田舎坊主 森田良恒

田舎坊主の読み聞かせ法話

田舎坊主の読み聞かせ法話田舎坊主が今まで出版した本の読み聞かせです和歌山県紀の川市に住む、とある田舎坊主がお届けする独り言ーもしこれがあなたの心に届けば、そこではじめて「法話」となるのかもしれません。人には何が大事か、そして生きることの幸せを考えてみませんか。

Autor

田舎坊主 森田良恒

Kategorie

Religion

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9. Jul 2026

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田舎坊主の求不得苦<おわりに> 25.04.2024

人は必ず、あっちへ行く。 あっちはとは、だれひとり帰ってきて現地報告したことのないところだ。 そんなことは分かっていても、自分はまだあっちへは行かないと多くの人は思っている。 どちらかというとあのお年寄りが先で、自分はまだ。 あの病院通いばかりしている人が先で自分はまだ。 そう思っている。  「浜までは 海女も蓑着る 時雨かな」という句がある。 この句には二つの意味を含んでいる。 ひとつは、 「海水の中で...

田舎坊主の求不得苦<いまを生きる> 18.04.2024

私が町役場で社会同和教育指導員という辞令をいただいていた1994年11月のことである。 人権週間にあわせて人権教育講演会を開催することになった。担当者はそれぞれ意見を出して講演者の選定に当たった。 とりわけ人権の話となれば聴衆者も少なく、ときには難解な講義形式で話される先生もあることから町民から敬遠されることが多かったのだ。 私は予算の関係もあるが、人権と言えども楽しく話してくれる人はいないかと考え、最終...

田舎坊主の求不得苦<命の布施> 11.04.2024

私たちは食事の前に「いただきます」、食後は「ご馳走さまです」という。 ある中学校の講演で「いただきますはだれに言いますか?」という質問をした。 子どもたちに「きのう何を食べましたか?」と聞くと、「おでん」と答えてくれた。 「おでんの中の何を食べましたか?」 と聞くと、「たまご、ダイコン、牛すじ」と答えてくれた。 私たちは誰かのために働いたり、誰かの役に立つ作業をすれば報酬がいただける。会社に行って働け...

田舎坊主の求不得苦<僕のおばあちゃん> 04.04.2024

学生のころ中村久子さんの『こころの手足』(春秋社)を読んだ。 中村久子さんは幼いころの凍傷が原因で脱疽(体組織が壊死していくこと)となり両手両足を切断することになる。 母の深い愛情で育てられ、残った短い手で編み物もできるまでになった。 成人したころ実母は再婚したが、再婚相手の継父に興行師に身売りされてしまうのだ。 日々の生活は、両手両足のない姿を見世物として舞台に上がらされ、母から教わった生きる手立て...

田舎坊主の求不得苦<副住職が慰霊護摩を焚く> 28.03.2024

田舎坊主の寺、不動寺が建立されたのは、慶長六年(1601年)開山と伝えられている。 1700年頃に本堂が焼失し、その後、宝永三年(1706年)、現在の本堂が再建された。この年は、西国霊場で有名な粉河寺の山門が建立される前年のことになる。 不動寺はその名の通り本尊は不動明王だ。 正式本尊名は「大日大聖不動明王」といい、真言宗の本尊である「大日如来」の化身といわれていて、続日本書記には高名な仏師「小野篁(おののたか...

田舎坊主の求不得苦<人生最大の布施> 21.03.2024

特別養護老健施設でヘルパーとして働いていた娘が2003年1月、突然「私、高野山尼僧学院に行く」といって剃髪得度した。 本人にとっては突然ではなかったのかも知れないが、娘一人しかいない私にとってこの寺は私の代で最後と、腹をくくっていたのでほんとうに驚いた。 娘は得度に先立って剃髪をしたのだが、案外「つるつる頭」に落胆はしていないようすだった。そのことがかえって私の胸を熱くした。 しかし高野山での一年間がほん...

田舎坊主の求不得苦<大災害の記憶> 14.03.2024

私が1951年に生を受けてから、60歳の還暦になるまで、日本は幾多の自然災害に見舞われてきた。 私が記憶しているものだけでも、次のようなものがある。 1983年、日本海中部地震(秋田,青森)、 1990年、雲仙岳噴火(長崎)、 1993年、北海道南西沖地震(北海道)、 1995年、阪神・淡路大震災(兵庫)、 2008年、岩手・宮城内陸地震(東北)。 そして2011年3月11日に東日本大震災が発生した。 大地震と巨大津波はそれら全てを根こそ...

田舎坊主の求不得苦<タイガーマスク現象> 07.03.2024

2010年の12月クリスマスのころ、ある児童施設にランドセルが送られ、「伊達直人からの善意の贈り物」としてメディアに大きく取り上げられた。 その後、全国各地で次々と同様の施設に贈りものが届くようになり、 「日本人も捨てたものじゃない」 「新たな寄付の形態が現れた」 など、巷間喧しく論じられるようになった。 「伊達直人」名で届けられた贈りものは、2011年1月には物品や金銭を含め47都道府県すべてに同様の寄付が寄せら...

田舎坊主の求不得苦<はじめての布施> 29.02.2024

「布施」には財施と無財施がある。 ミャンマーなど上座部仏教で僧侶の托鉢に入れるものはいわゆる財施である。生活必需品であったり、お金であったり、食品類などだ。まさにこれはインドで経験した「バクシーシ(喜捨)」で、人々は喜んで布施し捨てているのだ。鉢に入れたもので喜んでもらえると思い、そのことで心が満たされ平安になり、その功徳により後生さえも幸せになれると考えられているのだ。 しかし財施できるということ...

田舎坊主の求不得苦<捨てさせていただく> 22.02.2024

むかし、中井貴一が主演した『ビルマの竪琴』という映画を見た。 ビルマ(現在のミャンマー)で戦死していった戦友を供養するため、現地で出家した水島上等兵が日本に帰還する部隊の戦友たちにビルマの竪琴で『埴生の宿』を奏でるという内容だと記憶している。 そのなかでのある場面を印象的に覚えているのだ。 その場面は正確ではないと思うが、垣根越しに日本兵が托鉢を持ったビルマの僧にお布施(お金か物か定かではないが)を...

田舎坊主の求不得苦<不思議なやすらぎ> 15.02.2024

ある檀家さんの奥さまからお手紙をいただいた。 内容は、三回忌に嫁ぎ先の両親のお墓を建てることをご主人と相談して決め、墓地を整え法事を済ませたとき、いろいろなことが脳裏をめぐったことなどその日の気持ちがしたためられていた。 とにかくお墓を建てることができて嬉しかったこと。そしてとてもありがたく思ったこと。自宅で90歳の天寿を全うし息をひきとった義母に添い寝したこと。 体の冷たさを感じながら実母よりはるか...

田舎坊主の求不得苦<正しい判断> 08.02.2024

ある人がいってたのだが、「きれい」と「美しい」は違うそうだ。 きれいは表面上見た目だけであって、美しいは内面的なものをいうのだそうだ。 たしかに「わあーきれい!」では内面まで判断していないような気がする。 しかしこの「きれい」や「汚い」についても勝手な判断を加えているのが人間なのだと思う。 たとえば、一度オシッコを入れられたグラスは、どんなにたくさんの洗剤を使って洗われたうえに煮沸を施しても、オシッコ...

田舎坊主の求不得苦<捨てること、大切にすること> 01.02.2024

最近、ものの片付けや人生の片付けについてたくさんの書籍が出版されている。 タンスの中の衣類の整理や台所の収納からはじまって、財産の整理の仕方、自分の葬儀の段取りまで、片付けなければならないことは多岐にわたるようだ。   私も還暦を過ぎたころから少しずつ身のまわりを片付けはじめている。 初歩の「死に仕度」でもある。 私の父は大好きなお風呂のなかで心不全で急死した。(このことについては「田舎坊主の愛別離苦...

田舎坊主の求不得苦<人生坂道を下るがごとし> 25.01.2024

私、田舎坊主の誕生日は卯(うさぎ)年の2月22日。 平成22年2月22日と並びのいい59歳も過ぎ、今は還暦も過ぎてしまった。 還暦は文字どおり暦が還ると書く。いわば「もう一度、再スタート」ということなのか。 子どものころ、40歳を過ぎた大人を見て、 「ええ年のおっさんやなあ」と思ったものだ。 そのころは、自分が40歳になるのは、はるかはるか遠い将来のことのように思っていた。 たしかに年月の経過も、今よりずっと遅かった...

田舎坊主の求不得苦<銭の亡者の最期> 18.01.2024

こんな笑い話がある。  ある男性の人生は「金、銭、カネ、ゼニ」の一生だった。 若くして大金持ちになることを望み、ただただ金儲けのために必死に働き続けたのだ。 ついには周囲の人々から「金の亡者」「あの人はカネしか頭にない」などと言われるようになってしまった。 しかしこの金の亡者も寄る年波には勝てず、自分が動けなくなってきた頃に、儲けたお金も、手に入れた高価な品々もすべてこの世に残していかなければならない...

ラジオ寺子屋インタビュー<難病と関わるようになった田舎坊主> 11.01.2024

2020年のFMはしもとで放送された「ラジオ寺子屋高野山」という番組での私どものインタビューです。 難病と関わるようになった田舎坊主の話を娘の純令とともに語っています。 インタビュアーは高野山青巌寺ご住職高井知弘様です。

ラジオ寺子屋インタビュー<坊主になりたくなかった田舎坊主> 04.01.2024

2020年のFMはしもとで放送された「ラジオ寺子屋高野山」という番組での私どものインタビューです。 坊主になりたくなかった田舎坊主のホンネを娘の純令とともに語っています。 インタビュアーは高野山青巌寺ご住職高井知弘様です。

田舎坊主の求不得苦<努力の成果> 28.12.2023

子どものころ、努力すれば必ず報われると教わった。願いをかなえるには努力するしかないのだともいわれた。 とくに学校の先生からよくいわれた覚えがある。スポーツでも勉強でも努力しなければ上手にはなれないし、学力もつかない。 スポーツ選手になる夢を持っているならなおさらのことだ。 有名大学に入って国家公務員や医師などの職業を手にするためにはなおさらのことだ。  しかし、はたして努力に努力を重ね抱いた夢一筋にそ...

田舎坊主の求不得苦<諸法は空相> 21.12.2023

般若心経には「諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減」という箇所がある。 大意は、「すべての存在は空なのです。すべての存在には実体がないということです。ですから生滅もなく、浄不浄もなくまた増減もないのです。」 分かりやすくいえば、生滅がないということは、生じることも滅することもなく、それは変化している現象に過ぎない。浄いとか不浄というのは人が勝手に判断して思い込んでいることであり、増えたり減ったりす...

田舎坊主の求不得苦<仏の知恵> 15.12.2023

般若心経262文字のなかに「無」「空」「不」という文字が36文字含まれている。 これらの文字は、言わばネガティブで否定的で後ろ向きなものばかりである。決して夢や希望や楽しみというものを表しているとは思えない。 般若心経の冒頭を現代語で訳すると、「観自在菩薩は物質も精神も含め、この世の全てのものは『空』であると観て、あらゆる悩みや苦しみを超越された」と、はじめに書かれている。さらに、「得られるものがないの...

田舎坊主の求不得苦<お布施は生活の糧> 11.12.2023

私は男兄弟三人の末っ子として寺に生まれた。 物ごころついたころから住職である父親が持ち帰ったお布施を開けるのが楽しみだった。とくにお盆の棚経の時は頭陀袋いっぱいに入ったお布施の包みを嬉々として開けていた。今考えると、なんと硬貨が多かったことか。 最高額は500円札(当時はまだ硬貨ではなかった)でそのほかは50円玉や10円玉がほとんどを占めていた。 父は役場勤めとの二足のわらじだったが、なるほどこれでは寺の収...

田舎坊主の求不得苦<人の一生> 06.12.2023

人は生まれ、親の愛情を一身に受けて育っていく。 這えば立て、立てば歩めと可愛がられ、保育所に入ってはじめての共同社会生活に仲間入りする。やがて小学校に上がる。入学すれば先生から多くの知力、体力を授けられ、中学校、高等学校に進学する。 そしていよいよ社会人として生きていくため未来を見通して大学を選び、ひたすら勉学に努めるのだ。学を修め、就職活動の末、大学卒業とともに自ら希望する職種を選び、生活を支える...

田舎坊主の求不得苦 <はじめに> 03.12.2023

はじめに  仏教における「正しい実践」とは、正しいものの見方・考え方・おこない・努力・言葉使いなどの「八正道(はつしようどう)」とよばれるものであり、「苦」の原因とは「ものごとに対する執着」であるとされている。その「執着」を取り除くことによって解放される苦しみが、いわゆる「四苦八苦」だ。  生・老・病・死の四苦と愛別離苦(別れの苦しみ)・怨憎会苦(いやな者とも付き合わなければならない苦しみ)・求不得苦...

シーズン4は「田舎坊主の求不得苦」です 02.12.2023

田舎坊主の読み聞かせ法話は次回からシーズン4に入ります。 読む本は2013年に出版した「田舎坊主の求不得苦」です。 求めても得られない苦しみとは? 「移ろい」は「空ろい」ということ? あっちに行くのは「明日かもしれない」との思いで生きること。 引き続きお聴きください。 合掌

田舎坊主の愛別離苦<おわりに>ー行ってらっしゃいー<最後に> 01.12.2023

田舎坊主の愛別離苦 まとめ編 <おわりに> ・行ってらっしゃい <最後に> ・・・・・・・・・・・・・・ 7月からのシーズン3の読み聞かせ法話の本は 2009年に出版した「田舎坊主の愛別離苦」です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 田舎坊主シリーズ 「田舎坊主の合掌」 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://amzn.to/3BTVafF⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ 各ネット書店、全国の...

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