの抵抗という側面も踏まえ、自分事としてのブラックスタディーズへの示唆を考えました。 ▶Topics ジャマイカ / エチオピア / キリスト教 / ザイオン(理想郷) / バビロン(抑圧)への抵抗 / 1970年代 / ルーツレゲエ, ダンスホール / ボブ・マー...
#72 過去への革命(ベンヤミン) 18.04.2026 1:06:26
さまざまな学者たちによって議論されてきた「革命」の概念。今回は、ヴァルター・ベンヤミンの「革命」の議論を手がかりに、イノベーションに繋がるヒントを探ります。 ▶︎Topics 革命(revolution)/近代の革命/自然発生的な革命・革命家が起こす革命/過去へのタイガージャンプ/被抑圧者の救済/歴史哲学テーゼ ▶︎References 今村仁司. (2000)『ベンヤミン「歴史哲学テーゼ」精読』岩波書店. https://www.iwanami.co.jp/book/b255662....
#71 高市旋風とImmediacy 04.04.2026 1:03:41
高市旋風の現代性を、Immediacy(即時性・直接性)の観点から分析しました。テレビとImmediacyの関係についても議論しました。 ▶Topics 高市旋風 / Immediacy(即時性・直接性)/ 「裏がない・嘘をついていない」感 / Media (媒介物) / 2010年代,20年代のImmediacy / テレビとImmediacy / 作り込まれた世界 / ショート動画 / イッテQ ▶References Kornbluh, A. (2024). Immediacy, or the style of too late capitalism. Verso. http...
#70 理念を示すデザイン 21.03.2026 1:15:20
イベント「象徴をデザインする: 佐藤可士和の仕事を読み解く」を振り返りました。イマヌエル・カントとドゥルーズを中心に象徴の理論的背景を説明し、イノベーションの中で象徴を捉え直しました。 ▶︎Topics 理念 / 類比 / 自由 / 目的なき合目的性 / 離接的統合 / 革命・切断(césure) / 不可能な瞬間 / 空虚で純粋な形式 / ダブルダウン ▶References Kyoto Creative Assemblage —Dialogue 象徴をデザインする: 佐藤可士和の仕事を...
#69 アートの政治 07.03.2026 1:06:31
昨年末のイベント「無言の声を聞く: 解放とイノベーションのアート」で行われたパネルセッション「アートと政治」を振り返りました。ヴェネツィア・ビエンナーレの作品を起点に、日常の奥底にある不気味な領域を見せるというアートの役割と批判性、政治との違いについて議論しました。 ▶Topics 東日本大震災 / 意味連関の宙吊り / 批判の軸足 / 神秘化・消費することの問題 / 詩の沈黙 / アンダーコモンズ / アートのフォーム / ア...
#68 1990年代 21.02.2026 59:38
弦間一雄先生(大阪経済大学教授)をゲストにお迎えし、ディストピアとユートピアが入り混じった1990年代の「世紀末感」を、技術 / 政治 / 文化などの観点から考察しました。 ▶Topics Y2K / 世紀末 / 過剰 / オウム真理教 / 科学万能主義 / 個人の原子化 / コミュニティ / 20年サイクル / マトリックス / 2ちゃんねる / エヴァンゲリオン
#67 続・バイクライフとヒップホップ 07.02.2026 55:23
前回に引き続き、昨年末に開催したイベント「無言の声を聞く: 解放とイノベーションのアート」の振り返りを行いました。バイクライフとヒップホップの文化をヒントに、普遍性の政治への可能性を議論しました。 ▶︎Topics 沖縄/ヒップホップの政治性/セルアウト/アイデンティティ・ポリティクス/言霊が宿ること/1=多様性/個別性の政治から普遍性の政治へ ▶︎References 「無言の声を聞く: 解放とイノベーションのアート」 趣意書:...
#66 バイクライフとヒップホップ 24.01.2026 1:12:30
昨年末に開催したイベント「無言の声を聞く: 解放とイノベーションのアート」前半の振り返りを行いました。Blacknessの観点から、システムを撹乱するアートとして、バイクライフとヒップホップを読み解きました。 ▶︎Topics ウィリー / Blackness / Double consciousness (二重意識) / Redouble (倍加) / Fugitivity (逃げること) の政治 / Opacity (不透明性) / システムからの排除と欲望 / 神秘化することの解体 ▶︎References 「...
#65 Kyoto Creative Assemblage 2.0 10.01.2026 59:49
今回は、2022年に始動したKyoto Creative Assemblageのこれまでの歩みを振り返るとともに、今後の展望についてお話しました。 ▶︎Topics デザイン思考/サービスデザイン/人間〈脱〉中心設計/ビジネスとエスノグラフィー/佐藤可士和さんとの出会い/「よく見る」こと/ 来年度以降のKCA ▶︎Reference Kyoto Creative Assemblage https://assemblage.kyoto/ ▶︎Event 象徴をデザインする: 佐藤可士和の仕事を読み解く https://assemblage....
#64 ユートピア 27.12.2025 56:16
社会が行き詰まり未来を思考できなくなっていることを踏まえ、別様の社会を想像することの意義と問題を議論しました。今回は、ポール・リクールの議論をもとに、イデオロギーの成立を可能にしている、外部にある空虚な点(=ユートピア)に着目して、イマジナリーを捉え直しました。 ▶Topics イデオロギー / ユートピア / Nowhere / 外部のアナーキー(空虚)な点 / マンハイムのパラドックス / 解釈学的循環 / ロングターミズム /...
#63 資本主義の新たな精神 13.12.2025 1:04:38
リュック・ボルタンスキーとエヴ・シャペロの著書『資本主義の新たな精神』を取り上げ、60年代から現代に至るまでの経済・政治・文化の変遷について議論しました。これまで何度か80年代という軽い時代に触れてきましたが、その背景にある「批判」の弱体化を考察しました。 ▶Topics プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神/学生運動・カウンターカルチャー/批判の弱体化/社会的批判と芸術的批判/ マネジメント理論・消費者文化の...
#62 イマジナリー(想像力) 29.11.2025 57:57
今回は、人々の想像が社会を作るという「社会的想像 (social imaginary)」の概念を議論しました。これまで現在が終末論やディストピアが優勢であることを議論してきました。だからこそ、別様の世界を想像したいという衝動もあり、近年さかんに議論されている「イマジナリー」を取り上げました。 ▶Topics 社会的想像(social imaginary)/ チャールズ・テイラー / コルネリュウス・カストリアディス/ 社会を可能にする意味作用 / 同一...
#61 ラブブ (Labubu) 15.11.2025 58:11
世界的に流行しているキャラクター「ラブブ」をヒントに、気持ち悪さをもつものが受け入れられる、2025年の文化について、議論しました。 ▶Topics 終末論/現実感/不気味/過剰/アメリカ大統領選/ストレンジャー・シングス/ちいかわ/ミャクミャク/「いのち」/8番出口/リミナル・スペース/2000年代・2010年代・2020年代
#60 過去から利益を上げる 01.11.2025 46:27
ボルタンスキ & エスケールのエンリッチメントの概念を元に、未来ではなく過去が価値となる新しい経済原理を議論しました。 ▶Topics 伝統・工芸・アンティーク / LVMH / コレクション・フォーム / プライスレスの価値 / シンギュラリティ(唯一無二) / 資本主義リアリズム ▶References Boltanski, L., & Esquerre, A. (2020). Enrichment: A Critique of Commodities (C. Porter, Trans.). Polity. https://amzn.asia/d/7...
#59 ノスタルジー 18.10.2025 48:02
今回は、最近勢いを増しているノスタルジーを考察し、過去を理想化する危険性などを議論しました。また、革命の切断を考えるにあたって、過去を参照することの意味も説明しました。 ▶Topics レトロブーム / MAGA / モーニング&メランコリア(Mourning & Melancolia)/ ゴールデンエイジシンドローム / ノストス+アルジア / 過去へのタイガージャンプ / 「死者は死者に葬らせろ」 ▶References フロイト, S. (2018) 「喪とメ...
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